ErogameScape -エロゲー批評空間-

Fatmanさんの私の知らない妻の貌の長文感想

ユーザー
Fatman
ゲーム
私の知らない妻の貌
ブランド
アイル
得点
80
参照数
5523

一言コメント

NTRジャンルにおけるひとつの到達点

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

少し前まで超マイナージャンルだった寝取られだが、
最近ではずいぶん認知度が上がったように思う。

寝取られ黎明期を支えた『TRUE BLUE』や『うち妹』、
同人ゲームでありながら寝取られの魅力を世に知らしめた『妻陥落』、
それらの作品を経て、発売されるタイトル数の増加といった表面的な部分だけでなく、
内容もまた成熟してきている。

本作については、寝取られが好きなら間違いなく楽しめる。
ほとんどのエロシーンで、
寝取られスキーのツボシチュが盛り込まれているので、抜き所には困らないはずだ。
無駄なエロシーンがないのは、大変好感がもてる。
制作者が寝取られ好きか、またはしっかりとしたリサーチを行った結果だろう。
アイルの作品は『脅迫2』以来のプレイになるが、
今後も期待したいと思わせる内容だった。

ひとつ注文をつけるとしたら、やはりリアリティの面が弱かった。
寝取られはシチュエーションに興奮するものなので、
“調教”だとか“奴隷”といったワードは正直必要ないと思う
(前もなんかの作品で同じようなことを書いた気がするけど)。

行為そのもので見ればハードであればあるほど、
エロさが増すという理屈はわかるが、
寝取られ系作品の場合は、それがマイナスに働くことが非常に多い。

例えば“彼女とキスをしたらタバコの味がした”とか、
“街で知らない男と一緒に歩く妻を見かけた”とか、
そういう現実的にありうるちょっとしたシチュにこそ、最大の興奮を覚えるのである。

だから、あまりやりすぎてしまうと、
“こんな女いねーよ”って感じで気持ちが冷めてしまう。
まぁ、そのあたりは人によって許容できる範囲も違うだろうから、
難しいサジ加減なんだろうけど。

今年は寝取られゲーが豊作すぎてヤバイよ……。

寝取られ興奮度:3
(※自分がどれくらいドキバクしたかを5段階で評価)