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CoolAndDevilさんのうたわれるもの -散りゆく者への子守唄-の長文感想

ユーザー
CoolAndDevil
ゲーム
うたわれるもの -散りゆく者への子守唄-
ブランド
AQUAPLUS
得点
99
参照数
2312

一言コメント

このレベルをエロゲで最初からやってくれてれば間違いなく満点なんですけど...PC版で何周もやっているのでさすがにシナリオ面では初プレイほどの感動は得られないです。でもやっぱり泣いてしまったけどね(--;だって......沢城みゆき...恐ろしい娘!

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

 元々PC版での不満点が少なかったし、その大部分が「ボイスが欲しい」だったので今回のPS2版でボイスが付いた時点でPC版より評価上がるのは間違いないです。しかもその声優陣はアニメと同じキャストで馴染みもばっちりだし、豪華な面子で声付きの威力を2倍にも3倍にも発揮している。これほどCVって偉大だなあ~て思わせてくれるゲームは初めてかも?
 但し、私にとっては「うたらじ」のあまりの影響でハクオロ、エルルゥが素で小山力也さん、柚木涼香さんに思えてしまうのは思わぬ副作用でした(笑)
 この並み居る豪華声優陣の中でも強烈に私の三半規管を直撃させるほどの威力を持っていたのはやはりアルルゥ=沢城みゆきさんでしょう!「おと~さん」、「きゃっほう♪」とか吐かれるたびになんかもう息が止まりそうで...しかもこの声でクライマックスのあの台詞を聞いた日にゃ...正直、タマリマセン。

 あとPC版からの変更部をメインに話をしていきますと、まず、追加シナリオ。このシナリオやった直後の正直な気持ちは、シナリオが良いとか悪いとかではなくて、オリジナルを変に崩されてなくてホッとした、と言うところですね。ナ・トゥンク編の裏側で起こっていたと言う設定は上手い考えだと思います。元々のシナリオが結構完成された出来なので、それに無理やり割り込むような事してバランスを崩される事だけが心配だったんですけど、それは無かったので良かったです。
 クロウとカムチャの絡みと言うのも意外な準主役の人選で新鮮でしたし、またこれでクロウの好感度がアップしてます。

 そしてボイスの次に重要だったゲームシステム。根本的なとこは当然変わってないですが、協撃システムなんかは追加ヴィジュアル要素も増えて面白さを増してます。敵の難易度レベルは調整できませんが、PC版の0~1の間くらいで程よい感じだと思います。
 しかし総合的にはPC版より少し難易度は低めの方向に行ったかなあと言う気がします。と、言うのも敵の難易度が上がった以上に味方キャラが強くなりすぎてる!と言う感じがするからです。
 私が思うに

・味方キャラのレベル上昇が早いし、能力上昇大きい。
・アイテム使用による能力値補正がある。
・協撃により一度に多数の敵にダメージを与えられるチャンスが多くなった。
・演習によりレベルを上げる機会がある。

と、かなりプレイヤー側に有利な設定が多くなっていると思います。ですので、レベルが低い初期はちっと辛いですが、中盤以降はかなり楽でした。そう言う意味でもPC版よりは少しゲームバランスが崩れたような気がしますね。

 システム面は特に問題はありませんが、ただ一点、オートリードはつけて欲しかった。

 まあ、何はともあれ今回のPS2版はボイスが付いたと言うことで十分なので、何の不満もないです。ただ、こんなにいいボイスが付くと逆にエロが欲しくなってくると言うのはわがままなんでしょうか(笑)