久々に踏んでしまった…。本作品は「檸檬」「かなりあ」の2つに分かれているものの、「かなりあ」は「檸檬」の外伝(過去編)の話になっています。陰鬱とした雰囲気と大正時代に惹かれて手を出してみたら、整合性のない展開と調教パートの多さ、心情について行けずに置いてきぼりになってしまい、まさに作業ゲーでした…。「檸檬」が20点、「かなりあ」が30点でこの点数。後、とりあえずスタッフは森鴎外に感謝した方がいいと思います
あなたは今日会ったばかりの人です…。あなたはわたしの家族じゃないです…
・ストーリー
[檸檬]
時は大正の頃、舞台は東京。 売文の徒として気ままな都市生活を送る青年、相馬隆一郎
叔父がオーナーをするカフェ影絵亭が彼の行きつけの店である。
あるとき彼は叔父から影絵亭を譲り受けることになる際に影絵亭が娼館であったことを告げられる
あこがれの女給が娼婦だった…。驚きを隠せない彼に女給たちは妖しい表情を浮かべるのだった
夜の帳と共に女給たちの表情がゆっくりと欲望に翳っていく。今夜、影絵亭は娼館になる
主人公、オーナーの癖に仕事してねーじゃん!ってツッコミが思わず飛ぶほどの仕事のなさ
ほとんどタバコ吸ってるか、酒飲んでるか、本を読んでいるだけなんですけど……
そしてなんで影絵亭では娼館を廃止しているのに、主人公が娼婦を調教しているのかも不明
エロシーンもCG使い回し当たり前で、シチュエーションも各々3回みないとENDに行けないという設計
この設計こそ作業ゲーといわれる一番の所以だと思います
正直、ストーリーらしいストーリーすらない作品でした
だって調教パートを除いたら、個別√は3分くらいしかないですし……
どうしてこうなったんだとしか言えないです
[かなりあ]
かなりあ編は檸檬のヒロインの一人、加南子の過去を描いた作品
どうして加南子だけが特別扱いされているのかは不明
悲惨な挫折と没落が、加南子を内気で人と接さない女の子になりました、というのはわかりましたが…
檸檬での加南子編で中谷が新聞持って、家の没落について語っていたのは年代がおかしくないですか?
そして、かなりあのENDは檸檬の咲夜√の傍流ってことですね
でも、かなりあ→檸檬ってやったせいか、どうして影絵亭で家族として付き合っていったのかが説得力無い気がします
檸檬だと、加南子が隆一郎に惚れる理由なんて1つもないのに……。キャラ付けもおかしくなっている
・キャラ&エロ
檸檬もかなりあも言えたことなんですが、使い捨てキャラ多すぎ
というより、キャラの良さを描く前にENDすることが多く、キャラを殺しているとしか思えません
咲夜とか明夏とか、プレイヤーが性格や立ち位置を把握する前に終わってしまいますし……
かなりあ編のメイド達とか、メイド長に媚びてるだけじゃん!せっかくならもっと肉付けしてください……
エロは前に申したように、シチュエーション描く3回の使い回しCGです
マイクが擦れているためか、音割れもあって今ではもう興奮すらしません。チュパ音は特にひどい
雪緒とか、どうしてそこまで主人公とエッチしたいのか謎。あこがれの作家だから?それだけの理由で?
そういえば、主人公の作家設定も最後まで生かされることなく終わった……
・総評
期待していただけにこれはやられました。まさに地雷
褒められた点がほぼ無いというのはかなりレアな存在なのかもしれません
「ネコっかわいがり!」に魅せた変則プレイもなく、ただただ普通に進んで普通に終わりました
サディスティックな性格ならば、かなりあ編は楽しめるかも!とは思いましたが
・一言感想の羅列
①林森太郎の、ドイツで子を孕ませて逃げ帰った自伝小説「踊り子」って……。まんまアレですね
②どうして雪緒ちゃんの制服姿の立ち絵は用意してないんですか!?
③静代の華麗なる裏切りは賞賛に値するレベルだと思います
④結局、主人公は特に活躍することなく終わる。昨今の理由がないのにモテる主人公の前身とも言えますね
⑤「13㎝」「130㎝」の作品って、プログラム一覧にショートカットがないんでしょうか。不便です