下町感溢れる街での何でもないかもしれない物語、っていう雰囲気づくりをしていきたいという思いはものすごく感じられるゲームでした。特典冊子でも言及されているようにだいたいが驫木桜子という女のために組みあがっているゲームですが、その脇というポジションだからこそ輝くヒロインというのもいたりして、なかなかに楽しかったです。ぼくはこれで幸せだったんだと思うんですよね、苦笑いとかそういうことなしに。長文部分は軽い√感想レベルのメモです。
bitter Smile
→やってみたかったんですよ。運よく福袋で来まして。やりますか。
攻略順に
驫木みい 64
→所々かわいい部分はあって、あぁ、これが妹かわいいって感情なんだなっていうところまでは理解できました。でも、逆に言えば、理解してしまっただけで、そこまで。
合わない属性のヒロインというところもあってか、「うん、面白いお話だったんじゃない?」っていう感情だけで終わってしまいました。
とってもひねくれたいじらしい女の子、とみることができる人にとってはぴったりはまっていい物語になるのかもしれません。
→思うに、桜子と勇樹の何かを思い切り抱えてしまっている感が共通ルートの節々に見えてしまって、みいのイタズラの一つ一つに、「や、お前の相手してる場合じゃないんだが?」感がこのモヤモヤを引き出してしまったかもしれませんね。
……や、多分、それもないわ。
※字面だけ見たら相当ぼこぼこにしてる気もしなくもないですが、ホント、こういう属性の後輩ちゃんとしてはブレてるとかそういうこともなくちゃんとしてたと思うんですよ、うん。
驫木要 80
※こじらせると妄想女になる年相応すらない年上、かわいいと思いませんか??
→正直冷静に見れば滅茶苦茶陳腐なお話で、「なんじゃそりゃ!」といった話ではあるのだけれど。物語を進めていくうちにすっかり気に入ってしまったヒロインとの物語って、どうしてこんなに心地いいんだろうね。
結局主人公は何を考えてああなったのか、さっぱり説明されなかったのには納得がいってませんけど、そこさえ除けば、魅力的なダメ年上を堪能できるお話という意味で良かったと思います。
宮津橋勇樹 75
→滅茶苦茶に不器用すぎて滅茶苦茶になってしまってる女。悪くないですね。
というか、「不器用」って感じを出してくれるというなら、これくらいまでやってくれた方が「そういう子なんだな」って感じられるので、それはとてもよかったと思うのです。
驫木桜子 75
→これでよかったのかと言われたら結構な人が「どうなんだろう」と思うのでしょうし、実際僕も、「お話」としてみるのであれば「もうちょっと頑張ってもよかったんじゃない?」というところは思わなくもないです。ですけれど、ふたりが幸せを感じられたね、よかったね、という「シナリオ」という意味で見れば、これでよかったんじゃないかなという気がします。勇樹ほどではないにしても、色々背負ってここまで拗れてしまった女がそれから解き放たれる手段って言ったら、安直に言えばもうこれくらいしかない気がしますし。
……でもやっぱり、好き嫌いでるよなぁ、これ。本当にこれで恋愛ものとしていいのかって、考えちゃうよなぁ。ぼくは好きなんだけどね、こうやっていろいろあったけど、今私幸せです! 的なの。それが「ほんとかよ?」となるかは別として。
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点数
(64+80+75+75)/
=73.5
≒74