私はいかにして心配するのをやめてこの作品を愛することになったか。―――――私の運命はいかに!奇絶、壮絶、また怪絶!
嘘屋構成員、天野祐一は天才監督である。
彼が監督したのは上海を舞台にした封神ゲームである。
彼は「泣きゲー最高!」と言っている人間どもを唸らせるためにこれからも戦うのだ!
いやはや最高最高!!爆笑!!ノリの軽さと馬鹿さ加減、突飛具合は、最近歌って倒れた歌手(?)であり有名落語(って言えるのかねぇ。あんな頭掻いたり嫁をネタにする芸で?)家の娘のごとし。失礼、あんな人に喩えてしまう私は全くの文才のない馬鹿かもしれない。こんな変な文が以下に続くけどよければ読んで頂きたい。
最初はデモムービーに惹かれて、特に特典のサントラ目当てで衝動的に予約したけど、まいったね、こりゃ。特典が何もないじゃないか。これだからネット通販はいやなんだ。全く。しかも大手の店じゃないからテレカもこない!!
…とまぁ愚痴ってもしょうがないからやってみることに。なになに戦闘システムがやたら面倒そうじゃないか!?でもまぁネコ…ではなくてタマの優しいサポートで何とか理解は出来た。さぁいくぞ!!…って「?」マークの玉が意外に多い!しかも敵の回復がうっとおしいこと限りない。はっきり言おう難しい。しかも運に左右されやすい。まぁゲームボーイの「ボンバーキング2」(知っている人いるかな?)やファミコンの「マリオブラザーズ2」「ロックマン(初期のほう)」に比べればどうってことないけどね。
技名いうときの声優さんの演技はいいねぇ。主人公はもちのこと、敵もかっこいい。コントンは見た目あんななのに技名を叫ぶとき、めちゃくちゃかわいいのは、ある意味なんかこうグッとくるものがある。しかも仕様なのか、クリアしていないのに回想モードではコントンの封印シーンが見られるんだからすごい。彼女の「ロリコン」のセリフは独弧求幼でなくても擽られるものがあるんじゃないか?もちろん私は独弧求幼じゃない、決して!ええっ決してそんなことはないっ!!(烈海王のごとく叫んでみる)
ちょっと西王母や俊作のセリフを意識して書こうと思っていたら変な文になって、しかも書くことがまとまらなくなってきたから、まずは書きやすいことから書こう。
てなわけで濡れ場について(そこから!?っていうツッコミは「17歳と○○日」「おいおい」ぐらい当然のようにあるかもしれないがスルーしてほしい)。嘘屋の今までの作品に比べると文は短いがキャラは多く、内容も濃いと思える。ピンルー、コントン、は恐らく受けがいいと思えるし、実際私もいいと思ったが、意外にダークホースだったのはトウコツとトウテツ、あと北京原人(決してゼンジー北京とかいう広島の手品師とは違うことだけは強調したい)だ。声優さん、愛原瑞生さん、かわしまりのさんの演技は素晴らしい。情けないことだが、なんとなんと、あのとても明朗活発でかわいらしい感じの声をしている北京原人の担当声優さんは、野月まひるさんだったと、EDでわかった。いやーすごい!声優は。野月さんのこの演技はファンとしては聴く価値ありだと思う。
話の内容はシリアスとギャグがちょうどいい具合に混ざっているし、文も短く軽いノリの文体で時間が最近ない私にはちょうどよかった。しかし不満を言えばもっと中身を多くしてもいいとは思う。少し物足りない感があったなぁ…と思う。
エピローグはどのルートもなかなかよかった。特に主人公がかなり多くしゃべっていたのには少々驚き。しかも「なんじゃこりゃー」のセリフもあって思わずニャマリ(by藤吉晴美)となった。あと、最後の決戦の前のコントンとの会話はどうしても宝貝とか出てくるせいか、「封神演義(マンガ版)」っぽい感じではある。
あと、忘れてはいけないのが脇役の存在だ。脇役とはいえないほど濃い人たちだがいい味を主人公の存在感を消すことなくいい塩梅で出していた。芳子はちょっと狂った演技は大いに笑える。尚旭東と芳子がともに戦うところでの会話はなかなかどうして痺れるものがある。
まぁいろいろとまとまりのない文章ではあったが、要するに言いたいことは「B級」娯楽作品としては大いにお勧めしたいということだ。あくまで「B級」としてである(デモムービーを見ればそれがわかるとは思うが)。なんというか、昔、公園にいた紙芝居屋の紙芝居といえばいいだろうか。あんなかんじの安っぽいが懐かしい感じのするゲームがこの作品である。もしそんな「B級」があまり好きでないのならこの作品はお勧めしない。しかしそんな「B級」感、駄菓子のような作品が好きな人にならこの作品は是非お勧めしたい。買って損はないと思う。気絶、壮絶、また快絶!(誤字にあらず)な作品である。