設定や展開それ自体が面白くないということはないし、むしろ、思っていたよりは軽快なテンポで、登場人物の性格等にも早々に馴染むことができつつ楽しむことができる作品だったように思うのだけれど。細かな設定があったのだろうという割にあっさり過ぎる話の運びは、あっさり目な描写であるからこそ奇跡的に上手くいっていたような前記した面白さからすれば、尻すぼみというほかなく、ただただ勿体ないと感じるばかりでした。主題歌は好きです。長文部分はプレイメモの貼り付けになります。
ふるふる☆フルムーン
→主題歌は昔から知っていたけれど、これ女装少年該当だったのか……
100円で購入できたということに尋常じゃないくらい不安しか感じないけれど、やってみっぞみっぞ。
※選択肢にコメントがついているっていう作品、今まで見たことなかったかも。面白いかはさておきとして。
※秒かよ! 秒なのかよ! そして秒でわかるのかよ、エスパーかよ!
→まぁ、仲間内で共犯、という形のお話にするための導入としては存外悪くない……のかなぁ?
※流石に、2・3・4話連続でホームルームの終わりから話が始まるのは面白すぎるのでは???
△その設定忘れてちゃダメでしょうよ……このお話のスタートでしょ、それ。
○淡泊に過ぎる描写も、日常のわちゃわちゃ騒いでいるシーンだったら、悪くはないのかもと思えてしまう。ここまで(4話中盤)までやってきて、日常の掛け合い等に関しては特に文句を言う必要もないくらい楽しく読めているのに対して、少ないながらも、いったん設定っぽい話に食い込んでくると、どうにもあっさり過ぎる印象を抱かざるを得なくなっているからだ。
こうやって真面目な文体で書けているあたりからしても、気軽に読めるけれど、もう少し丁寧に文章を書いていればなおいいのにという感情があることは、否定しきれない。
※ハローって何? 挨拶? 挨拶だから、最初と最後くらいしかお話に出てこないの??(煽り
※バッドエンドの方が、正直、しっかりとお話が続いているような気がするというのは、どうなのだろうか……
→でも、すごく肯定的にとらえるのなら。これだけいろんなヒロインがいて、一応はそれぞれに特有の問題点が存在しながらも、ほぼ同じ展開でお話をまとめることができるというのは、ある意味で、大元のお話だけはしっかりと組まれていたということになりはしないだろうか。一見短く、端的淡泊にまとまりすぎているともいうべきこの話も、実はしっかりとまとまっていたということになりはしないだろうか?
……自分で言っては見たけれど、ないよなぁ……ないよなぁ……
攻略順は以下で
姫名森由乃・乃亜→霧島硝子→天宮実里→桜木美月
姫名森由乃・乃亜 69
→片やぽえぽえ、片やツンツンのいいコンビな双子後輩。この作品自体が全体的にぽえぽえしているせいで、あんまりぽえぽえ感が主張してなくて、自然と妹のツンツン具合の方が目立っちゃってはいるけれど、ルートはどうなのかしら。
※番人って、えぇ、そういうこと……
○双子をいっぺんに扱う√らしい展開といえば展開かな。ここからどうするのかは、気になるところだけど、できれば、そのままテンプレートに突っ走ってくれていた方が、この描写が割合淡泊なことが多いゲームからすると、ありがたい気もする。それとも、ここからまさかの描写が丁寧に変化するという展開があるのだろうか?
○細かく理詰めに考えていけば、この2人の諍いって、「かみ合ってないやん、なんやこれ」って感じになるのだとは思う。どうして、たかがそれだけのことで、ここまでこじれてしまうのかということにもなる。
でも、人間だれしも、理屈では片づけたくないということがあるはずだ。お気に入りのゲームのキャラクターがいれば、そのキャラクターがたとえどれだけ不利であろうとも、「お気に入り」という感情のために、できる限り使おうとするはずだ。この例えは少々乱暴に過ぎるかもしれないけれど、単純に言ってしまえば、「設定上どうしようもない」ところなのだと思うのだ。
良くも悪くもあっさり目な描写が、「細かく書かれていなくても仕方がない」と思わせるという、謎な効果を生み出してしまっていることによって、まぁまぁなんじゃないかと思わせてしまうのではないだろうか。
※このお話。超展開、とか、展開が早い、というよりは。話数ごとにネタが飛んでくる、という構成のまま、最終話までもつれ込んじゃっていることから、話としての一本筋が設定くらいしかないように感じてしまうことが、そう見えてしまう原因なんだと思う。これでそれなりな話数を積み込んでくれていたら、せめて、1クールアニメくらいの話数に区切ってくれていたら、また違うんだろうけれど。さすがに7話じゃあねぇ……
※なんでそうなるねん……
→いや、もっと。「なんでそうなるねん!」
→この話をしたかったという気持ちは、ものすごくわからないでもない。というか、絶対やりたいよ、この設定ならそういう話。でも、何のためらいもなくいきなり出てくる話じゃないでしょうよ……
→全体を俯瞰する感じなら、特段悪くもないルートだったのかなとは思うのだけれど。やっぱり、上記でも散々触れている通り、「ネタの即時消化」と、「少ない話数」が、変な化学反応を起こしていて。そのせいで、どこか、「素直に褒めたくない」という感情が出てきてしまうんだろうなって、そう思う。
→ホントに、そこまで悪くはないよなぁ、「お話は」って、そう思ってしまうだけに。もう少し、文量に合わせた描写のバランスというのが何とかならなかったのかなぁ、と思うばかり。いやホント、珍しく年下ヒロインにしては好みになりそうな子だったのに、なんかもったいない。
霧島硝子 66
→多分、この作品でいちばん常識的でいい人な気がする。そうじゃなかったら、この作品、ボケしかいないボケ倒し空間になっちゃうから、主人公が過労死しちゃう()
→というか、気づいてなかった。この子、ヒロインで唯一主人公の正体知らない子だ……
○やっぱりこの子、間違いなくいい子だぁ……()
→いつ笑おうか、困ったじゃん!
○なるほど、「強い子」になったわけだ。……なんでヒロインじゃないのん?
※設定上、同じ展開にならざるを得ない、というのは、仕方がないのだとしても、そうであるのなら、せめて、スキップができるとか、そういう対応にすることはできなかったのだろうか?と思う次第。おかげで、結局同じ文章を読まされているだけで、あまりお話を読んだ気がしないのだけれど……
→とっても、場当たり感が強い展開だったなぁ……
先のルートではあっさりと終わらせることで、逆にいい味が出ているんじゃないかと感じさせたその展開も、こうやって逆の方向で受け入れてしまうことになってしまうと、急転直下感がさらに増してしまって、とんでもなくその場しのぎ感が出てしまうのだと思う。
こんな形で〆てしまうこと自体は本当に、悪いとまでは言えないんだけれど。そうするならそうするで、もう少し、硝子ちゃんの周辺の環境の事情が、もう少し、描写されていると、良かったのかもしれないなぁ……
→なので、先の双子のお話とは違って、ちょっとこのお話の描写のバランスを、肯定的に受け止めることは難しいかなぁ……
本当にもう少しでいいから、描写がほしかった。せめて、心の機微とかはいいから、家庭環境の説明くらいは、してあげてもよかったんじゃないかな。
天宮実里 71
→他の作品なら、圧倒的なぽえぽえ枠として君臨してくれそうなものだけど、由乃がいるせいか、そこまでぽえぽえにも感じられない幼なじみちゃん。この子のぽえぽえは大物の気配を感じられる気がします。
※この子、本当に大物なのかもしれない……何気に描写されている限りでも、勉強もできるし仕事もできないわけじゃないっていう、結構な高スペックとして描かれているし。超がつきそうな程度にドジが入っているというのが、アレだけど。
※想像していた以上に、どろどろにしようとしてきたなぁ……あんまり、うまくドロドロにはできていないような気がするけど。
→もう少し、後半でやってくれてもかまわない話のような気はするんだけれど、そこは、後半の話をもう固定しちゃっているからなんだろうなぁ……この手の話をやってくれるのなら、それはそれで面白いんだから、展開をいじってくれていてもよかったと思う。
※後半も、言いたいことは同じ。やりたいことはわかるし、それを断片的ではあるものの、体現してくれている実里ちゃんの言動ひとつひとつは、読み手の心に訴えかけてくるから、実里ちゃんという存在自体は、すごくかわいい子だなと、感じさせてくれる。
それだけに、だからこそ。しっかり描けば面白いであろうお話が、共通√とでもいうべきな、この作品ではお決まりの、端的に言ってしまえばまったく同じ展開の中に埋もれてしまうのは、正直もったいなくて仕方ない。
→昔の思い出から、本当にこの人が好きだ! と思いこんで、いつか迎えてもらおうと、そんなときのために、ほぼぽんこつに近いにもかかわらず、いろいろと努力を重ねた女の子だよ? 可愛いって思っちゃうに決まってるじゃない、この子いいなって思っちゃうに決まってるじゃない! それだけに、言いたいことも満足度の割には、とっても多くなってしまう。もったいない、本当にもったいない……
→でも何よりもったいないのは、まったく同じタイプだった女の子が同じ作品の中で存在しちゃっていることなんだよなぁ……このお話をやりたかったのなら、どうしてひとりに統一しなかったんだろう。それか、ふたりを何とかして絡ませるということが出来なかったんだろうか……。
ここまでくるともう、ボク個人が作品に対して思っている「この作品はこうしたらよくなると思う!」っていうレベルの、個人の妄想のレベルでしかなくなってしまうから、これ以上何か言おうとかそんな気はもうない(もとい、それは、過剰になり過ぎれば、一応は「作品」として世にこの物語を送り出した製作陣に対する、作品を酷評すること以上の、侮蔑にもなってしまうのではないかと思うので)けれど。それくらいのことを言いたくなってしまうくらいには、この子のことを悪くなく思えてしまっていたんだなと、好きになっていたんだな、と、そう思う次第です。
→要するに、何が言いたいかって? あと少し何かが足りないって感じだよなぁって、そういうことです。冗談抜きで、設定と属性、大まかな話の流れ「だけ」なら、すっごくよさそうな流れだったんだけれどなぁ、このルート……
本当に、もったいないよ……
※ねぇ神様。
いつかわたし達って、ちゃんとハッピーエンドを迎えられる日が来ますか?
(中略)
ううん。
ハッピーなエンドは別に無くてもいい……かな?
だからどうかこれからも、
ふたりの物語はずっと続きますように―――…
→とにかく、いっしょにいれれば、それでいい。ずっと昔に会ったきりの男の子に抱き続けた恋心を、大事に大事に育んできた女の子らしいともいうような、そんな想いの吐露という感じで。よくある、陳腐なラストの一文といえばそのとおりなんだけど、こういういい意味での「お決まり感」っていうのは、読み手にとっては安心を感じられるから、いいよね、って、勝手に思っちゃってます。
桜木美月(みか) 66
→あっからさまにメイン級っぽい扱いで出てきてるので、多分メインヒロイン。ツンデレのはずが、他にも同じようなヒロインがいっぱいいるせいで、正直そこまでツンツン感を強く感じられない気がする。というかこの作品、フェチとかそういうものを狙っているというわけでもなさそうな割には、ヒロイン間で属性の方向性被り過ぎでは?()
※その設定、ここで初めて出てきたよなぁ……その設定が前もってばらされてないと、後半のほぼ共通と言ってもよかったあの話、まったく理解が追い付かないんじゃなかろうか。少なくとも、ボクはここでその設定を見て初めて、後半の展開の意味を理解できた(単に僕が阿呆なだけ説は多分にある)。
→悪くはなかったけど、やっぱり、ここまでにほぼ同じ展開を3回見てきてしまっているだけあって、どうしようもない感はあったかな。メイン級かと思ってたけど別にそうでもなかったし、本当に特筆することが何にもないルートだった……
アフター・ハーレムについて
→特段加点はなし。ごく普通に、今までの話に沿ったうえでの「その後」っていう感じの話を展開してくれていたと思う。双子のアフターは好きな方かな。
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点数
(69+66++71+66)/4
=68