待ちきれず買ってしまった。原画は引き続き樹茉莉さん、シナリオは企画屋さん。ラストは少々物足りなかったものの、通して悪くない抜きゲーだったと思います。属性にそうとう偏りがあることは注意されたし。
・ 瑞香の爆乳は異常。ア○ルじゃないんだから。
・ CG差分無し40枚。シーン数25は変化なし。
・ 選択しミスはBADENDに直行。
・ CVは相変わらず豪華。艶技力もある。
・ 細かいシステム設定(BGVなど)も可能で、操作は快適。
・ CGも癖が少なく高クオリティ。
・ このシリーズ目下自分しかレビューしてないが大丈夫なのか。
三部作完結編。基本抜きゲーなので前作をプレイしていなくても関係ありません。ネタバレはあるけど関係ないですね。公式HPを注意深く見ればわかる程度の内容です。それでも配慮くらいしてほしいといえばしてほしいですが…。ちなみに公式を見る限り先行販売は二社のみ。パッケ版や他のDL販売サイトでは28日販売みたいです。
本作もひたすら痴漢をするだけの内容。「人妻ダイアグラム」というタイトルから察せるように、ターゲットはふたりの人妻(一応他にもHシーンがある相手は四人ほどいますがオマケ程度です)。妊婦さんと熟女のお母さんですね。エロゲですから、肌の張りとかむくみとか、そういうのはグラフィック等に一切あらわれていません。20代の女性陣と並んでも全く遜色なし。さすがにこれで、「リアリティが無い」とか怒る人はいませんよね。いないと信じます。
歯切れ良く、気持ちの良いテンポで進むテキストは相変わらず。一文が短くて勢いがあるのがポイントでしょうか。ただ、改行がどうも整っておらずテキストが見づらかったり、時々おかしな日本語があって「おや?」と思ったりもしますが、抜きゲーでそこまでこだわる人もいないでしょう。スルーしながら進められるレベルです。
正直ボテ腹属性も熟女属性も無いんですが、二作つきあったら締めくくりが気になります。お布施のつもりも少々。正直な感想としては思ったより悪くなかった。ただそんな自分が抵抗無くいけたということは、もしかしたらボテ腹や熟女属性を持った人からすると物足りなさを感じるのかもしれません。属性とっぱらってもそこそこえちぃは濃かったのも事実ですが。
瑞香さんも里沙さんも「鉄道風紀委員」という痴漢に対抗する組織の幹部。痴漢サークルvs取締側、最後の決戦…という熱い展開にはあまりなりませんで、いつも通り粛々と痴漢して堕とす内容。強気で痴漢に敵意向きだしでありながら、欲求不満を抱えているというやりやすそうなやりにくそうな、微妙な設定でした。
純一(主人公)が作中、「俺が求めているのは、痴漢されて嫌がりながらも堕ちていく姿」と言っていますが、実際堕ちるプロセスなどは他の痴漢ゲーに比べ割と丁寧だと思います。「痴漢専用車両」のように日常心理の変化が描かれたりはしませんが、Hシーン四回くらい使って罠にはめ、堕ちる過程をねちっこく描いている。また、周到な準備も描いています。たとえば瑞香さんを堕とすとき、旦那さんを先に罠にはめます(Hシーンあり)。その後前々作で仲間に引き入れた実娘を使って瑞香さんをおびき出す。あとは痴漢テクと脅しを織り交ぜながら言うことを聞かせ骨抜きにする。旦那が痴漢しているシーンを目の前で目撃させたり、娘の目の前で絶頂させたりと精神ダメージを与える系統が多くて個人的には燃えました。何たって相手は敵組織の親玉ですから(笑)。
ふつうこの手の痴漢ゲーってキャラクタの心理とか主人公のテクニックに終始するのですが、本作は痴漢実行の準備をどんな風にするか、みたいな描写があって新鮮でした。純一が目に隈をつくる化粧で別人を装うとか、サークルメンバーがどういう配置で動くかとか。あったからといってHシーンが盛り上がるかと訊かれると一切そんなことはないのですが、「メイキング オブ 痴漢」というドキュメンタリーでも見ている感じ。まあ車内で半裸になったりセックスしてバレないなんてのは現実ではあり得ませんから、リアリティはありませんけど。そこはフィクションと割り切って、楽しめました。知恵を絞って獲物を追いつめている感じが出るのが特に良かった。
里沙さんは完全に欲求不満の淫乱型。瑞香さんが凛としたタイプならこちらは明るいタイプですね。服装も、瑞香はスーツ系があるのに対し里沙はラフな格好が大半。妊婦さんだけどマタニティとかはありません。旦那の前でのHとかはちょっと悲壮感漂っていますが、最後逆ギレしてみたり電車の中で官能小説を読んでいたりと、ややお笑い担当のような趣があります。アホキャラに片足突っ込んでいるので自分はあまり好みではなかったのですが、不快ではありませんでした。
Hシーンの内容には少し偏りがあります。たとえばフェラはほとんど里沙のみなので、お目当てが瑞香のお口だとしんどいかも。お尻は充実してますけどね。あと、輪姦じみたHも多いです。「痴漢サークル」なので、サークルメンバーがよってたかって愛撫とか。このあたりに抵抗がある人はご注意ください。
結末は、正直ちょっと残念でしたね。もともとシナリオに過度な期待はしていないので不満というほどでもないのですが、三部作の締めくくり、完結編ということで前作までのヒロイン総出演等、多少のサービスはあるかと思っていたのに何も無し。主人公は痴漢引退を宣言するし、恋人のポジションである結衣すら出てきません。皆勤はアイだけというのも物足りない。自分は「「痴漢サークル2」のレビューで「三本買えばふつうのゲーム一本分」だと言って三部作をフルプライス一本と比較することを書いたのですが、終わってみるとフルプライスとの違いははっきりと出たように思います。
フルプライスは「マルチED」のようになんだかんだ言って一貫した流れに沿ってキャラクタの攻略にもアクセントを付けられます。本作で言えば「2」のキャラと「3」のキャラを絡ませることもできた。本シリーズは「1」のキャラを「2」と「3」にそれぞれ出すなど相当気を遣っているのが伝わってきますが、やはりフルプライス製品と比べ勝手が悪いのは否めません。キャラ絡ませるだけならHシーンだけでも登場とかできたのかな。声優さんの都合や出演料を考えるとそれも難しいのでしょうか。
もちろん低価格三本ならユーザーは気に入ったところだけ買ってリスクを分散できるから良し悪しを簡単には決められません。ただ本作に関してはキャラクタがどれも個性的で、物語も流れがしっかりしていただけに、どこかで総括みたいな内容があればなあ。2000円少しの作品にそこまで求めるのも酷かとは思いますが、エロマンガのように従順になってしまったヒロインたちともうちょっとお付き合いしたかったです。