癖の強いかわいさを持つ各ヒロインが、各ヒロインごとにその癖に違わぬ別方向の話を繰り広げるという、作品としてのまとまりよりも何よりも「そのヒロインの魅力」を表現することに力を注いでいたように感じる作品だったと思う。もっとも、PITシステムの存在意義がいまいち不明確であることや、音声の音量に差が生じているなどの、ゲームとしての体裁に欠けかねない部分にもやもやが残るような形になってしまっていたのは、せっかくの印象強い登場人物の物語の楽しさを削いでしまうようで、残念だったかなと思う。ただ、私個人としては、各ヒロインごとに、そのかわいさの方向との関係で楽しめたヒロインとそうでなかったヒロインがいたものの、概ね「魅力的な登場人物の物語」としては楽しむことができたので、存外に印象は悪くないところではある。長文部分はいつもどおり、プレイ当時の雑感そのものが表れているプレイメモの添付となります。
PriministAr
○ほわ子かわいいよほわ子。
悩みましたが、攻略順は以下で行きましょう。
桐理つばさ→木倉汐路→継花三澄→サブ回収→安芸かの子→枝那森千里
※最後の+はMyRoom内ミニシナリオを考慮した加点です。
桐理つばさ 63+1
→すんません、なんも言えることないです。
強いて言うなら、共通ルートで突撃娘やってる時が一番好みだったかも
てか、イチャラブイベント少なくね?
EP加点なし
→+1
木倉汐路 77+1+2
→恋愛興味なしつんつん子ちゃん。
○このルート、ここの作品にしては珍しく主人公のほうが積極的に好感度上げようと頑張ってる気がする。
あんまりこのメーカーやったことはないけど、大体の主人公は他意なく好感度あげて恋愛関係! って感じだったような。
○うん、納得のゆぬたそキレッキレwww
※しおじ かわいい。かわいい。
○なんだこの荒唐無稽。だが、それがいい。
→ここまでやってくれれば十分といった感じ。いい意味で懐かしさすらある、細かいことは御都合に放り投げた不器用少女との恋物語。なかなかに楽しませてもらいました。
EP加点+1
◎このふたり(+2人?)だからこそ、こういったほのぼのした一幕が映えるのかもしれないですね。
→+2
継花三澄 72+1
△なんか音声ちっちゃい気がする。
○落ちるの早すぎませんあなた?
○ち ょ っ と な に い っ て る か わ か ら な い
○つぎゅってなに、つぎゅってなに?(^^
○R子氏かわいいですよね。どこでもギャグ入れないと生きてけなさそうな当たり。
→いい意味でも悪い意味でも、三澄がまじめなキャラなせいか二人きりだとどうしても話が発展しないため、途中何度も中だるみしたけれど、かわいさを楽しむためなら十分だったのかなと。
でも正直、R子氏とかおかーさまのほうがアクティブかつ茶目っ気たっぷりで、ゲームとして楽しんでいると2人のほうがかわいいと思ってしまうんですが、それはいいか。
やりたいことはとりあえずやった、「「「みすみちゃんかわいい!」」」。それで十分なルートだったのではないでしょうか。中だるみの分COGよりは印象は必ずしも良くないのですが、十分です。
○最後のCGわかってる!!! ポイント高い!!
→+1
※支倉先生に幸あれ。
比古咲花蓮 65
→正直、かわいいかかわいくないかはさておいて、攻略するという感情さえ浮かばなかった子。
サブキャラって、攻略できないからこそ、妄想で羽ばたかせることで、かわいく感じるキャラだと思うんですけど、それはもう与えられない時を過ごした老害の意見なんでしょうかね。
まぁさておき、ヒロインとしては無難中の無難です。何も書くことがありません。というか、主人公との話を「先輩と後輩」の言葉だけで片づけ、これでわかったろのごとく展開しているのがなんか納得がいきません。
文化部棟の幽霊さん 60
→キャラの可愛さに免じて点数は甘くしたけど、正直「そもそも追加されるのかよ!」って驚き以外には全くよさそうなところは見当たらないサブルートでありんした。
継花流々子 75
→はい。
はい。
安芸かの子 78+2+1
→ほわーっ、ほわわーっ!
○ほわ子かわいい。
→ちょっと許容範囲広すぎませんかねこの幼馴染さん。
※今の立場が気持ちいいから、壊すのが嫌だから、そのまま、今まで通りに甘えてしまう。でも、大好きな人に気持ちを伝えてもっと親密になりたいという感情も、もちろんあって。「幼馴染」、という近しい関係で、ちょっとじゃないくらいに気弱な女の子だからこそもちそうなこのもやもや感。なかなかいいんじゃないかなと思います。
この後個別に入ってからどう展開するか次第で、幼馴染ルートとして大化けしそうなんじゃないかしら。
○かのこちゃんは魔王様だった……?
◎個人的ではあるけれど、こんな感じでスキを自覚して、告白に至る幼馴染関係はすごくいいと思うのです。よく、「行為が先に来てしまうなんて!」と、行為が先にくるラブストーリーを純愛でないかのように嫌悪する方が散見されます。
ただ、そんな行為から始まったって、いいんじゃないでしょうか。お互いが好意を自覚し、その純粋な思いを伝え合い、純粋な愛を萌芽させる。これこそが純愛の萌芽なのであって、それ以前に何があったとしても、それは萌芽のための種まきや種探し、土いじりのようないろいろ思考錯誤して当然な行動の一つに過ぎないのですから。
(もっとも、一般的にこの行為は性行為を指すことが多いようなので、この論調を使うことが正しいかはわからないのですが)
→というわけで、告白シーンだけでもう合格点確定です()
→そしてぼくは、こういう子にホント弱いんだよ。ホント弱いんだよ……
こういうさ、子どもながらに精一杯頑張ってくれて、家族以外に強く、自分のためになってくれる子を、好きにならないわけがないんだよね、っていうシナリオ。それも、ものすごく突飛なことじゃなくて、全然うまくいかなかった、黒歴史にしたいような笑い話から、持って行ってくれる辺りに、ホント、弱いんだよ……
→ほわ子かわいい!!!!!!!!!!!!!!!
◎EP!!!!!!!!!
→EP加点+2
○+1
枝那森千里 73+1+1
→一応、初期状態から好感度完全MAX子……って書いてから気がついた。この作品、COG以外みんなそうだった……
※なんとなくではあるけれど、話の展開自体は他の人から聞いていたので、私自身は残念ながら、この事実を告げられた時の衝撃というものを、その本来の大きさで受け止めることが出来なかった。けれど、この事実に関しては確かに、他のユーザーが言うとおりに「このメーカーらしくない」お話といえばそういうお話なのであろうし、これを見てしまったからにはほかのヒロインは選べないと、そういうことになるのも、納得はいくのかな、とは思う。
→でも、同時に、自称するまでもなくひねくれてしまっているらしい私は思うのだ。それこそが、「憐憫」なのではないか、と。
この先の話はまだ見ていないのではあるけれど、きっと二人はうまいところの着地点を見つけて、愛をかなえていくのであろう。そうでなければ、良くも悪くも「このメーカー」の作品を好んでプレイするユーザーが、このお話を受け入れているはずがないのであるから。
避けられない運命を目前にしてしまった二人が、二人なりの形で、愛を叶える。ただただ一組の「男と女」として、その愛を叶える。それは確かに、互いが互いであることだけを素直に受け止めて、どんな困難もものともしない絆を手に入れるという物語として、本当に良いものであることに間違いはないだろう。
――――困難をものともしない「主人公」を見ている、二人に対して「憐憫」=「特別扱い」という感情を見てしまっている我々にとってこそ、ではあるのだが……と。
→○そうはいっても。いろんな感情がまぜこぜになってしまっている状態であっても、あくまで、「ありのまま」で向き合っている主人公の姿というのは。それが正しいかどうかはだれにもわからないというところさえを除けば、見ていてとても心地の良いものだ。
※これは個人的な雑感でしかないので、※で書くではあるけれど。僕個人は、こういう「物語」が、好きか嫌いかでいえば、「嫌い」なのだ。
こう意見を表明してしまうと、それ見たことかと言わんばかりに、「この境遇に何も思わないとか、人としておかしい」・「血も涙もないのか」と言われてしまうのであるけれど。こうやって言われてしまうことが示すとおりに、このような境遇を描く物語というのは概して、「その境遇をどう『好意的に』受け取るか」というところに、その受け取り方を強制されているような気しかしないのだ。
「こんな境遇に置かれちゃったのは、何も悪くないのに、可哀想。でも、それを抜きにしても登場人物はもう少し○○なように動くことも出来たんだから」……etc.
こんな風に、必ず境遇自体をいい風に受け取らないと何も言えないような雰囲気を作り出してしまい、極論すれば、「このような境遇に置かれるという『設定』」さえ作ってしまえば、それですべてが象られてしまうのであり、逆に、それ以外の部分を主たるものとして考えてしまうことが許されなくなってしまうということまであり得てしまう、こういう「物語」が、僕は、「嫌い」なのだ。
→補足するのであれば。この手の設定を利用することそれ自体には、物語としてごくありふれた表現手段の一つとして確立しているものであるからして、特別負の感情を僕は抱いてはいないのだ。ただただ、それに頼り切っているとしか思えないように読めてしまう物語が、読み手の受け取るべき感情の方向性を勝手に決めてしまう「感じ方の自由」を奪っているような物語が、僕は、嫌いなのだ。
→余談ではあるけれど。こうやっていちいち「嫌い」な理由を書き連ねてしまうあたりが、僕がひねくれさんだと呼ばれてしまう所以なのかもしれないよな……と。
素直にここがよかった! だけ言っていればいいだろうというのは頭では知っているつもりではあるし、基本的にマイナスの感情をだだ漏らしにしたい性分でもないはずなので、こういうことを言うこと自体が滅多にあることではないのであるけれども……
ついついふとした瞬間に、こうやって意味もなく書き連ねてしまうあたり、理解はきっとできていないんだろうなぁ。
→上記した部分で細かに思うことは大体書き切ってしまったので、逆にこうして感想を書くにあたって何も特段書き記すことがなくなってしまったわけでありますが()。
お話としては、設定をうまく利用したお話に仕上がっていたのではないでしょうか。他のルートと比べて大幅に方向性が違うお話ではあるものの、ちぐはぐな雰囲気を見せつけられた! とでもいうような、府の感情を抱きうるような読後感は、このルートにおいてはなかったのかなと思います。
上記したような穿った目線が入ってしまったがために、素直に「大絶賛!」という感想だけは書けないなぁという部分もありますし、ファンディスクのお話もあるらしいので、ここでなにかその設定等についての細かなことが言及できるわけでもありませんので、簡潔に一言だけ。
この二人にとって、最良の未来が築かれている。そんな世界がこの先に続いていることを、ただただ願いたいばかりです。
○EP加点+1
○こんな展開こそ、この設定において、個人的には一番読みたいお話なのです。
→+1
――――――――――――
点数(メイン5人:サブ3人=9:1で勝手に計算)
〔[(63+1)+(77+1+2)+(72+1+1)+(78+2+1)+(73+1+1)]/5〕×9/10 +[(65+60+75)/3]×1/10
≒74.8×0.9 + 66.67×0.1
=67.32+6.667
=73.987
≒74