一般エロゲーマーお断りのキャットファイトリョナゲー。
努力と根性の熱血ボクサー少女が、嫌味なお嬢様チャンピオンに立ち向かうお話し。
Hシーンの本番行為的なものが一切無いことと、女の子の顔が原形を留めないほど腫れたり流血したりするグロ分の高い本格格闘リョナゲーなので一応注意。
従来のヴィジュアルノベル形式では無く、テキストウィンドウが画面下に配置されたオーソドックスなADV形式。
画面がウィンドウサイズのみでフルスクリーンに出来ないことと、過去作に比べてCGが増えているものの、それ以上にテキスト量が増えているので、カットインを含めたCGが足りてないシーンがチラホラあったことが少し気になったけれど、ボリュームが増えた(プレイ時間が前作の倍)ので仕方ないのかも。
シナリオとしては、試合前の導入の段階から割りとしっかりと描かれ、熱血主人公に感情移入してチャンピオンをぶっ倒してやるという気にさせてくれるので、敗北に至るまでの試合描写が自然と手に汗握る展開に。
こう土台が安定していると、心が折れてボコボコにされてしまう返り討ちシーンが凄く映える。
エンディングは全ルート主人公敗北ENDが基本。
敗北に至る過程&敗北後の描写の違いで、沙羅専用の人間サンドバックEND、ボクシングを引退するも沙羅に恐怖を植えつけられ、トラウマを抱え生きていくEND、殴られることが気持ちよくなり沙羅とSM主従になるEND、沙羅に敗れるも恐怖を植えつけられたことを自覚出来ないまま復活するも、復帰戦でトラウマが発動して大敗北するENDの4つに分かれる。
特に良かったのはトラウマ発動ルートで、チャンピオンに顎を砕かれアバラを折られながらも体を治してリベンジを誓うけど、実は体以上に心がぶっ壊れてました、というオチ。
このルートでは、肉食獣のようにキレる容赦ないチャンピオンにゾクゾクとシビれたり、主人公が復帰戦で自分よりも格下相手に、残酷で派手で無様で美しい負けっぷりを晒してしまったりと、これぞ格闘系リョナといった展開を見せてくれたので大満足。
正直ここまでやってくれるとは思わなかった。
普通のエロゲーマーへのサービスシーンのような安易な性行為に逃げずに、最初から最後までリョナ描写に拘っているので、リョナラーなら買って損は無いと思います。