女装主人公がオンナノコになる長所短所
乙女シリーズセット最後の一本。
花と乙女に祝福をから始まって、長年経過していろいろ思うところはあるわけですが・・。
オンナノコ声なのに、男と女声設定で違和感のある人や、しっかりと男女を使い分けをして演じていた
声優さん。有名どころの方がずっと並んでいましたが、今回の主人公の声は・・。
今までにないくらいの「オンナノコ」です。触ったときの反応だとか、まるっきりオンナノコです。
すぱっと割り切られた可愛い主人公なので、人気が出るのも当たり前だし、モテるのも当たり前です。
このアプローチは今までになかったので、新鮮で楽しくストーリーを進めることができました。
とはいえ、メリットだけでもなく、悪いところまで「オンナノコ」している主人公ゆえに、鈍い、
男らしい態度をなかなかヒロインにぶつけられないなど、不快な部分まで塗り込んでしまっています。
これで、かっこいいキャラであれば、非常に良かった。まずそこでつまづいているのが一つと
大半のレビュアーさんが言う通り、シナリオ面の進化が本当に感じられません。
これさえ改善できれば名作になるような可能性はあるのに、伸び悩みを感じてしまいます。
あと、グラフィックはとてもキレイでヒロインも皆可愛いのですが、どこか以前のキャラの
立ち絵では?というような描写がいくつか見受けられます。イラストレーターが一緒であれば
仕方のないことですが・・。
CVはみんな素敵で、キャラゲーという形で割り切るなら有りですが、シナリオを楽しみたい
という人にはおすすめしません。「格差」を考えるという方向性はいいテーマなのに、問題が
あやむやのままでエンディングまで行くヒロインルートもあります。
このシリーズものは、名作になるようなキャラ絵や声優さんの可能性があるのに
その他の面で足を引っ張っている。新作で少しでもここが伸びるのを期待しています。