ツンデレをこじらせた悪の幹部みたいな主人公「はいぃ…」→「チッ、クソが」このシュールさを楽しめる方、春日アン好きな方におすすめ。
お金持ちの館の使用人である主人公は、ヘルガイド=悪魔みたいなモノです。
余命幾ばくもない病床にある娘を地獄に連れていくために参上。
離れにある自室のバスタブでは緑色の溶液にコポポ…と漬かっており、
意味不明な不気味さをアピール。
ですが館の住人には立場上弱く、まあまあこき使われています。
命令された時のリアクション「はいぃ…」これが個人的にツボでした笑
いくらなんでも弱々しすぎだろと。
その後に「今に見てろよ」みたいに毒づく小物感もなかなかのものですが、
この主人公、全編を通して過激な悪ではなく、むしろこじらせたツンデレみたいになってます。
作品としては陵辱ゲーではなく抜きゲーで、物語のジャンル的にはサスペンスなんですが、
「古き良き」的な絵の美麗さもあり、どこか弛緩した空気のまま流れていきます。
内容的には、金に困った母親と医者が結託した保険金殺人で、
実は娘に毒を処方していた、という二時間ドラマみたいなオチ。
敵対するメイドも空気だし、実は女だった医者もあまり魅力的ではない。
キャラ/エロ的には母親の霧山 未緒(春日アン)がとても良かったです。
悪事が露呈した未緒に怒るシーンが、主人公の最大の見せ場でしょうか。
ギャグではなく、ダークでもない「シュールさ」。
美麗な絵の中で行われる三文芝居の空気感を表現する言葉は、これ以外に見当たりません。