――――――さぁ、運命の選択をしよう。
九帖姉妹の物語、というよりは新たな登場人物、星守七日と過ごす主人公と聖のコンビの7日間の物語と言った方がしっくりきてしまう。
それほどまでには突如現れた主人公の「妹」、星守七日の存在感が大きい物語であったように思う。
基本的に3000円で販売されたミニディスクであるので、Hシーン、シナリオ量ともに値段相応の満足感であったように感じる。
特にHシーンは本編でも見せた美麗なCGそのままに聖らと乱れる姿を描いており非常に好印象。祭姉さまともう少しシーンを入れてくれてもよかったような気がしないでもないが、この分量なら致し方ないだろう。
他、気になったところとしては、値段の都合上致し方ないのか、九帖姉妹と七日以外のヒロインはヒメリアしか登場しない。本編であれほど重視された「ないしょ同盟」とはなんだったのかと思いたくもない。
もっとも、本編でのキャラ関連度合いから考えれば、聖がこうして浮くのも考えつかないわけでもないので、これも次作次第か。
一方で、シナリオの展開的には新たなものを見せようとしていると言っていいのではないか。
本編の感想でふれたように、共通ルートでしっかり物語を展開している割に個別√ではヒロインの背負うものの話に終始し全体の流れをおざなりにしてしまっていたのが本編の「ひめごとユニオン」の私の印象であった。これは決して私だけの思い込みではないはずである。
そして、その個別√からの続きと来るこの作品は、前述の星守七日というキーパーソンを用いることで、本編で大掛かりに仕掛けた設定を回収し始めているのではないか、具体的な根拠を明文に示せそうにはないが、そのように感じるのである。
一応次作としては年上幼馴染の桐島夕姫のアフターが予定されているようであるが、
この流れであれば9月には小春、11月にはヒメリアと続くのであろうか?
とにもかくにも、先が楽しみな作品となりそうである。
本編でとにかく肩すかしを食らっただけに、太陽のプロミアにおいて非常に素晴らしい世界を構築したSEVEN WONDERスタッフ陣があえてこの形の発表を取る、その手腕に期待したいばかりである。
――――――さぁ、運命の選択をしよう。
先の話の予測なんて、そんなの誰も当てられない。
どの世界線ならば巡り会えるかなんて、誰にも確証は持てっこない。
なら、それならば。
自分の考えるこの世界を信じ、この世界を追い続けるのが正解の選択肢なのではないだろうか?
以下、本編雑感。ネタバレになりそうと思った方は忘れてください。
・主人公とヒロインのカップルに現れる第三者としての七日。その設定が運命の選択肢の導きであるのならば、主人公が暮らし、宇宙からも一目置かれるこの町の持つ魔力とはなんなのだろうか?
・主人公 →聖・祭
→夕姫・フブキ
→小春・メガネ(
→ヒメリア・ディアーネ
→七日・????
・ちょっと不思議、摩訶不思議。くるくる回る世界線。