決められたルールの元、間違いを正す為に何度もリセットをかける
『愛知県名古屋市中心部。夏休みに入ろうかという7月のある日、極度の人見知りから孤独で陰鬱な高校生活を送る、瀧瀬結真(たきせゆうま)は謎の生物ベルブと出会う。
宙に浮く、壁をすり抜ける、突如として物を出現させる……ヘンテコな力を平然と見せつけるベルブは結真に対し、とあるゲームソフトを探して欲しいと言うのだった。
そのゲームソフトの内容とは――。』
(公式より引用)
あらすじで「ゲームソフト」とあるようにとにかく「ゲーム」を重視されています
全てが「ゲーム」で…
そしてゲームでありながらも妙に現実的でした…
主人公も
「コミュ症」「回り見下し」「内弁慶」
の三重苦で、主人公の内気な、ネガティブな気持ちを理解し
「あるある」
な感じになれないと相当辛いです
登場人物もネガティブだったり
妙に冷ややかなんですよね…
常に妙な冷静さを持ち合わせています
その暗さが明るい絵柄でカバーされ…
カバーされながらも地味に漏れている…
そういうキャラクターが多いので絵柄の「明るさ」に惹かれた人は
「こ、こういうキャラなのか!?」
と驚くかと…
最初、絵柄と内容のギャップに驚いたので…
しかし陰鬱だけれども妙に分かる暗い部分の人間らしさ
合えば腹筋崩壊のキレッキレなギャグ
そしてもう取り返しのつかないような恐ろしい展開の際にはしっかりと震え上がらせる丁寧な文章
物語の無駄の無さ、怒涛の伏線回収、笑いのオリジナリティさえ合えば本当に名作です
伏線回収が大好き!
無駄無く削ってある作品がとにかく好き!
暗い人間がいっぱい居るのが人間らしくて好き!!
そんな作品が好きなので面白かったです
ネタバレ含めのシナリオ、キャラ総評
以下ネタバレです
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【ネタバレシナリオ総評】
おそらく公式HPとあらすじ部分で書いていない辺りネタバレになるのでこちらに記載します
このゲーム、瑠璃と彩華がタイトルと同名のゲーム「REVIVAL RESET」閉じ込められてからが本場になります
そしてそこまでが体験版部分なんですよ…
現実とゲームがリンクし出し現実でオーブを手に入れないといけなくなるワクワク
危機感を覚えるドキドキが後半からで、そこまでは伏線のオンパレードなのが盛り上がりが遅いと感じた部分でした
しかし伏線回収とギャグの流れは本当に好みで…
「バスケットボール」「選択肢」「指輪」
など回収される度にテンションが引き上げられました
「危機!!」→「助かった」→「でもゲーム制限での逆境が襲いかかる!」→「もうダメだ…」→「しかし今までの伏線により切り抜ける!!」
の流れが本当に上手です
特にクリア!と思わせた後の選択肢による後悔の念とジレンマ、そして切り抜ける方法は凄まじかった
ゲーム内のルールも上手く生かされており、ルールによる制約で雁字搦めになる所などは見ててハラハラしました
ギャグも
「掃除機の紙パック」「バティスタとの初対面」「聖水」
の部分などは本当に笑わせて頂きました
「結真と瑠璃」「吉見先生と宇野」「倉田部長と水橋さん」でコンビが出来上がってる感じですね
前半は丁寧な文章とギャグで後半よりは進みが悪いですが飽きずに進む事が出来ました
逆に残念だった所もいくつかあり
「主人公の成長物語」
「印象に残る言葉、名言の少なさ」
「無駄のない作品が好きでも削り過ぎな部分がある」
「魅力的なサブキャラが多い中で見せ場が欲しかった」
の4点部分で残念さはありました
「主人公の成長物語」
を期待すると肩透かしを食らう印象
「結真の成長物語」
ではあまりなかった部分
最後の方で青島に対して一気に突っ込んでいった部分ももう少しゆっくりと成長過程を描いて欲しかったというか…
あの流れだといきなり覚醒した感じに見えました
瑠璃を選んだ後にずっと一人で「彩華に対して何かしてやろう、何が出来るだろう」の部分にカチンと来た所もあります
「成長物」だったら「してやろう」というのはおかしく、青島に突っ込んだのは「成長」というよりも自分が単に
「彩華に悪いから出来るだけの事をしよう」
と納得するためであり「自分の為」で「彩華の為」ではないからです
「成長物語」だったらあの悩みの時に
「今までのキャラクター全てに出会う事により解決策を見つける」
みたいな熱さがあったり
「最後、Bルート分岐方法も瑠璃が気付かずに結真が気付く」
だったら熱さやあとはサブキャラの掘り下げ的に面白かったのになぁとは感じます
あとBルートのラスボス戦もですが、最後の選択以外は何よりも自分を優先していた点ですね
そこが人間らしいですが、同時にその辺りの部分で「成長物語」ではないなぁと感じました
舞台劇の件で
「人に笑われても本当にやりたい事を優先する」
とはなれたとは思いますが、その後に彩華の件が来たので「成長」としての薄さを感じた気がしました
「印象に残る言葉、名言の少なさ」
に関しては、この作品のキャラクターは人間味がありつつも薄い印象があり…
これは好みにも寄るとは思いますが、人間味の部分ので少し薄く感じるのは
「印象に残る言葉、名言の少なさ」
部分かなと、部長の
「自己嫌悪にはならないなら、別に逃げてもいい」
の言葉は好きですが、それ以外に印象深い「言葉」が無いんですよね…
あと常に皆妙に冷静で…現実的な冷ややかな感じが漂っているのが特徴的で…
私はこの部分が好みですが、伏線、無駄の無さを気にせず勢いや熱さ、言葉で引き込まれる人は中々難しいかなぁという印象です
「無駄のない作品が好きでも削り過ぎな部分がある」
無駄な要素が有り過ぎるのは苦手で、リバリセ内のゲームキャラとのパーティの成り行きなどを省いたのは上手だと思いましたが
最後の「Bルート」での彩華の救済後
「助かった!!」→「エピローグ」
とサクッと来たので
「感動的な所だからもう少し余韻持たせて!!」
と感じました
「魅力的なサブキャラが多い中で見せ場が欲しかった」
水橋さんや宇野など本当に魅力的なキャラが多い中で出番が少なく
魅力的なのに謎が多く残ったのが本当に残念です
宇野と青島、水橋さん、それぞれの物語をとても見たかったです
ですが「熱」にはあまり偏らない分、「冷たさ」…言い換えれば人間の負の感情の部分の描写は本当に上手で
Aルートの選択肢後の瑠璃の慟哭、Bルートのラストバトルの彩華の叫びは本当に印象的でした
「結真の成長」
に関しても
「今まで苦手だった彩華と打ち解け、瑠璃と部活だけだった小さな世界に彩華と仲良く成れる道が出来た」
部分ですので大きな成長では無く、その彩華も瑠璃との決断の際に即切り落とされているので「仲良く」ても地味にモヤモヤなのもまた…
とにかくベルブの人間への紙みたいな価値観といい、主人公の成長の小ささ(主人公的には大きくても、端から見たら)といい…
最後までとても人間味溢れる…人間の闇、暗さ溢れる物語でした
最後の分岐も相当迷いました
最初は、ほぼAルートに行くと思います
Aルートエンディングに到達した時には
「本当に彩華に救い無いのかよ…」
と思いましたがコレが「Aルート」であり、あとがき出現の文章とあとがきの扉が片方閉ざされているので
「まだ他に何かが…」
となりどうにか探せましたね
瑠璃が起きたタイミングと
「最後、スタッフロールが始まったら戻り始める
それが終わり“END”の文字が出たら、セーブデータが消えて完全にクリア」
「生き返るためには蘇生魔法や教会での生き返りではなく、リセットをかけなければならない」
というルールを確認し、スタッフロールを確認してようやく分岐方法が分かり…
スタッフロールすら本編に組み込まれ分岐に組み込まれているとは…お見事でした
(実はベルブの歌にもヒントがあるらしいですがルールからの人が多そうで歌から気付く人は少ないのではないかと)
分岐も「ゲーム」的であり、まさにタイトル通りの
「REVIVAL(蘇生の為の) RESET(再生)」
でした
システム的な面白い試みと綺麗な伏線回収が好きには堪らなかったです!!
システム的な欲を出すならあの
「最後だけでなく最初から最後まで作中「リバリセ」のセーブするポイントやリセットをかける位置」
などもプレイヤーが選べたら良かった…というか設定が設定なだけに凄かっただろうなとは思います
とても複雑なシステムで分岐が恐ろしいほど大変になりそうですが
以下印象深いキャラと感想
濃いキャラが多いので印象深い人だけピックアップして
【瀧瀬 結真】
主人公なのでこの項目ですが…
上記で書いた通り陰鬱で成長ではない所くらいしか書くことがないのが一番引き込まれにくい要因かと思います
言ってしまえば「主人公」とありつつ、見せ場が瑠璃に食われている印象
彼が行動は起こしますが、「主人公」としての見せ場の行動は瑠璃なんですよね…
その上で彼視点なので、彼のコミュ障部分で合わなかったら最後まで合わないままだと思います
カツアゲされる世界に居たらあの性格にもなるよなと思う部分と、自分のコミュ障部分の考え方にはマッチする所があったので彼、嫌いではないです
あと、最後の時に瑠璃を即決する姿勢には納得しましたし、あの即断は冷ややかな部分と人間的な部分が入り混じり中々に好きです
もしあそこで選択肢で「瑠璃」「彩華」と出たら
「いくらゲームで共にした、距離感が近くなったとはいえ今までの人生と対応で彩華を選ぶか?」
にはなったので
何事も今まで自分を慕ってくれた数少ない人間である瑠璃を率先する所は好感度というか納得度が高かったです
【桐崎 彩華】
公式で瑠璃よりも紹介があるので一応ヒロイン…でしょうか?
彼女に関してもですがこの「ヒロイン」の部分も瑠璃に食われている印象があります
ゲーム「REVIVAL RESET」関連があったから仲良くなれたものの
「最初は凄く仲が良かったけれども主人公の性格により仲良く無くなっていき…今の関係はギクシャクしている」
みたいな幼なじみ的な設定もあまり無いですし
ギクシャクどころか最初の対応が芋以下ですから
ヒロインにしては良い印象が無いんですよね…
その芋以下の今までの扱いの反動がAルートだと思いますが
Aルートの悲惨さはとんでもないですね…
主人公の即断といい酷い扱い系ヒロイン
でもAルート最後の悲痛な感じはとてもヒロイン的だったと思います
彼女が「王女」のポジションに成る事で初めてヒロインになったのだろうなぁと
Bルート最後を見ると
「結真が成長するというよりも、彼女と仲良く友だちに成る」
が本題に見えなくもない部分がある気もしますし…
「AとBの分岐は彼女の生死である」
そう考えるともしかして彼女が「ヒロイン」なのかな?と
でも同時にそれだと最初に「王女」のポジションだった瑠璃にヒロイン立場を食われるのも仕方ないかなぁとは思っています
【瀧瀬 瑠璃】
最後に気付くのは瑠璃といい、気付いた後の漢気といい、実は裏の主人公だと思っています
上記で上げた「とあるキャラを主軸に回る」キャラは彼女です
とにかく瑠璃ゲー、ひたすらに瑠璃ゲーです
物語もギャグも瑠璃を中心に廻るので、瑠璃のアホの子に付いて行けない場合は結構辛いかなと
瑠璃で
「こんなにアホは無いわ…」
「こんなに弄られるとか可哀想だわ…」
など拒絶反応示した人は最後まで楽しめないだろうなという印象
でも、瑠璃はアホの子なんだけど、それを駄目な方向…瑠璃に全く落ち度がない、弄られキャラだから~という理由などで弄られる事は無く感じました
そして人の気持ちはしっかり考えられるタイプで自分の意見はしっかりしてるタイプのアホの子なので
好感度は凄く高かったです
でも肝心な所で賢いので「いつものアホはワザと…」と思わなくもなかったり
メイン3人の中でキャラが他の2人を食い過ぎた印象もありますね…
「主人公」としても「ヒロイン」としても立ち位置的に有能すぎるとは思います
意識せずに瑠璃を沢山登場させたのか、意識して瑠璃を沢山登場させたのかは分からないのですが、とにかく瑠璃が居ないと話が進まないのです
彩華と想定された「ヒロイン」とプレイヤーから感じた実際は瑠璃が「ヒロイン」の齟齬
これが恐らくこの作品が「主人公の成長物語」に成れなかった原因の一つでは?
彩華が「ヒロイン」、けれども主人公は瑠璃を助ける
彩華の生死により分岐する、けれども気付くのは瑠璃…
何も知らない分底抜けに明るく、場をとにかく盛り上げ、実際は思いやりに溢れ細かい事に気付ける聡い存在
「ヒロインの可能性」と「主人公の可能性」を気付かない内にその大きなキャラクター性で持って行ってしまったのかな?と
そんな風に少し感じました
【倉田 博臣】
自由気ままに生きてるオタク
タダの変人かと思いきや地味に名言製造していきました
「嫌な事なんてのはねぇ、やらなくていい訳ですよぉ、んふふふ」
「そうそうー、逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ、とかぁ、ただのマゾですよぉ、嫌だったらやめればいいのにぃ」
「人生逃げる事は大事さぁ」
「別に逃げてもいいんだよぉ。あぁ、まぁ、それで自己嫌悪になるならちょっとあれだけどぉ……」
「僕は逃げても自己嫌悪にはならないしぃ」
「…………人に笑われないように生きようとしたら、自分のやりたい事が出来ないよぉ? んふふふ」
この辺りの台詞は妙に突き刺さるものがありました
タダのオタクだと思って舐めててスイマセン、自分に自信のあるしっかりとしたオタクでした
【水橋 柚月】
彼女の指輪があったからこそですね、本当に3人はどんなお礼を言っても足りないと思います
理由を話さなくても指輪をくれたり、無表情は実は演技だったり
本当の彼女の性格ってどんな感じなんでしょう
実は何でも知ってそうな…
スピンオフ下さい!!それくらいに濃いです
【宇野&青島】
まとめましたがこの2人も何かあるでしょう絶対…
「俺のせいでカツアゲをしてる」
ってどんな関係だよ!?
謎が多すぎでしょうこの二人
【ベルブ】
愛嬌があるのに無邪気に人を軽く殺す姿はどこか恐ろしかったです
…で、お前何者よ?
「隆士」のゲームを探しているとあるのですが…
母ちゃんと言いベルブが居た世界が気になります
主人公達の世界よりも上位世界だとは思いますが
かなり綺麗に伏線回収系なので謎が残るのがモヤモヤしました
ここまで綺麗な回収だと「考察対象を残さない」という表現も大事かなと思わなくもないです
かなり綺麗な伏線回収作品なのでいくつか疑問に思った所と出来る範囲での予測点を
気になった点と疑問点
・結真のクラス、10番が田岡、12番が滝瀬で11番が4月から空白の部分
・瑠璃が来る前にニュースであっていた一ヶ月間による連続放火事件
・結真に花火の穴場を教えてくれた数少ない友人
・隆士(リュウシ)の家の場所の近くは結真は知っている
・「ベルブの歌」の作詞は占いが好きな先生
・不良の隠れ家にある宇野、青島を含めた3人と写った
「芸人ホシノ、正義のミネちゃん、バカなタクミ」
と名前付きの写真
・隆士(リュウシ)が何者か
・宇野と青島の関係
・青島と桂木が悠斗にまでカツアゲする理由
・宇野は青島をかずやん、青島は拓巳と呼ぶ、ミネとホシノは誰なのか
予測点
・彩華の家の守りのオーブは「"def_coor="47659243」で「defense」
学校の力のオーブは「"pow_coor="75749237」で「power」
折原さん家の知力のオーブは「"int_coor="88492656」で「intellectual」
数字は場所の座標的な数値?
・作中で知力のオーブのみ力が正確には発揮されていないが「豚バイト」などの閃き部分で発揮されていた?
かなり作中で明かされるので全然予測にもなってなく疑問点ばかりですが
Bルート最後の
「ベルブ……もう帰ったかな…………」
と言った人物…おそらく隆士(リュウシ)だと思うのですが
作中に居る気配が無く…綺麗な回収の分やっぱりモヤっとします
「何かあってもリセットすればいい」
と作中で言われますが人生はそれが出来ません
次の瞬間死ぬかもしれなくても、今生きるしか出来ない
「ゲームはやり直せても、人生はやり直せないんだよねー」
ゲーム世界で最初に瑠璃の言った通り
そこが主題なんだとは感じました
例え先が見えず目の前に死が迫ってても生きるしかないです
「今3人揃えてるってすごい事」
Bルート後はそれを心に刻み是非仲良く生きて欲しいです
あと最後にどうでもいい話
作中ゲームのREVIVAL RESETは作中ゲームとしてはオーソドックスでとても良いのですが
普通にあったらベルブの言う通り面白くはなさそうだけれどツクール系で作れなくはなさそうなのと
折原さんの声が完全に松本梨香さんで脳内再生されました…
以下独自の得点表に従い点数付けです
総合(80/100)
【システム、演出】(19/25点)
・操作性(3/5点)
・演出(3/5点)
・選択肢の重要性(5/5点)
・一風変わったシステム(8/10点)
【音楽】(17/25点)
・BGM(7/10点)
・SE(5/5点)
・BGMが雰囲気に合うか(5/10点)
【絵】(14/25)
・背景(3/5点)
・立ち絵(3/5)
・雰囲気(8/15点)
【シナリオ】(21/25)
・読みやすさ(5/5点)
・構成(5/5点)
・物語に引き込まれるか(3/5点)
・独自性や笑い、面白さ(4/5点)
・キャラクター(4/5点)
【追加点or減点】追加点(9/29)
【システム、演出】(19/25点)
・操作性(3/5点)
Nscripterです
基本操作やコンフィグにバックログ、キャラ確認表などもあるので分かりやすいです
ただ…細かい音量調整と音量の方はそんなにですが、スキップが無く大変でした
「Ctrl」長押しでスキップですが分岐が結構特殊なので探しだすのに苦労して…
常にキーボード押しっぱなしは辛かったです
あと分岐を探す際に何度もベルブの歌が飛ばせなかったのも地味に辛かったです
・演出(3/5点)
細かい演出はそうでもないですが、ボケと突っ込みの際のフォントの切り替えはいいです
アレがあって本当に笑いました
そして同時にあのツッコミのフォント巨大化などが良かったので履歴で見た際に普通の書体になってた所が残念でした
履歴でもあの流れだと読み返しでも楽しかったです
あと画面切り替えの際のフォトフレーム、ラストのドットから画像が変わる演出は好きです
・選択肢の重要性(5/5点)
久しぶりに悩みました…
そしてこれ以上無く素晴らしかったです
・一風変わったシステム(8/10点)
間違いなくゲームを使ったシステムでした
発想が面白く…よく思いついたなぁと…
【音楽】(18/25点)
・BGM(7/10点)
素材BGM約40曲
ベルブの歌はオリジナルですね
良い曲…だと思います
・SE(5/5点)
着メロ…BGMに入れるか迷いましたがSEで
「オクタマジック」というゲーム(作中ゲーム?)の「“立ち上がれ、強き心”」はオリジナルらしいですね
分かりやすい格好良さを持つ曲で好きです
公式にて配布中なので気になられた際には是非
・BGMが雰囲気に合うか(5/10点)
REVIVAL RESET内の戦闘などは熱かったですが、日常パートで何度も同じ曲が使われてた印象を受けました
素材で聞き慣れているというだけでなく、ゲーム中で多様され、またこの曲かぁ…とはなってしまいました
【絵】(14/25)
・背景(3/5点)
写真加工
可もなく不可もなく
・立ち絵(3/5)
独特な絵柄で最近の絵柄では無いですが、そこが逆に好みでした
幼少年向け雑誌の絵柄感が有り好みな人は好みだと思います
ただ、絵柄の問題で男女の見分けで最初悩みました
・雰囲気(8/15点)
明るい絵柄ですがこう…常に暗い雰囲気が漂ってます
逆に言うなら暗い、人間味の有るキャラクター達を絵柄でカバーしてる感じです
あと一部の絵は素材だと思いますが絵の違い大事だと思うので良かったです
【シナリオ】(21/25)
・読みやすさ(5/5点)
分かりやすい表現を多用されていて読みやすいです
無駄に凝った文章ではないので、序盤の起伏のない展開でも文章的にはサクサク進みました
面白い部分まで辿り着けたのは分かりやすい文章のおかげだと思います
・構成(5/5)
とにかく伏線の回収が素晴らしかったです
事細かに張られた設定、ギャグまで次の伏線回収の為の道具にする無駄の無さには感服します
ただ、ベルブに関しては謎が残るので、他が完璧に回収してる分、謎が残るのが少し残念です
・物語に引き込まれるか(3/5点)
実は体験版以降からが一気に盛り上がります、それまでは伏線はあるのですが盛り上がりが少なく…
主人公が慌て、目的意識が出てくるのでそこまでは盛り上がりに欠けたり時間がかかる所があります
体験版以降から急激に面白くなるので体験版で切られた方が居たら凄く残念です
あと途中まで感じた部分なのですが、最初に主人公の自分での自己紹介や自分語りが多いのが盛り上げにくくしている印象があります
自分の事を語るよりも、日常描写で説明させていく方が引き込まれるとは感じました
・独自性や笑い、面白さ(4/5点)
この部分に振り切って点数を付けたい位でした
流行りのパロディ笑いに頼らない所は本当に素晴らしい
流行りパロディがあると一気に萎えるので会話だけでの笑いの構成は本当に大好きです
ただ、若干癖があるので好きな人は凄く好きで、ダメな人は凄く駄目な諸刃の剣的な笑わせ方だとは思いました
・キャラクター(4/5点)
主人公が「コミュ症」「回り見下し」「内弁慶」なので合わない人は合わないかと思います
特にその部分の成長物かと思いつつ、最後を見ればそうでもないので成長物に期待すると少し残念な印象を受けます
あと、とあるキャラを主軸に回るのでそのキャラに合わなさを感じると恐らく辛いです
でも脇役は濃いです…
濃くて素敵なキャラが多い中で出番的にもっと知りたかった気持ちがあります
謎も多いキャラが多く、もっと掘り下げて欲しかったです
【追加点or減点】追加点(9/29点)
無駄な構成省き、伏線綺麗に回収、分岐方法が大好きなので追加します
「あの時のアレはそういう事だったのか!?」
の感覚が好きな人には堪らないです
あと分岐も本当に好みの分岐方法でした
笑いの方向で人は選ぶテンションですがとても好みで…この部分で82点まで引き上げたいです
癖はあり、好みは分かれそうですが、個人的に掛け合いでの笑いの振り切れっぷりが堪りませんでした
※追記
隆士とは何者だったのか
以下に考察…とまではいきませんが、本編から予測出来た事を
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本編にて語られる隆士ですが、彼に関してはかなりの謎を残したまま終わります
その点で導き出した事を
まず、
・隆士の家はある
・『隆士はもういない』というベルブの言葉
・管理人さんのは空き家という
この件から、隆士はリバリセのテストプレイヤーだったのではと予測
Aルートの彩華の件とリバリセのルール
・ゲームに巻き込まれ死を迎えた人は現実から存在が消る
から、隆士は実は存在していたが、ゲームをクリア出来ず消えてしまったのではないかと
なので管理人さんの記憶から消えた
なら隆士は何者だったのか、私は
・結真のクラス、10番が田岡、12番が滝瀬で11番が4月から空白の部分
の部分の11番の人物だと推測しました
管理人さんの記憶から消え「何ヶ月も空き家」と存在を消された
クラスの記憶から消え4月から空白の部分と存在を消された
そして
・瑠璃が来る前にニュースであっていた一ヶ月間による連続放火事件
リバリセ世界での出来事はゲーム中、現実世界に影響を及ぼします
なのでこの「一ヶ月間の連続放火事件」はリバリセのゲームと現実が連動して起こった出来事
隆士がテスターをしていたのは実は一ヶ月前なので一ヶ月前にはクラスに居た人物
隆士がテスターでゲームに敗北して消えたとして…そこから別の謎に進みますが
・不良の隠れ家にある宇野、青島を含めた3人と写った
「芸人ホシノ、正義のミネちゃん、バカなタクミ」
と名前付きの写真
もしこの写真にも隆士が関わってるとしたら仲良し不良グループの一人だと推測します
ベルブが瑠璃の写真を撮ってて、写真は残るので、隆士の写真は残っている事に
タクミは宇野拓巳(うの たくみ)なので宇野
では「ホシノ」と「ミネちゃん」は誰なのか
「居たのは前回と同じく4人だった」
とあるので、宇野以外では青島か他の二人のモブの誰か
ここで青島は青島和也(あおしま かずや)なので除外とします
そしてベルブは必ず「名前呼び」をしていたので隆士はやはり名前
「ホシノ」はまず名前ではない、苗字なら田岡と瀧瀬の間に入らないので「ホシノ」がモブの一人
なら残った「ミネ」が隆士で「ミネ」から想像するに田岡と瀧瀬の間なら「タカミネ」
隆士の本名は「タカミネ リュウシ」だった?
では隆士が存在していないのならラスト
「ベルブ……もう帰ったかな…………」
の台詞は隆士では無くなる…
その上でベルブを知っているのはリバリセに関わった者しか居ません
そこから考え、リバリセのルールとバージョンの違いを視野に入れて
・リバリセ自体のルール
操作役とキャラ役が居るので最低二人は居るのは前提
・バージョン1.01
①150ブタバイトで彩華しか入らなかったので入れるのは一人
②入ったキャラがゲーム内で死ぬと現実でも死ぬ、生き返る方法はリセットのみ
③期限内にクリアしないと中の人物は死ぬ
④主人公とプレイヤーのHP連動
⑤プレイヤー以外操作できない
・バージョン1.02
①200ブタバイトで2人入れる
②入ったキャラがゲーム内で死ぬと現実でも死ぬ、生き返る方法はリセットのみ
③彩華は期限を過ぎれば自動的に助かるが、瑠璃は期限内にクリアしないと死ぬ
④主人公とプレイヤーのHP連動無し
⑤プレイヤー以外操作できない
上記のルールとラストの台詞から1.01のテスターは隆士と他の誰かだった可能性があります
ベルブがOPで異世界(?)からこちらに来ようとしている所を見ると一度母ちゃんに連れ戻されています
ベルブの母ちゃんは「これで何度目」と言ってるのとベルブが「その紙1枚送るのどんだけ大変だと思ってんだ」という台詞からも伺えます
そしてプレイヤーの死=ゲームの終了で2人が死亡で、ベルブはおそらく一度プレイ途中に送還されてるのなら…つまり生きてる側がプレイヤーになります
(というかベルブがコッチに居たら生き返らせて貰えてる可能性高)
ここから隆士は実はキャラクター側で…つまりプレイヤー側が居たのかなと…
ではプレイヤーは誰だったのか
最後の台詞回しから…隆士関係で関わりがある人物と行動、宇野君と推測します
青島がプレイヤーだったとしたら青島っぽいセリフ回しではない気がするので…
あと、隆士はどんな人物だったのか、宇野君の本編での行動を考えて
隆士の情報は写真の「正義のミネちゃん」のみ
正義なので不良グループのストッパー的な役目をしていたのではと
隆士が居なくなった事で、ストッパーの役目が消え、不良グループがカツアゲをし出す
「これでも一応目光らせてる方」
という事と悠斗の件から被害者は瀧瀬君以外にも多数居て…
宇野は責任を感じ、隆士の役割を引き継ぎ、グループのカツアゲを止める役目を始めるが上手く出来ないために
「これ……俺のせいなんだよねぇ……」
「俺じゃ力量不足だからこうなってんだけど……」
だと言った、なので隆士を操作していたのは宇野…?
色々な責任感から
「悩んでたら相談してよ」
「困ったらいつでも言うんだぞ」
と瀧瀬にも優しかったのかと…
悠斗君がカツアゲされている際にゲームセンターに向かった時にすれ違った宇野君が何をしていたのかも
ひょっとして一度ゲーセンに来た事で情報や痕跡を残していたベルブを探していたのかなと…
ラストに
「その表情は晴れやかではない」
とあるので…ベルブを探したけど見つからず、もう隆士は…みたいな…
作者様との問答の中で考察をいくつか上げた中のものなので信憑性は高いと思われますがこれが本当だと宇野君…
分岐がある分、彩華はまだ幸せだったのだなぁと
リバリセ一番不幸なのは紛れも無く隆士と宇野君だったのではないかと思いますね
放火事件が一ヶ月前である事から本編前の一ヶ月にどんなドラマがあったのか…
クリアできなかったREVIVAL RESETを想像するとまた…悲しいですが新たな発見がありそうです
(占いの先生に関しては深読みだと…ベルブ世界の預言者的な方らしいので、水橋さんといい次回作のスターシステムに期待しますw)