面倒くさい系ヒロインが好きな人には
ショート作品を一気に消化したい気持ちが浮足立って一気にクリア。
どうにも耳に残る魅力のあるオープニング曲がだいぶ気になっていましたが・・。
雰囲気にピッタリで非常に好印象でした。音楽の部分で文句はありません。
やっぱりK子さんのイラストは非常にいい。これも文句のつけようがない。
ヒロインが非常に可愛い。一癖も二癖もあるめんどくさい文学ヒロイン、可愛すぎるギャル系幼馴染
ちょっと干からびた先生など。みんな全体的にレベルがたっけぇ。これも文句はありません。
シナリオ部分ですが、ざっと言ってしまうとタイトルの通り一回目はどう転がってもバッドエンド。
何となく序盤で「キスを嫌がる」ところでスイッチがわかったような気はしますが、案の定これが
大きな意味を持つということを。
基本は一本ルートですが、バッドエンドが２つ、その後のトゥルーエンドがひとつ。
ボリューム的にもショート作品としては多めで、満足度も文句はありません。
ただ、肝心なところの「文章」に好き嫌いが割れそうです。自分的にはあまり消化できなかったかな。
エロゲーに文学的なところを求めるような読解力の強い人、演劇的な要素が好きな人にはきっと刺さりそう。
残念ながら自分にはあまりそのへんが備わっていないので、文章がどっか行ってしまって困るところがありました。
結構「独り歩き」します。読みにくさを感じる人もいるかもしれません。
声豚的なところを言うと、非常に良かったと思います。
奇妙なヒロインをふんわりと包み込むような、そよかぜさんの声は癒しになります。いじらしいところや
可愛いお姉さん系キャラを演じる適性は抜群だなと。Hシーンは「文章」に難がありましたがさほど
不快感はありませんでした。
でも、一言だけ言いたいのは、声質が「優しめ」なので、とっさに叫ぶところでの場面で声量が
足りないというか、可愛くて叫びになってないんですよね。もっとガツンと出せるようになれば
満点でした。こればかりは仕方がない。
それよりも、葵ちゃんというギャルキャラをここまで完成された素敵なキャラに仕上げた飴川さんが
個人的にはMVPかなぁ。実はサブキャラでも物語の進行上シーンが用意されていますが、このへんの立ち回りは
非常に上手かったと思います。
あと、干物系女子先生ちゃんを演じた東さんは天才です。こんなに「干物」に素晴らしい生命を吹き込む
ところは絶賛してもいいかもしれない。MVPかもしれない。（２人目）
読解力が必要な分とっつきやすさが薄めなのが気になりますが、デビュー作としては優秀だったのではないでしょうか。
HOOK系にありがちだった脱がせ場面がどうにも「イラストっぽくてあれ」なところも若干改善されているように見えましたので、さほど違和感を感じることもなかったです。
バッドエンドに転がったら、次は何とかトゥルーエンドにチャレンジしたい。こんな気持ちは旧作をやってきたエロゲーマーには当たり前の感情であり、それが好きなら大丈夫。