小鳥ルートと雨音ルートは至高。あげはルートはクソ全快。
■小鳥ルート:◎やはり正妻は小鳥さん。主人公の隣にふさわしいのは小鳥さんです。天音さんも素敵ですけどね。
ラブコメ+部活物の王道、どっかでみた事があるベタな話。
とは言っても、ベタな話が悪い訳じゃあない。寧ろ褒め言葉です。
ギャルゲーではプレイ開始後4-5時間で、プレイ続行するか・積むかとか判断している人も多いのではないでしょうか。
この時間で魅力的なキャラクターが登場しなかったり、面白い展開が無いと「うーわ、退屈だわー。ハズレ引いたかなあ」と積みゲーまっしぐらです。
こういう主人公が何年かぶりに地元に戻って来て、そこには小さい頃遊んだ友達が居て、みたいな設定って結構ギャルゲーに有りますよね。でも、結構ダラダラと序盤で幼馴染とかの紹介に時間を裂いちゃうゲームも多いと思うんですよねえ。
しかし、小鳥ルートはそこら辺を上手く処理出来ています。一気にラストまで駆け抜けさせる配慮がしてありました。
プレイ開始4-5時間の間に、小鳥っていうキャラが何やら一物抱えているのが気になります。ネガ属性をチラつかせて、オタクプレイヤーの保護欲を刺激するのは、古来ド定番ですね(笑)(しかし当初、小鳥は不治の病かなにかを患っているのかと思っていましたが、そうではなかったようです。最後なんか、車椅子無しで立てちゃうしw)
モーニンググローリーの上を小鳥と主人公で疾走するシーンは、本ゲームの山場でしょうが、ちゃんと盛り上がります。この時かかるBGMも良いです。
■あげはルート:×おめー誰だよw 小鳥ルートでの爽快感返せよ。
うおおおおおおおおお!? 小鳥ルートが嘘のように、あげはルートクソつまらねえ!! 本当に、超つまらない。 誰だよ、あげはルートシナリオ担当したの。何度も途中で投げそうになった。
何がつまらないのかっていうと、あげはルートに入るといきなり小鳥ルートで事細かに描写されていたの「グライダーでモーニンググローリーの上を疾駆する」ための描写が全くなくなる。グライダー使って何度か練習するシーンとか一切無し。この作品はさ、みなで一つの目標に向かっていく過程が売りどころじゃないんすかね。そこを疎かにしちゃ駄目でしょ??なんで、グライダー飛ぶシーンすらアニメーション入れないの??
小鳥ルートでは、「グライダーでモーニンググローリーの上を疾駆する」っていう事が小鳥の存在意義になっているし、それを後押ししたのが主人公っていう関係性で、二人が恋愛関係になるのはとても自然に感じれる。その上で恋愛関係になった上で構築されていく感情とかも、「グライダーでモーニンググローリーの上を疾駆する」っていう事と決して切り離せない。パズルみたいに、ピチッっと全てがすんなりかみ合わさっていたんですよ。
それに対し、小鳥ルートでは「メカニックで、同じ目的を目指すあげは」はとても魅力的だったのに、あげはルートでは全くの別人。グダグダグダグダいきなり挙動不審になる。グライダー関連の描写丸々無し。このルート、明らかに小鳥ルートのキッチリした完成度から比較すると、歪で別物感が強すぎる。
■天音ルート:◎グワッって心が震える。小鳥ルートと同じように、全てがキッチリパズルみたいにはまるストーリーは、小鳥ルートと甲乙付けがたい。多分、天音ルートは小鳥ルートとライターが同じ気がする。
以下のシーンが特に秀逸だった。
・イスカの残した手紙に天音が絶望した時に、小鳥が「イスカは手紙に書いてあることは本心じゃないと思う」とイスカの本心を代弁するシーン。熱いシーンだと思う。クソあげはルートと違って、小鳥がイスカのフライトダイアリーを見つけ、主人公と出合い、グライダーに情熱を持ち始めたプロセスがあってのシーン。小鳥がイスカのフライトダイアリーに心を打たれた思いがビリビリと伝わってくる。他のヒロインルート(天音ルート)でも、ちゃんと小鳥は小鳥のキャラ・設定がぶれないのはシナリオに深みを与え、感動させてくれる。
・モーニンググローリー上空を飛行しているときに、アンちゃんがイスカを連れて来て、天音とイスカが会話するシーンは、やっぱりグッとくる。プレイヤーが望んでいる展開をしっかりやってくれるのは嬉しいでしょう。そして、それがご都合主義に感じないように、アンちゃんがイスカの事が好きだっていう設定も丁寧で、スッと受け入れられる。
■アサルート
■ヨルルート
シナリオ 20/25
グラフィック 15/25
演出 20/25
BGM 15/25
total 70/100 暫定