長い、長い、愛と勇気の物語。確かに中弛みはするのだけど、シナリオが長いことそれ自体に面白さの理由があるので中々好みが分かれるゲーム
「人生」そして副題の「reincarnation」なんて果てしないテーマについて語ったシナリオは複雑で長いものになってしまいましたが、登場人物の生き方を追体験していく中でそれぞれの「想い」や「願い」が直に伝わってきて、その度に心を震わせられました。
姫織ルートの十夜ちゃんの魔法の使い道であったり
千和ルートの一風変わった家族のぬくもりであったり
ハルルートの兎蛙姉弟の禁断の恋に、あさひさんの母性、
長い長い呪縛から開放されて救われたハルちゃんであったり
自責の念から、誰よりも大雅君に尽くしてきたクロがはじめて大雅君と想いを通じ合わせた瞬間であったり
そして何より素晴らしいのがED後のエピローグで、どのルートも終了時の余韻を最大限に引き出してくれる感動的なものとなっており、お陰でとても晴れやかな気持ちで読み終われました。
……思えば全ルートで何かしら泣いたゲームってのは始めてかもしれませんね
冗長さはどうしても感じてしまうものの、要所要所で胸に強く訴えかけてくる感動的なゲームでした