神ゲー
現時点で一番ハマった作品。特にこのゲームプレイ時は武漢からの新型の病が爆発的に流行り、人類が未曽有の事態に苦しんでいた事も踏まえ、人類同士がこういった未知の存在と戦うために手と手を取り合わねばならない事をこの作品は教えてくれた。
あと、自分自身が幼馴染を好きなのだが、この作品の幼馴染「鑑純夏」は世界線すらも揺らしてしまう程の一途さと覚悟を持っていて、背中預けでずっと主人公の事を思い、主人公のためなら犠牲になる事も厭わない「御剣冥夜」の存在もこの作品の評価に大きく影響した。
良かった点
・戦術機の動きがヌルヌルで感動した。位置把握とかするためのダレるテキストも少なく戦闘を楽しめた。
・みちる、宗像、まりも、煌武院 悠陽、夕呼といった大人や上官たちの格言が身に染みる。特に夕呼先生はAge香月姉妹なだけあって深い。兵士ではなく、一人の人間に投げかけるような台詞が多い。
・純夏と出会えなかった世界線ループの記憶保持による俺TUEEEEスタート。
・オタクには刺さる「因果律量子論」
・「元の世界に帰りたい」という気持ちをEXTRAをやったからこそ感じられる。
・UNLIMITEDで張り巡らされた多大な伏線回収。それとEXTRAの淡々とした日常が意味のある物だったと感じられる衝撃が楽しい。
・指示代名詞が増えがちな世界線の話や、漢字が羅列している文字列では『』が施される等、読みやすい仕様になっている。
・純夏の存在価値がそんじょそこらのエロゲよりも強すぎて感動する。
・上官の死に際がすべて泣ける。特に君いた、君望のスターシステムキャラはプレイしていたからこそ、この世界線以外の彼女たちと比較して泣けてしまう。
・死生観を重んじている。ただし、ウォーケンの死はそこまで意味のあったものだったのだろうかとは思った。それでも意味のある死が多く、進撃とかいうモブをとりあえず殺して恐怖感を植え付けるような死に方が無く、命を軽んじている描写が少なく思えたのが良かった。
・戦友との死を直面した事を拭う軽口トーク。横浜基地防衛戦の兵士の戦場での空気を感じたいゆえに、スウェイキャンセラーをオフってたりしている悪ふざけ、武と月詠の背中合わせでの獲物の取り合い等、ミリタリー物特有の部隊間の絆を確かめ合えているのが良かった。
・トラウマシーンのエゲつなさ。当時は読み進めるたびに脂汗がじわじわ止まらなかったけど、あのシーンがあったからこそ、この作品の伝えたかった物が強く押し出されているように感じた。
・BETAのビジュアルが臓器や害虫みたいで全体的に何回も見たくないようなしわしわなボディしているのが恐怖心を駆られたり、嫌悪感を抱けて良かった。攻撃方法や個体数も絶望を煽るようなステータスで、そのうえ知能が高かったり、人間を生物とみなさず、あくまで防衛行動で襲っているのがヘイトを集めていて人類サイドに感情移入しやすくて良かった。
・京塚のおばちゃん
・もう単純に戦術機がカッコいい。また専門用語を聞くたびに「この世界」に溶け込めている感じがして良かった。
・主人公の成長ぶりがやはり良かった。時折ボイス付きなのが良かった。最初違和感を感じたが、この人のヘタれ感ある声とシリアスめになる声、戦場での断末魔は主人公にぴったりだった。また操縦技術は類稀なるセンスを持っているという設定は前世界線でのバックボーンありきで良かった。
・委員長と彩峰のラストシ-ン、あの自決だけは息を合わせようとしたのは惚れた。
・挿入歌、主題歌ともに最高だった。アバンOPの「0 Gravity」、世界のテイストをユーザーに感じ取らせる歌と歌詞がある「未来への咆哮」、武がもう逃げないと覚悟を決めた際に流れる「翼」、桜花作戦前の「Carry On」、そして最後に聴けるEXTRA OP「マブラヴ」。これらは今後も何度も耳にする。
悪かった点
・トラウマシーンは良い点として挙げたがやはりかなりキツい。このシーンのせいでユーザーを選ぶ可能性があった。
・オートモードの時間が早すぎてたまにキツかった。
・専門用語の中身やオペレーション時、作戦概要が掴めず挫けそうにはなる。ただ、それは良かった点が多数あり、終わりを見たいという点が勝っていたのでなんとかなった。
・12.5事件、メッセージ性は強いものの悲観的かつ政治的背景が強いので人を選ぶ面白さになっていた。自分はちゃんと読んでいたものの、結構為政者や決起した人たちの心情が理解できず苦労した覚えがあるので、柔軟性は必要。
・桜花作戦は若干自己犠牲精神とみちるの「戦友のために戦う」という覚悟が前に出過ぎた感はある。美琴とたまのやり取りは開閉装置以外に跳躍ユニットを損傷していたという裏があるものの、その面が強すぎて二人にイライラした。