他社でやらないことを形にして良い物に仕上げたことに感謝
前評判も高く、知り合いも評価していたので期待感を込めてプレイ。
ヒロインルートは簡単に選択できてストレスフリー。共通ルートで好感度をある程度高めてから
仕上げていくことについても他のメーカーとほとんど変わりはない感じ。
ただ、この作品ならではの「リードする」「リードされる」恋愛が2つパターンあるというのは非常に興味深い。
ヒロイン的には「王道」というところであろう、ハンナから攻略を開始。
思いの外明確にルート差がありました。とはいえ、ハンナルートに出てくる妹のリサちゃんの破壊力が
ヒロインに負けてないくらいの危なさゆえ、だいぶ食われていた気がしました。
予想しやすい定番のお嬢様ヒロインをちゃんとリードしてリードしたあと、次は小柚子さん。
この人もどっちかというと、モテる系上級生ハイスペック女子というのは学園系作品の中では多いほう。
でも、かなりいい形でのキャラクターづくりに感心しました。ここではリードする、されるでだいぶ差が出ます。
オススメルートはリードするほうですね。自分が上級生だからという気持ちを捨てて目一杯甘えようとしてくる
姿はとてもかわいい。花園めいさんの声は最高。あの綺麗でハスキーな声って上級生キャラにはめちゃくちゃ合いますね。3人目にしてもよかったのかもしれなかったという気持ちを抱きつつ、次は英さん。
同級生で強気、ドS。こいつがリードする、リードされる側になってどういうふうになるのかと結構期待していましたが、思った以上に主人公にド甘く化ける姿は必見です。この子も「リードする」ほうを推奨かな。
明羽さんの声はこういうクール系キャラでも全然問題なく映えますね。可愛いキャラもツンデレキャラもしっかりと演じてステキなヒロインを仕上げている。ふと出てくる素直なところ、どこかで見えてくる優しい一面。
コトバでじわっとにじみ出てくるステキな隠れた長所が随時随時見えていくところがなんともいえず心地いい。
そして、最後に芽愛さん。
このヒロインがいたからこの点数になったといっても過言ではない。実質センターヒロインです。
「リードする」ルートでは、下級生キャラというところで甘えモード全開。しかし自分自身主人公への好感度が最初から高めで、ある程度好きな気持ちがあるところに、そこから恋愛に発展したときにどうなるかという不安を見事に主人公がステキな行動を起こしてクリア。その都度かっこいいセリフを吐き続けて思いっきり甘いルートで大満足。
この時点で80以上はつけようとは思ってはいたのですが・・。
この作品の最強ルートは芽愛の「リードされる」ルートでした。何となくホームページの匂わせで、どういうふうに芽愛が成長するのかが楽しみというフラグ立てがされていたせいで、とても楽しみではあったのですが、予想のだいぶ上を超えてきました。主人公のために自分自身を磨こうと必死に努力する姿。恋愛をすることで女性らしく綺麗になるというのは現実でも変わりないことではありますが、それを上手に体現している展開。
そして、最後の最後に芽愛が同窓会にでかけて帰ってきたときに気付いた主人公の気持ちを鷲掴みにしていたという芽愛に対しての愛情表現。
推奨攻略順は、ハンナ→摩耶→小柚子→芽愛 これだと満足感の高いまま終わることができる気がする。
決してどのヒロインがハズレというのは全くなくて、全て魅力的です。特にそれを取り囲むサブキャラが非常に優秀です。ナンパにいつまでも挑戦してもへこたれない「いじられ枠」の大八木を中心に、ハンナルートで重要な役割を担う可愛すぎる妹のリサちゃん。占い師上級生の麗さん、阿武隈店長などなど。
テンポが良くってギャグも満載。今までになかったことに積極的に挑戦していく「攻め」の姿勢で作品を造っていく「HOOKSOFT」を「SMEE」の宅本さんがテンポよく笑い要素てんこもりで楽しくステキな形を仕上げている。
文章を書いて振り返ってみると、思い返してみるとこの作品はすごくいい形でまとまっていたということに改めて気付かされました。80どころじゃなく、90でもいい。
純愛要素もあり、笑い要素もある。軽くて楽しい息抜き作品はHOOKSMEEの真骨頂。
シナリオゲーに疲れた方への癒やし作品として是非。