商業ゲームレベルですね 苦笑
ごお氏シナリオ担当のゲームは、ひまわりアクアアフター、ISLANDプレイ済みです。
●正直、一章はかなり退屈ですね。
主人公が部活で銀河とワイワイロケット打ち上げして、アイリスとアクアが家に来るだけ。
このゲーム評価高いけど、何故? とか思ってしまいます(笑)
あと、ごお氏シナリオの特徴である、選択肢ミスでいきなりバッドエンドも有ります。
●二章に入り、アクア編になると怠いモードが解除されます。
一章の地球から、いきなり宇宙軌道ステーションに話が移るのも驚きなのですが、雨宮 大吾・西園寺 明・日向 宗一郎・日向 葵と言った新しいキャラクターが登場し、宇宙ステーションでのアクアの生活というものが描かれ始めます。
このアクアというキャラ設定・描写も良かった二章導入として良かったです。いつも地球を見ながら、自室で一人酒する少女というやや暗い生活(笑) 何だコイツ!?w と思わずにはいられません。
そこへ雨宮大吾がアクアの部屋へと転がり込み、共同生活というものがスタートします。最初は警戒心むき出しだったアクアですが、大吾に次第に好意を寄せ始めます。
大吾ってそんなに魅力的か!?みたいな疑問は浮上しますねw。女子高生位の歳の子が、おっさんを好きになる・・・・・・??まあ、ギャルゲーの設定に現実性がどうの言っても仕方ないので、特に気にしません。
只、散々大吾はエロいアピールをアクアにするのですが、一回もアクアとHをしていない点は不満でしたね。せめて、一回でもHをしていたら、アクアが大吾に惚れこむ流れも自然にはなったかな、と思ったりしました。
この生活の途中で、一回大吾と離ればなれになったアクアは、自分の大吾への気持ちに気づき、アリエスに援助を求めます。そこでのアリエスとアクアのやり取り、
アリエス「どんなことが起きても、大吾の事、アクアおねーちゃんは好きですか?絶対に気持ちは変わらないですか?」
アクア 「当たり前よ!」
みたいなやり取り(曖昧ですみません 汗)が印象的です。まさか、この言葉が3章で大きな意味を持つとは・・・
その後、色々と話しは進み、最後に大吾とアクアはステーションを脱出し地球を目指します。が、不幸にもアリエスの作った航行プログラムの不備により月に不時着し、大吾は死亡します。ここら辺のシーンはかなり印象的でしたね。
●三章では、再度地球に舞台が戻ります。
色々なSFとしての伏線も、三章で回収されます。
なぜ、主人公の父親と妹葵を乗せた宇宙飛行船は墜落したのか?妹葵はなぜ死ななければならなかったのか?そもそも、宇宙ステーションで主人公の父親は何を研究していたのか? 等々。
実際の科学の視点から見ると、荒唐無稽に思える"記憶を遺伝させる遺伝子"というSF要素は、それはそれでいいSF設定だなあ、と感じましたね。
物語は、地球でアクアが陽一に好意を寄せ始める展開をします。しかも、何かこの色恋沙汰にSF要素がガッツリ入り込んでくるのでやや複雑です。陽一とアクアは何度も喧嘩して、結果結ばれてハッピーエンド「アクアエンド」となります。
●ですが、私には三章では、この「アクアエンド」よりもガッツーンと印象に残ったシーンがあるのです。それは、「アクアエンド」ではなく、「向日葵エンド」ルートでのワンシーンですね。
陽一と結ばれたいと願うアクアに、
「アクアおねーちゃんは、大吾の事忘れちゃったんですか?どんなことが起きても気持ちは変わらないって言ってたじゃないですか!」
とアリエスが言い放つシーンです。
確かに、二章でアクアは永遠の愛を大吾に誓っていたのです。それを、たった数年で覆すな、とアリエスは言うのです。
ここに来て、アリエスはとてつもなく芯の強いキャラだと理解し、愕然とさせられます。アリエスのキャラデザがロリ系なのも、重なって驚きに拍車を掛けました。
その後、アリエスは陽一に、好意を伝えはじめます。ずっと好きだった、と。何年も、ずっと葵がいるから我慢してきた、と。
このアリエスの強い信念と一途さ、健気さに完全にノックアウトされてしまいましたね 苦笑
個人的に、アクア派かアリエス派か、と聞かれれば断然アリエス派です。
アクアはかなり等身大の人間の弱さのようなものを持っており、生々しいとも言えます。
それに対し、アリエスはギャルゲーでも滅多に見かけないタイプの「絶対に芯が揺らがない」強さを備えているキャラクターで、ギャルゲー理想ヒロインの一つの形ではないでしょうか。
同人ソフトで、こんな質のゲームができるとは思っていませんでした。ジャンルはSF+ラブコメなのかな?ですが、双方ともに質は高かったと思います。
シナリオはよく練られており、文句なしです。原画はPSVita版では新規になったようですが、古い絵の方が好みです。BGMもフリー素材はなずですが、良い曲もちらほら・・・特に、「咲けない花」はひまわりに合っていて何度も聴けますね。
シナリオ 25/25
原画 20/25
演出 20/25
BGM 20/25
total 85/100
ひまわりが、これだけの骨太作品だったのに、ISLANDは何故あのようなミスリードを主とするノリになってしまったのでしょうか(笑) ごお氏の次の作品に期待しています。