プロローグからうるっときた
相変わらず出だしの掴みが上手い。親の仇、家を取り戻す、その為に魔法使いに成らなければならないセリスだが、魔力を全く持たない故魔法使いに成れず、学園も追い出され、それでも何とかしようと街を彷徨い魔法使いに何日も不眠不休で声を掛け教えを請う
そんな中で出会う「他人に魔力を与えられる力を持つ」ラズロックとセリス。この盛り上がりでかなりやばい
こういう設定だと大抵鬱展開や何かを犠牲にして~と成りそうだがそうならないがソフトハウスの良い所
かなり厳しい悲劇的な展開に成る要素だが実際、実親を失い、苛めに有って、家も奪われ、魔法学園を追い出される。
魔力を貰う為に体を捧げ、全て取り戻す為にやっと目標が定まっても、通常では有り得ないほど絶望的な目標だがセリスの明るさ、疑わない実直さ、直向な努力家で暗い展開とは無縁に進む
近年は死なせたり、鬱展開、悲劇で安易に泣かせようとする作品だらけだがそういうのが無くていい
全体ストーリー自体はシンプルで驚かせるような展開は見せなく、進め方でエンディングが細かく変化、ラスト近辺以外は同じストーリーという事になってる
セリスの育成を通しての小イベント発生式ゲーム
プリンセスメーカー的、修行やバイト、探索等でパラメーター(ポイント)を溜めてスキルを買い強化していく
このスキルが豊富でどのスキルを買っていくかで育ち方やイベントの発生がある
魔法基本知識、詠唱、魔力増加、連携魔法、各耐性、7系統魔法、各召喚魔法
体力や戦闘速度、パッシブスキル、体術、武器、冒険者スキルや知識。一般教養等、非常に豊富
進めていくと色々なダンジョンや大会、試験、偶発戦闘等あり、戦闘も多い
バトルはセリス1人、PT等無しのオートバトル、大まかな指示スキル優先度を決めておく事で行動
正直育成面で3年という期間とパラメーターの育ちの遅さを見ると「これ、大会優勝の最終目標とか無理くね?」と思ったが。周回引き継ぎでポイントを持ちこせるので続けるほど強いので問題が無かった。光魔法の「満たす光」と高速詠唱、魔法知識が上がり、ダメージの底上げがそこそこになると
3周終り辺りからエリス無双に成ってくる
ただ、周回するのが苦痛な人、一回で強く成らないのがダメな人は低評価になるのかも知れない
ハッキリ言って僕はかなり飽き易く。肌に合わないと途中で止めてしまう、それがエロゲ系なら尚更だがこの作品は寝ずにやるほど嵌った
これほど何周もするほど続けたのは家庭用一般ゲームを含めても5本も無い
欠点を敢て探せば、というか要望だが
サブキャラ等も魅力的でアクが強く、戦闘では1対敵だけ多数なのは勿体ない一人や二人は仲間として一緒に戦っても良かったように思う
良いキャラ、才能のあるキャラが幾人か居るが弟子は一人
2,3周は最低しなくては成らない訳だが、つまり6年、9年の期間の時間を埋めるほどイベントが豊富な訳では無く、ほぼスキップゲーに成りがち
探索出来るダンジョンも多く長いがそこで得られるアイテムや財宝が少ない上に店売り装備と性能が大差ない
スキルが豊富だが自動発動、持ってるだけで凄く恩恵のある、楽しいパッシブスキルが個人的には少ないかな?と感じた。攻撃型の連続発動魔法や体術、光の盾等の防御系はあるんだが
1対多数戦闘でこっちの行動順番まで待つ受け身な戦闘が殆ど、なだけにカウンタースキルや攻守逆転物が欲しい所
エンディング。種類は多いのだが。あらゆるダンジョンを制覇、魔王や竜を倒し、大会総なめ、魔法協会でトップの一等級魔術師で世界最強もはや伝説の勇者レベルに育ててクリアしても
当初の最終目標の家を取り戻す、宮廷魔術師以上の出世が無いのもちょっと違和感がある
無欲なセリスらしいと云えばらしいが