サブ>メイン 全てを許せるヒロイン力に負けた
はつゆきさくらを全力で遊んだあとの箸休め的な意味合いでプレイ。
遊び始めてみると、これも実は「冬」が舞台になっている季節ゲーだったという嬉しいオチ。
アサプロ作品というと・・変顔をするメインヒロイン、変態家族という黄金パターンがありますが・・。
本作は変顔をするのが幼なじみ、家族がブラコン妹と妻に先立たれた親父というパワーが足りなめで若干不安を感じつつ進めていきました。
メインヒロインが4人といっても、実はきちんとサブヒロインにも「ルート」があるなんて面白い工夫がされていました。そのうち一つは予想していたようなそうでもないような衝撃的なもの。これは攻略サイトを見るなり実際自分で探してみるなりしてほしい。CV的に匂わせ感はあったといえばったんだけど、なかなか強引ではあっても、かなりプラスポイントになりました。
正直なところ、4人いるメインヒロインのうち、良かったのは汐音と蓮菜。その他の二人はハズレでした。
ひねりも何一つない淡白すぎるルートなんですよね。
一度幼い頃に転校なりで別れてしまって遺恨が出来るというのは結構学生ゲームでは多いパターンなので、もっと何らかの二人の見どころがあればもっと盛り上がる場面だったのに、そこをあまり専用ルートに入っていても掘り下げられていないというか。トラウマから簡単に脱却してしまう主人公にも原因があるといえばあるのですが・・
妹のルートは完全に空気。立ち絵が今ひとつでどうにも魅力が薄すぎる。強烈に可愛すぎる妹ヒロインをいろいろと見てきたので、ブラコンというシチュは慣れきってしまっていて自分の見る目が厳し目なのも自覚はしていますが、いろいろなところで「足りなすぎる」部分が多くどうしても許せませんでした。
その分、汐音と蓮菜は凄く良かった。可愛すぎるメイドちゃんとの綱引きをしつつ自分の素を見せて魅力を高めていく汐音、由奈との比較対象に苦しみつつ自分自身が魅力的に成長する蓮菜。
共通するのは、メインヒロインをひっくり返すような「サブヒロイン」との三角関係があるところ。特に蓮菜は最後の最後まで由奈と張り合ってお互いを認めつつ最後の最後までライバルを貫き通すなど、いろいろと足りない要素をサブヒロインで洗練させていく流れがとても目立ちました。
反面、本当の意味で残念すぎるメインヒロインも悪目立ちしてしまって、名作というところに今一つ届いていなかったのも事実。幼なじみと妹なんていう立ち位置は、本作品のサブヒロインをうまく絡めてくれればもっともっと楽しくなったはずなのに、何故かこの二人のルートでは目立つことなく終わりました。
蒼ちゃんと由奈の破壊力が凄すぎていろいろとぶっ飛ぶ要素が多すぎた。
ファンディスクで補完前提なのかわかりませんが、人気投票をやってしまうといろいろと残酷な結果になりそうで怖すぎる。
主人公のあまりにも不自然にモテすぎるところもいささか疑問すぎるのですが、ヘタレ部分はさほど目立っていなかったので問題はなし。幼なじみと納得の行かない別れをしてトラウマというのもわかるっちゃわかる。
シナリオを楽しみたい!というのは正直ありませんが、キャラゲーとしては非常に高水準。
アサプロ作品の中では上位には食い込みそう。
安心して楽しめる作品として是非どうぞ。