これまでのま~まれぇどの作品とは一線を画す、いたって普通のシナリオが特徴。長所だったエロの濃さは変わらず、以前に比べて落ち着いた作品に仕上がっているが、本質的な味噌っ滓からの脱却からは程遠い。
濃い目の萌エロと今一歩の感が強いシナリオ。
以前からシナリオには難があったが、この作品では荒唐無稽さが薄らいだ。
ただし、支離滅裂なストーリーが平坦になっただけで、中身がないことに変わりはない。
ま~まれぇどは、とりわけシナリオ作りが下手だ。
突拍子もない展開は、このブランドの名物と化している。
それに比べると、今作はいたって普通。
非常識な展開にはならないし、機械仕掛けの神様も降臨しない。
どこにでもあるシナリオという印象だ。
けれど、ま~まれぇどの根本的な問題は、まだ解決していない。
いくらキャラクターを一新しようが、物語を180度転換しようが、読者を惹きつける要素に乏しいのだ。
『らぶ2Quad』のレビューにも書いたが、このつまらなさが秋の風物詩として定着しつつあるようだ。
素晴らしいビジュアル、卓越した塗りは健在。実用性に適った視覚効果の強い構図。
実力派グラフィックチームがいるうちは、ま~まれぇどチームは絵だけで食っていける。
それだけに、鳴かず飛ばす久しいシナリオチームの奮起を待ちたい。
優秀なグラフィッカーズを、この程度のシナリオに充てている点が実にもったいない。
全体的にいつものま~まれぇどの作品よりも、やや安定していた感が強いのは、シナリオが普遍的な方向性を打ち出したからに過ぎない。
こうして純な萌えゲーとして仕立て上げる方が、より絵が活きると思われる。
角ばった部分を削り落とし、絵と親和性の高い萌えゲー路線を打ち出して欲しい。
【雑談】
縞パンは脱がしちゃ駄目だ。