クーデレヒロインがかわいい、王道ボーイミーツガール。
図らずも主人公に恋してしまうもリルゥの純粋さに、アカリの自分だけ抜け駆けしていいのかと負い目を感じて自分から身を引く姿、最後のリルゥの真似をして主人公に告白する姿、もう最高でしたね。
保険販売員の紬さん編。中盤までは、リルゥに感情移入していたので、図々しく主人公の厄介になっていながら、自分に甘い性格に嫌悪感がありましたが、終盤の紬の境遇でここまでの言動が理解できました。このシナリオではリルゥとアカリが料理を勉強したり本を読んだりしてすごく仲良くしてたり、リルゥの嫉妬姿が印象的で、リルゥとアカリが好きになりました。
リルゥ編。魔女として奴隷としておそれられた存在のリルゥと両親はおらず、家庭では叔母の言いなりで自分の気持ちを言えない光、二人の境遇は似ているなと思いました。物語中盤、光にこっちだよと腰に手を回させるシーン、最高でしたね。ヘタレな(病気のせい)主人公に寄り添うリルゥの破壊力はすごかったです。終盤にかけての展開は沖縄の歴史物語のようなもので、若干固有名詞の読み方が難解でしたが、大まかな流れは理解できました。登場人物全員が逃れられない現実に向き合って、あきらめない姿が良かったです。全員活躍する場面があって、そのたびに全員が良いキャラしてるなあと感心しました(気づいたら全員好きになっていました)。物語としてはよい方向で終わったし、最後の告白シーンがロマンチックすぎて最高でした(リルゥの赤くなった顔も)。
設定としてはよくあるものでしたが、キャラの魅力とストーリーの面白さがどちらも高水準で、ロウプライス作品。めちゃくちゃお勧めする全年齢ノベルゲームです。