頭からっぽに出来る作品、考えるな感じろ。変にひねらずウリがはっきりしているのはいいこと。ヒロインふたりが世間知らずというか、幼稚なところがあるので苦手な人は受け入れがたいかも。私は嫌いじゃない。
意味が、わからない!
冒頭の説明から設定に至るまで意味が解らない!
亜人はいいとして、なんで忍者なんだよ、全く忍んでないじゃないか。申し訳程度に北条氏=風魔忍者だけ加えるところがまた憎らしい。
「おわかりいただけましたか?ニンッ」じゃないのよ。
これでお分かりいただけるわけないじゃないか。稲川淳二もびっくりだよ。
設定は置いておくとしても、展開も支離滅裂、ご都合主義。
学校行きながらバイトしてアパート借りる発想に行きつくわけが無いし、パパに全く相談もしないし、強敵に無策で突っ込むし。
最終的には絆を見せてもらっためでたしめでたし…。
意味が、わからない!
……でも、これでいいとも思う。
考えてみてほしい、もしハルキ殿が猫忍を掌握し使いこなす傑物である未来を。
世界を手に入れる北条氏の物語を見せられるのか、出てきた巨悪に立ち向かう英雄の物語を見せられるのか。
「敵=悪い人。Q.E.D.」ぐらいの設定の猫忍ワールドにそんなもの書けるわけが無い、見たくもない。
じゃあもう少し没個性的にしたハルキ殿と繰り広げる単純なイチャラブ特化ものなら良かったのか。断じて「否」だ。
何のために意味不明、理不尽の塊の「猫忍」なんて設定があるのか。
冒頭のクソみたいな説明を見せられて、まっとうなストーリーが拝めるなんて考えていることこそが甘えなのだ。頭を切り替えるべきはその瞬間なのだ。
脳みそからっぽにして、そのスペースに猫忍を詰め込むべし。そうしてあえてカオスにした先にこそ”なんとなく”楽しめる瞬間がある。
そのうえで、ハルキ殿に忠誠を誓っているが、天然で隙も多い、若干はた迷惑なゆらを。
ふわふわしつつも意外としっかりしているようで、やっぱりふわふわしているたまを。
世間知らずというか、幼稚なところが目立つふたりを「こやつめ、ハハハ」ぐらいの気持ちで愛でよう。
冒頭の「おわかりいただけましたか?ニンッ」に対してはお分かりいただく必要はない。
「うんうん、それもまた猫忍だね」で十分なのだ。