タイトルの意味が一回目のエンディングでは分かりませんでしたが、回数を増すうちに、なんとなく理解出来ました。これは鎖で縛られる物語ではなく、皆が鎖から解き放たれる物語なんですね。
《購入理由》
パチで大勝してて気分がノっていたので衝動買いしてしまった。
《結果》
この物語は、鎖で縛られていく物語でなく、登場人物達が心を拘束する鎖から解き放たれる物語だと思います。
主人公と妹ちはやは『社会的に結ばれない』と言う鎖を持っており、
それを解き放ち、妹と結ばれた主人公は、今まで必死で守っていた友人達を逆に皆殺します。
それを見て、彼の、線の内側にいれた人間を家族にし守ると言う行為は、代償行為で、妹の代わりを見つけるためだけの行為だと気付きました。
その他にも、
社会的に押し付けられた価値を鎖にする可憐や、殺人者になった事を鎖とし皆を裏切った恵も、個々のエンディングで、その問題を解決しています。
明乃は一見、何も鎖がなさそうに見えますが、ある意味、彼女が一番、一般的で、
今まで、自分だけ岸田の被害にあわず、それを嬉しく思う自分を嫌悪していた筈の明乃が、最後の最後で、恵が殺人を犯した事実を「黙ってるから」と脅しの材料にし、主人公を自分の物にしてしまおうとする姿は、彼女が『自分を取り繕う』鎖から解き放たれた事だと受けとれます。
自分の、命、欲望を最優先した友則は、誰よりも先に取り繕う事から自分を解放してしまった人物でした。
彼らの鎖は、元から持っている物だったり、汚らしいものから、誰でも持っていそうな葛藤だったりさまざまですが、それらは、『強姦魔&殺人鬼に社会から隔離された船の上』という異常空間で浮き彫りにされる訳です。
この鎖と言う物語は、岸田との戦いの裏に、そんなテーマがあったのではないでしょうか
《まとめ》
前宣伝の陵辱、鬼畜系の作品としては、主人公が正義の方にいるので非常に中途半端です。
鬼畜、陵辱ゲーの何が楽しいかって言うと、ヒロインを力ずくでどうねじ伏せてやろうかって部分で(無論仮想空間の話しですからね?)
そう言うシーンを正義の視点から見たい訳ではありせん、これではサスペンス仕立ての寝取られゲーです。
これが、ラストが岸田を倒してハッピーエンドって感じの物だったら、私の中では陵辱物としては確実に駄作でした。
でも、それをやらずに純愛系では出来ないテーマを表現したので、別の意味で面白かったです。
《システム》
フラグがメチャクチャすぎ、序盤の選択肢一つでバッドエンドのフラグが立つのはありえません。
個人的にADVが難しい必要はないと思っているのでもっと簡単にして欲しかったです。