昨今、TSジャンルというのはエロゲ界の隅っこでじわりじわりとその確固たる地盤を築きつつある、のか?
というわけでDL版ではすでに先月に発売されていたのですが、どうしてもPK版でやりたかった私は居間になってのプレイとなります。
気弱な男の子と男勝りな女の子の心と体が入れ替わり!
とだけ書いてしまうならば、(多分に個人の感覚であるので申し訳ないが)、まさに王道、ど真ん中まっすぐというべきTSモノだ。非常にシンプルである。
TSモノに留まらず、駆け出しではありながら色々なエロゲをプレイしている身としては、エロゲとして見るのであれば、シンプルすぎて驚きを隠せない部分もないこともないだろう。
しかし、それがこのエロゲという媒体でTSジャンルが生きるべき道なのではないだろうか?
過去、CROWDが「Xchange」シリーズで名を馳せたように、TSジャンルというのは何もエロゲで最近出てきたジャンルというわけでもない。
変な比較に引用するのも申し訳ないが、「ツンデレ」「男の娘」などといった言葉を駆使し表現されるようなジャンルよりも古いジャンルといえるだろう。(もちろん、私はこのようなジャンルも等しく大好きだ。そのあたりは誤解なきよう)
しかし、エロゲでTSといえば? という作品を見ていくと、現実はそこにある。
そこにあるのは、「エロゲ」という媒体であるがゆえにあるがままのジャンルの良さでは不足と言わんばかりに種々のジャンルを蛇足として詰め込み、本質であるTSという素材さえも微妙に変形した何かに変わっている作品が多いのが現状ではないだろうか?
「エロゲでは抜けない」
このような言葉がエロゲーマーの間でささやかれて久しいが、その言葉も結局はこのような素材の蛇足気味な調理に起因するのではないだろうか?
ここで今一度、エロスの素材の根本に立ち戻るのも、一つの選択であるように思うのだ。
閑話休題。
完全にいつものわけのわからないノリになってしまったので、本作について簡潔に。
上記したように、本作は入れ替わりもののTSジャンルとしては素材の味そのままと言わんばかりに王道に、尚且つ、Nornというメーカーの「甘イチャ孕ませ」ということに重点を置くような方向性を素材の味を損なわせることの内容に混ぜ合わせた、小粒ながらも洗練された作品となっているだろう。
一部感想に現れていた「BLチック」というのはTSモノに親しんでいない者にとっては賛否両論であろうが、TSを好む者であれば「TSレズ絶対主義」派閥でもない限りは大丈夫なのではないだろうか?
(このあたりのTSの細かな派閥争いが地味に多いのもまた、このジャンルが古豪ながらも場末に終わる一因のような気もする。Love&Peace!でみんな仲良く手を取ればという感じもしなくもないのだが、そこは人間の性ゆえ譲れないところもあるのが致し方ない)
Hシーンは基本的にワンパターンに近い。何度も何度も中出しHからの腹ボテHといういつものNornだろう。
このあたりもまた、「エロゲー」という大半の特殊プレイが一般的になるような世界では満足できないユーザーも多いだろう。
総じて見れば、このゲームの評価としては
「TS好きとしては十分堪能できるゲームであるが、まだまだ一般にも浸透するエロゲというには遠い」
というところになるのであろう。
TSというジャンルが人気にならずともよいから知っている人が増えてほしい、という思いは私を含めたTSファンが思うところであろうが、その役目を担うのは来月発売予定である「ちぇ~んじ」に託されることになるのだろう。
本作はその運命の日を迎えるまでのTS愛好家の、ひとときの時間をくれるゲームとなったのである。
(以下駄文)
(結局最後まで意味不明な文章でスマンな。TSの前には私はテンションがおかしくなってただでさえおかしい文章が崩壊してしまうのだよ)