粗削りだが、光る部分が多い佳作
エウシュリーの傑作と言えば
「幻燐2」「冥色の隷姫」「神採り」になるかと思われるが、
「魔導巧殻」がそのレベルにあるかどうかと言えば、ギリギリ満たない感じだろうか。
理由としては下記に挙げる部分になると思う。
・煩わしさが目立つ、爽快感に欠ける戦闘
・面倒なレベル上げ(首輪を付けてゴブリン、オーク…狩り)
・微妙に落ちているテキストのレベル
・正史に行く際のガルムスなど、選択肢のシビアさ
・ルートが実質2ルートしかないという自由度の狭さ
・編成のUIのダメさ加減
・HPが減った敵AIが自拠点に逃げる
・戦闘マップはもう少し工夫出来たはず
・攻撃の射程範囲
・面倒な建築、合成
・ドタバタとかツンデレとか、どうでもいいようなイベントもある
・ダメすぎるCV:アル、ベル、レクシュミ
・魔導戦艦も歪竜もじっさい使わない
ただ、結果的に何十時間も溶かしたのだから佳作以上であることは間違いがないと思う。
良かった点としては
・ギュランドロスを筆頭に傑作キャラクター多数
・四元帥を筆頭に、良いCVは非常に良い
・モブキャラひとりひとりに戦闘時のボイスがあり、個性を見せている
・四元帥で酒を呑むシーンなど、良いシーンはとても良い
・さりげなくプレイヤーの背中を押すようなメッセージ性
・台詞が良いところはとても良い
・やはり技術とオリジナリティは凄い
・アイシャがいい
総じて、SRPG=キャラゲーであるという部分は完全に成功しているし、
そのキャラクター達が織りなす物語も読ませる。
庶子が皇帝になるという王道さ加減も良いと思う。
ただ、システムが少し足を引っ張っている。
結果的に、好きなキャラとモンスターだけで覇王ルートやるぞ、
という気までにはなれず、正史、魔法、個別ENDをクリア。
ただ、戦女神ZEROのシステムが好きではない自分としては
じゅうぶん楽しめました。
やはりエウシュリーはSRPGの方が完成度が高いのではないかなと思う。