人はILLUSIONに何を求めているのか
最初に言っておきます。私は今作「すくーるメイト」に対する評価は高いです。そのスタンスに基づいて以下に徒然と私のILLUSON評を書いてみた。(無駄に長いです。ゴメンナサイ)
まずは、本作品について。今作はILLSUION(以下イリュ)には珍しく姉妹ブランドのTEATIMEと同路線であるトゥーンレンタリング方式を採用してきた。まあ、それも悪くない。しかも当然3D本家のイリュだし、時代進化分もあるので先鞭作である「らぶデス」よりは飛躍的にヒロインのモデリングもエロも向上してる。お気に入りのキャラもいた。しかも今回はなんと、イリュには驚異的と言ってもいシナリオがある!しかも結構悪くない!(笑)確かにシナリオとしては平凡だが、これ以下の糞シナリオの2D ADVエロゲーなんて多々在るし、何と言っても”あの”イリュでこのシナリオの出来+3Dキャラの立ち絵造形、仕草装備+技術の高い3Dエロなら十分勝利じゃないか!(誰にだよ)
と思って、本サイトの皆さんの評価を見てみました。
平均点:56点(6/9時点)
( Д° )° ...
アリ?
まあ、いつもと言えばいつものイリュージョン評価。しかし、前述の「らぶデス」が平均70点台を確保していることを考えると、少なくとも同等の評価が有ってもいいのではと思わざるを得ない。(当然同系統の作品は1番手より2番手、3番手にはより高いレベルが求められるが、今作品はクオリティと言う点では遥かにレベルが高くなっていると思う。まあ「らぶデス2」の体験版はさらにそれを凌駕していそうだから、それと比べられているのかもしれないけどね)
では何故イリュユーザーにはこうも評価が得られないのであろうか?
いろいろ考えた結果、私の結論から書くと
「ILLUSIONにはゲームを求められていない」
と言うことなのだと思う。
私のイリュ暦は「Sexyビーチ2」からなのでそれを前提に話をさせて頂くと、前作「Sexyビーチ3&追加DISC」までで得られた私のイリュ評はSB3の感想にも書いたが、
1.3D技術はスゴイ
2.エロイ
3.ゲーム性は無いorつまらない
で集約されていた。この3つの内、1.2.は好意的評価であり、私のイリュに対する唯一の欠点(or不満)は3.であった。もちろん過去作にはBR2などのゲーム性を取り入れたものもあったが、それは私の求める路線とは少し違ったものであり、またあまり成功しているものでもないと思った。
私は常々このイリュの3D技術と従来の2D ADV(紙芝居方式)シナリオエロゲーが組合わされば最強じゃね?と思っていたし、事実そのフロンティア作品であるTEATIME「らぶデス」はシナリオ、クオリティ的にはもう一つだったものの、3D仕草萌えなどの新たな喜びを見出せることもあって、この路線には未来があると確信できた。
そして今回の「すくーるメイト」も同路線であり、かつクオリティも格段に上がっている。(シナリオについてはらぶデスの方がちょっと上だったかもしれないが、思ったよりは出来上がっているほうであろう)しかし、少なくとも本サイトのユーザーにはあまりうけいられていない。
それは何故なのかを調べるために今作品に登録されている感想を一通り見てみると、
・3D技術はすごいよ
・今回のアニメ調もありかな(無しという意見もあり)
・キャラの動きが変(立ち絵含めて)
・エロの体位少ない&みんな同じ
・エロの動きがワンパターン=飽きが早い
・コスチューム少ない
・シナリオ読んでないor要らないよ
で大体集約されている。これらのうち最初の6つは私も同意見であり、それまでの作品の感想評価でも散々言われていることである。結局最後の1つだけが私と彼らの間で評価が決定的に異なるところなのだ。ごく少数ではあるが、シナリオを多少評価している人もいる。しかしその他多数のユーザーは否定、もしくは興味なし(シナリオについてコメントしていないところから考えると)なのである。
また、イリュの過去作品において最大かつ最高に評価された作品はご存知の通り
「人工少女2」(平均70点/236data)
である。(平均点は「レイプレイ」の74点の方が高いが、入力data数を鑑みて総合的に判断するとやはり人工少女2であろう)
この作品はエロのみに特化された作品であり、それ以外は皆無である。
事実、この「人工少女2」発売当時イリュは「ゲームを辞めた」と宣言していた時であり、「やっぱりゲームやります!」と言って出された作品は「Battle Raper2」以降である。
以上を総合的に判断すると、ILLUSIONに求められているのはあくまでも「3Dによる豊富なエロ」であり、他の大多数エロゲーメーカーが出すような「ゲーム」では無かったのだ。
では、エロに特化すると言ってもイリュは如何ユーザーの期待に応えればいいのか?私は皆さんに対する懸念も含めて意見を述べたい。
エロに関する批評のうち一番多いのが”H体位の種類が少ない”である。私は今作品ではそれほど思わなかったが、まあ今以上に増えてくれる事は賛成する事はあっても反対する事は無い。
ただ、一つ皆さんに懸念を言っておきたい。「人の欲望は人それぞれでありそして限りが無い」のである。
ユーザーは体位が少ない少ないと言う。ではどこまで増やせば皆は満足するのだろう?それこそ四十八手全て入れなければならなくなってくるだろう。そうなった時、そのプログラム量、データ量はそれこそ膨大なものになるであろう。そうなるとそれは確実に開発費、開発期間(工数)に跳ね返り、そして当然コスト(=価格)に跳ね返ってくる。そうなった時皆さんユーザーは許容してくれるだろうか?
ILLUSION含めメーカーは常にそれを気にしているし、そしてその限界線が分からないのだろう。
商品価値(=価格)を決めるのは需要と供給のバランスであり、コストパフォーマンス(商品性に対する対価)である。もし、上記のような体位の種類を究極まで収めたり、その他ユーザーのあらゆる要望を取り入れた商品を現状の定価(\9240)以上で発売した時、ユーザーはついてきてくれるだろうか?私は現状の2倍以内なら出してもいいと思っている。しかし、あくまでも現状の定価以内でというユーザーもいるだろう。そういう顧客がいる限りメーカーは二の足を踏むし、あくまで現行定価以内で出来ることしかしないものだ。
メーカーはあくまでビジネスをしているのであって、決してボランティアなどしないのだから。
では今後イリュには私たちユーザーは何をどう求めていけばいいのか。一つの案としてはユーザー側から上記で言った需要と供給の境目、商品対価をアンケートなりメールなりで伝えていくと言うのもありだと思う。例えばいつかは出ると私も期待している「人工少女3」の機能について「俺はこんだけのキャラエディット、こんなコスチューム、これだけの体位を入れてくれるなら○○円までなら出す」とかの意見を皆でたくさん出すとか。究極の「人工少女」を手に入れるならそういう事をするのも有りなんじゃないかと思う。
また逆にILLUSIONにはWEB等で「次回作は人工少女3をやります!つきましては究極の人工少女をやりますので皆さんのあらゆる願望と許容対価を教えてください!」と公募をするくらいのことをやってほしい。そしてエロゲ歴史に残る究極の3Dエロシミュレーターを魅せて欲しいと願う。
まあここまで長々と偉そうな事書いてきましたが、つまるところ私ももうイリュのカモになっている事に疲れてきたんですよね。もう次くらい「人工少女3」でとどめを刺して欲しいんですよ(笑)