とりあえず、この作品のテーマは何だ??
はたして、何か貫徹したものがあったのだろうか。「鍵」を出した時点で、keyは相当気合入っているということがわかったのだが、名作を生み出してきただけに、一人一人が無理に良いとこ見せようとしてごっちゃになったような感じだ。統一感に欠ける。
格好良いシーンを先に思い浮かべて、整合性は後づけされたかのような、まさにつぎはぎだらけ。取ってつけたかのような情報が後からぽんぽん出るわ出るわ。しまいにゃ平行世界ですか。そうですか。この作品のストーリーをわかりやすく説明することすらできませせんよ。未プレイの人に見どころを伝えられない。
今までのkeyだったら、もっと命を大切なものとして扱ったはずだ。しかし、今作では簡単に殺したり死んだりする。今までのkeyが送ってきたメッセージは何だったのだろうか?
どうやら外注の最大の欠点は、ブランドのビジョンを共有することが難しい点らしい。keyの努力の痕跡はよく見られるのだが…。
いよいよ、この会社の方向性がわからなくなってきた。また、人がごみのように大量虐殺されたり、殺し合ったりする作品を作るのだろうか?
「良い記憶」というのだからきっと何か涙を誘うようなシーンがあるのだろうと思ったらそうでもない。小鳥がメインヒロインで、グランドエンドだろうなと予測したら、ただの空気だった。そして、キャラ同士のかけ合いがあまりにもドライな印象。こいつらの間に絆はないのか?
これだけ名作臭のする地雷はなかなかない。名作っぽい雰囲気に酔っている諸氏には、ぜひもう一度よく考えていただきたい。
信者が多数わいているが、その行いは決してkeyのためにはならないと言っておく。本当にこのブランドが好きならば、苦言を呈するはずである。keyにはぜひ次作で挽回していただきたい。