良くも悪くもensembleの女装モノ。ほどほどに楽しめました。
ensembleの女装モノをプレイするのは、デビュー作の「花と乙女に祝福を(ロイヤルブーケ)」以来です。
花乙と比較すると、内容は少し軽めになっていますが、大体同じような構成だったように思えます。
どのルートも、女装がバレた時は色々と葛藤しますが、そこを乗り越えたら、後は基本的にキャッキャウフフという感じで、特に気負うことなく楽しめるのではないでしょうか。
お気に入り、というか、すごいと思ったヒロインは、月姉こと皐月です。
この手のキャラは、関係を深めるごとに色々な弱みを見せてくれるところが醍醐味なのですが、この皐月はさらに大物ぶりを増していって、最後まで主導権を握り続けます。
こんな娘が本当にいたら、大企業の一つや二つ、簡単に掌握してしまうでしょうね(笑)
そんなことを考えながら、楽しんでプレイすることができました。
後はやはり、グランドルートとも言える学園長エピソードが印象的でした。
雰囲気からして、ただのサブキャラではないとは思ってましたが、意外な設定でしたね。
どのヒロインも、初体験シーンはとても上手い具合に表現されていたと思います。
特に主人公は、もうこれは女装というか、完全に男の娘ですよねぇ(笑)
ヒロインたちに翻弄される主人公の男の娘ぶりは、これが意外と刺激的でした。
要望としては、主人公が女装を解いた状態での各ヒロインとの交流をもう少し見たかったですね。
どのヒロインも、完全に主人公を女の子扱いなので(特に皐月)、これが普通の男子と交流する際はどのようになるのか見たかったです。
学園長とのその後は特に興味深いです。
恐らくまたファンディスクが発売されるはずなので、その際は、このあたりをもう少し掘り下げてほしいですね。
主題歌を歌うのは、OP、EDともにいつも通りDuca氏です。
余談ですが、ensemble作品(というかWillPlus)のDuca氏の曲があまりにも多く、しかも雰囲気もほとんど同じなので、どの曲がどの作品だったか整理できません(笑)
先述の通り、全体的には軽めの内容で、各ルートともちょうど良いくらいに短めなので、初心者は安心してプレイできるでしょう。
多くの作品をプレイしている猛者でも、羽安め程度にほどよく楽しめるのではないかと思います。