平坦だけど、キャラの暖かさは一級品
*過去作の話が頻繁に出てきます。軽いネタバレ注意
ヤバい。シリーズ三作品目。設定こそ波乱の展開を予感させるものでしたが、殆どのシナリオは終始”普通の恋愛”に収まっていました。”普通”に拘る七海さんを見るに意図的なもとだと思います。特殊な人が普通の恋愛に特別を見出すお話でした。
メタ的に見るなら、ファンタジー色が増していた嫁ヤバから方向修正したかったのか、はたまた昨今の、オタクが山あり谷ありを嫌う時代に合わせてのものなのか……
また、シナリオが平坦なのに加えてライターが一人なこともあり、中盤の展開がワンパターンになっていました。殆どのシナリオは、
付き合う→料理の練習or振る舞う→プールに行く→軽く一波乱あって終わり
の流れでした。何度手作りのお弁当を食べたことでしょう。背景素材が少ないのが悪いのでしょうか?過去作でも同じ場所ばかり擦られてることありましたし……
キャラデザは過去一好きです。
好きなルートは七海、麗、花夜です。
七海ルートは、七海さんの成長自体が神ヤバの物語と直結しているだけあって、屋上三人衆の中では一番濃いシナリオでした。神ヤバ全体を一旦締めくくる内容で、モテヤバの叶さんや嫁ヤバのあの人も似た構成でしたね。
七海さんの成長がよく伝わったのもありますが、他ヒロインに活躍の場が用意されていたのが嬉しかったです。由香里さんの探偵スキルは想定内でしたが、鈴奈さんのステルススキルがあそこで生かされるのは不意打ちでテンション上がりました。というか七海ルートの鈴奈さんは可愛すぎました鈴天でした。
麗ルートは、七海ルート以上に各キャラの成長が伺えて、true感満載のルートでした。それに加えてヒロイン視点の描写も多かったので大変萌えられました。恋心秘め系ヒロインって良いよね……過去作の妹ルートの中では一番好きです。
花夜ルートは……単純に花夜さんのデレの破壊力が予想以上でした。単純な萌え力だけなら花夜さんが最推しになってしまいました。実際花夜さんの初私服シーンがこのゲームで一番自分が舞い上がっていたと思います。
それから例によって友人ポジの泰然君が良い人でした。英治郎師匠を超えた気がします。
全体的にこじんまりとした出来ではありましたが、Hulotte作品の(深山ユーキ先生の?)良さであるキャラの可愛さと暖かさは強化されていて、楽しくプレイ出来ました。結局のところ、エロゲにおいて魅力的なキャラクターは他の何よりも重要ですからね。
あ、縁カウンターの描写はテンポ悪いだけだったので改善お願いします。
推しキャラ順
共通まで
麗>七海>真央>由香里=花夜>鈴奈
クリア後
七海>花夜>麗≧鈴奈>由香里=真央