るーすぼーい節はまだ残っている(本作発売の時点では 苦笑)。
車輪の国が途轍もなく面白かったので、同作品も当然プレイしてみました。
相変わらず、登場人物が濃かったですね。特に、筆頭すべきはハルでしょう。このキャラクター、デスノートのLまんまじゃねーか!(笑) という突っ込みは置いておいて、このゲームで終始面白かったのが魔王とLの駆け引き・推理合戦でしたね。BGMの良さも相まって、何度も行われる二人の駆け引きは魅力的でした。本作で一番の魅力といったらココだと思います。
車輪が全ヒロインルート強制固定なのに対し、各ヒロインパートでの選択肢でそのヒロインエンドに進むのか、次のヒロインルートへ続くのかというルート構成は良かったです。
前作をプレイ済みなので、主人公は魔王なのか?というプレイ中常に沸く疑問に対し、視点ギミックを用いてくる事は予想できました。なので、終盤での魔王の正体が判明したときの驚きはそれほどでもなかったのは、残念でしたね。
終盤は怒涛の超展開&主人公とハルの恋がメインになってきます。
この二つについてなのですが、どうにも前作車輪よりも劣っているなあ、と感じてしまいました。
まず、終盤の超展開の中で、主人公とハル、魔王の対決が主に描かれていたのですが、他のヒロインや登場人物がほとんど絡んで来ません。車輪では、終盤では全てのキャラの活躍シーンがあり、全てのキャラが登場する必然性が有りました。それが、車輪のストーリーの早大さ・完成度の高さに大きく寄与していたと思います。その点が、本作は物足りなさを感じてしまいましたね。
次に、主人公とハルの恋についてです。これも、かなりハルと主人公の過去のエピソード描写などが不十分だったと思います。せめて、車輪の森田と夏咲のルート位の尺を割いて二人の関係性・心理描写をして欲しかったですね。そこが不足していたので、いまいちハルに好感を抱くまでに至れませんでした。
上記のような不足はあれど、グイグイとプレイヤーを惹きこむ本作は十分に名作だと思います。
あと、車輪に比べて滅茶苦茶BGMが良かったです。
シナリオ 20/25
原画 25/25
演出 20/25
BGM 25/25
total 90/100