男女の関係が変わってしまった100年後のディストピア的?な未来から来た少年少女が恋に目覚める物語。舞台はほぼ完全に「日本の古き好き田舎」なのに登場人物たちの出身背景だけで強くSFを感じさせ、ストーリー展開にワクワクさせるのは流石Clochette。とはいえ、、、、
Clochetteの作品はファンタジーっぽい作品とSFっぽい作品があるが、本作品は「未来物」のSF。今まではプリズム・リコレクションがもっともSFさが強かったと思うのだが、タイムトラベル物ということでそれ以上のSF的な作品と言える。
せせなやう氏が原画の作品を自分は(他のメーカーで)2作品ほど買っていて、それなりに好きな絵柄であったが、私がClochetteに求めている絵では無かった。だからClochetteを全作買っている自分でも今回は即買いを見送っていたのだが、店舗で半額特価になっていたのでようやく購入。
自分は個人的にファンタジーよりもSFの方がずっと好きで、その為に本作は物語中で明らかになる未来世界の断片、設定に少しグッと来たし、それにより物語の展開に惹きつけられた。これならフルプライスで買っても後悔しなかっただろう。
もっとも、、、、
clochette作品の魅の一つ力は世界観のしっかりとした構築にあり、今回もそれが感じられるが、ただ今回の場合は舞台はあくまで現代であり、(創作的な)世界観の構築は登場人物たちの出身である未来に断片的に感じられるだけなので、そういう点ではSF好きとしてはやはり少し物足りない。特に視覚的に未来を感じさせる小道具が衣装やデバイスパネルなどに限られ、未来時代の背景画像はほぼない。
(なお完全に余談になるが自分が一番評価する「カミカゼ☆エクスプローラー」では超能力というのがファンタジーだと思うが、その描き方がSF的と感じられるほどにしっかりしており、そこも大好きな部分だ。)
キャラクターはそれなりに魅力はないわけではないが、他の作品に比べると、キュンキュン、ニヨニヨしたくなる思い入れは抱けなかった。
あまみつそらに!以来4作品で続いていた「実妹」が登場しなかったからではないと思うがw(設定的に妹が登場したらアレだからだと思われるが、設定的な状況だからこそ妹がいたら特別な関係を描けた感じがしないでもないな。)
HシーンはClochetteでは各キャラ4~5個が標準(プリズム☆リコレクションは多め) だが、本作品では本番以外を含めて5~6個、それなりに使える。
まー、ただ、たしかにせせなやう氏の絵も可愛くて、悪くは決して無いのだが、個人的な好みとして御敷仁氏、しんたろー氏の絵のほうが顔や身体全体のプロポーションが取れている気がすること、そのためか両氏の絵のほうが自然な、むっちりな、おっぱい感な気がする、という点で少し残念ではある。もっとも最初に思ったような「せせなやう氏の絵は自分がClochetteに求めている絵ではない」という点については本作をプレイした後は「これもありかな」と感じるようになった。
サブキャラの追加Hシーンストーリーがある(ルートではない)のは良いが宮園さんのも欲しかった。
●システム上のこと
・いつもながらセーブ箇所が多い、というか新しいセーブグループを作れるのは素晴らしく良い。
・タイトルで「前回の続き」(最新のセーブをダイレクトに呼び出す選択)が欲しい。
・Clochetteの作品はいつもそうだが「次のシーン」へのジャンプが飛びすぎる。