何故か読後感が良かった多分名作
ミドルプライスの3人ものという前作の流れと一緒の女装もの。
案外悪くなかったので、本作についてもある程度良いものであろうという期待を込めてプレイ。
まず、思った以上に短かった。だいぶ短い。一人ヒロインモノとさほど大差ないくらい?
あくまでもメインヒロインのルートが本命で、お姉ちゃんとメイドはオマケ程度のルートなのかと
思っていて、まずはメインをクリアしてオマケルートに入ったわけですが・・。
まず、愛ルート自体があることが驚いたのですが、ハプニングが重なって好感度が底に近いところから
どういう形で大逆転に持っていけるかという楽しみがありましたが、見事に応えてくれました。
ヒロインとしての見せ場はごくわずかですが、理にかなった主人公の圧倒的ムーブで思いっきり
ひっくり返ってまさかの愛ちゃん陥落。この流れがすっごく良かった。
そして、お姉ちゃんもちゃっかりヒロインに入っているわけなのですが、ここでも幼少時代から
主人公の無意識な思いやりから想いを温めていたところから見事に男気を発揮して姉弟の関係もなんのそので
一気にころがっていくという。
総プレイ時間は短かった品ですが、好感度の上昇具合など、ツボを得ていていたずらに長くなくて
ちゃんと感動する部分も用意されていて、なおかつエッチシーンもしっかりと完備している。
むしろアンサンブル作品自体無駄に会話の長い場面が多すぎて、本作のようにきちんといい部分を
要約して出せばもっと良かったのになとつくづく思います。
主人公は女装ヒロインの中では、極めて「女性に振り切った」方向の男性です。なので逆に「襲われる」シーンも
ちゃんと実装されています。これもある意味ヒロインといってもいいかもしれません。
最近はヒロインに混じって主人公とヒロインを兼ねるタイプのものが増えてきたような気がします。
地声自体が思いっきり女の子なので、全然違和感を感じません。これも良かったんじゃないかなと。
多分多数の方々が「物足りない」と言うかもしれません。
とはいえ、洗練されたテキストと、圧倒的なヒロインの可愛らしさ、そしてキャラにしっかりと
溶け込んだCVと、乙女シリーズとしての役割はきっちりと果たしている名作の一つです。