声優さんのリアルな演技が楽しめました。ゲーム序盤から不気味な雰囲気を演出するのが上手く、主人公が自身の狂気に少しずつ追い詰められていく描写は読み進める上で興味を惹かれました。ちょっとした心理テストのようなものもおまけにあるなど、古いゲームならではの遊び心があって嬉しい気持ちになりました。
精神医学というテーマを最後まで貫いていれば、もう少し評価は上がったかと思います。
ゲーム内での最終日直前にマリ先生から言われた「コンプレックスを自己に統合することで、柔軟な人格の持ち主に~」というセリフを活かした展開も見たかったです。最後の最後に人を恨む気持ちを持った魂がどーのこーのの話が始まり、これまでとは全く違う方向に進み始めるシナリオにそれまでの熱が冷めていくのを感じました。
そのため、恐らくtrue扱いであるひかりルートに関しては、極悪非道を繰り返した主人公がなんやかんやの部分をすっ飛ばして、いきなり幸せな未来を歩もうとする展開にはイイハナシダッタカナー?と、消化不良気味のラストでした。
隠し?ヒロインであるちひろルートに関しては、ifルートとしては好きです。