相手を悲しませたくないと思う心…、それこそ、愛ではないのか?
まてよ君 迷途も友と思ひしに しばし遅るる身こそつらけれ
「己の我を通すには、代償が必要となる。こればっかりは、どんなことでも変わらんよ」
Liar-softが贈る幕末フィクション。
幕末のテーマである、剣で黒船に勝てますかってのが、
剣でエンジンに勝てますかってのにすり替わっている。
初Liarにして、初スチパンシリーズだったのでわからん内容もあったが、
概ね楽しむことが出来たと思う。
ただ登場人物それぞれが別々にシーンがあったり、それぞれ所属する立場などが描かれて
キャラ立ちを図っている一方で
他の感想にもみられるように登場と退場が薄味で描かれてしまっているので
作品全体にダイジェスト感が否めない。
ただそのおかげでサクサクと読めるし、おまけにガクトゥーンが好きな方とかは
こっちにもそのキャラが登場しているらしいのでおすすめする。
(俺はこれからガクトゥーンプレイするので楽しみです。)
構成がダイジェスト版なだけでストーリーやテキストは別に減点要素が無い。
幕末の歴史小説や大河ドラマあたりを好んで嗜んでさえいればワクワクする展開なのは間違いない。
ここにエンジン文明があったらどう変わるんだろう、と想像しながら読み進めていくと楽しい。
他にも良かった点をいくつか
・えっちシーンの女性心内文の多さ
抜きゲー特有の「堕ちるまでの過程」とかそういう意味じゃなくって、
男のどこに惹かれて熱を求めるのか。そうした描写が非常に良く描かれていて
おかずとしての価値は低いものの、読み物としては100点である。
セックスを文章で描写できる数少ないコンテンツとしてエロゲが存在する意義を垣間見れる気がする。
(そこまでたいそうな話では無いのかもしれないが)
・かわしまりの氏
この人は本当に語彙力キャラが良く似合う。
殺陣シーンのセリフがやっぱり映える。
俺は、どこかにキザイアを重ねてしまっているのではないだろうか。
(実際、古河さんも出てる事だし)
とりあえず、現状では79点を付けておく。
少し低いかなと思うのはやはりコスパの問題。
これがフルプライスと考えると、ちょっと…、といった考え。
こういうあたりを考えると、ケモノ娘やヘイズマンは本当にコスパがいいと思えてしまう。
ガクトゥーンやった後で、相対評価でこの作品の採点に変動が出るかもしれないということだけ、
ここに書き残して〆たいと思う。 それでは。