全ては終盤の展開のためにありました。
世界のSF的な仕掛けについては、『はる』や『なつ』の内容に近くて展開を予想しやすかったので、驚きは少なかったです。ミステリー要素も夕陽が言っていたようにずさんで、大きく尺を使うほどの内容では無かったと思います。パッチ配布前にプレイしたので『なつ』終盤に匹敵する誤字の酷さも気になりました。
と、欠点も多い本作でしたが、ならどうして高評価にしたのかと言うと、謎解明後の終盤の展開(特にHパート)が素晴らしかったからです。ひたすら純愛しながら死に向き合うチエミと塔子、熾火に強く求愛されて幸福を感じるユカリ、目的のために絡み合うヴィカととりねこの3ペアの対比が強烈でした。ここを描くために舞台設定の数々を作ったのかなと感じました。
特に月角島さんのシーンが非常に好みに刺さりました。変化を受け入れたくないのに、群れの存続のために積極的に行動する姿が大変美しかったです。顔も良いですしとても魅力的なキャラでした。
エピローグの、匂わせるようなことすらせずに叩きつけられる強いメッセージ性も良かったと思います。この感想を書くために終盤だけ2周したのですが、謎要素が気になっていた1周目よりも話に入り込めました。四季シリーズ最終作にふさわしい内容でした。
地味に蔦凪島さんの死に際の演技が凄かったのもお気に入りポイントです。
好感度ランキング
プレイ前(第一印象・見た目)
熾火>チエミ>月角島≧とりねこ>ユカリ>夕陽>塔子>ベルリン>しほん
クリア後
月角島>塔子>チエミ>熾火≧ユカリ>とりねこ>夕陽>しほん>ベルリン