短い以外の欠点がない
本当に世界観も、テキストも、キャラクターも、展開も全てが良い。淡々としているのがこの作品の最大の魅力だと思う。世界が終わることに対してみんな半信半疑だが、どこかで本当にそれが来るのをわかっている。だからこそ、それぞれ現実逃避なりやり残したことをするなり思い思いの一週間を過ごしていく。タイトルの通り終末の”過ごし方”です。
ただ一週間しかないことを差し引いても短すぎる。
エロゲでは非常に珍しい三人称視点の物語で知裕と4人のヒロイン、重久と千絵子、多弘と留姫。後者2組はサブと考えると満足できる程度の長さなのだが、一応のメインであるはずの知裕と4人はその2組と長さがほぼ変わらないです。誰を選ぶかすら決まってない段階から始まるのに最初から相手が決まってるような2組と同じなのです。いくらなんでも短すぎる。退廃的な世界だからこそ、終わりを意識すると逆に残された時間が長ったらしく感じたりすると思うのですが、短すぎる。もっと補足的なことでも良いからせめてあと30分程度で良いから長くして欲しかった。長けりゃ最高でした。寂しさと爽やかさを同時に感じられる不思議なBGMも、大槻定路先生の儚くて透明感のあるCGは文句の付けようがありません。それだけにとても惜しい作品です。あと大村いろはルートが良すぎ。