好き嫌いがあるのも、納得
片手の指で数えられるくらいしか、ノベルゲームというのを、やったことはない
ただ安いからという理由と、別にr18シーンはなくてもいいかなと思ったこと、steam版はただの移植版ではなくて、リメイク版のようなものであると聞いていたので、steam版でプレイすることにした pc版はプレイしていないので、r18シーンの内容についてはわからないけど、r18シーンがあったほうが物語をより楽しめた部分もあったのかなってくらいで特に不満はない
steam版での追加要素も十分物語を楽しむのに貢献していたと思う。r18シーンが読みたくなったらpc版を購入しようかなって思っていたけど、今のところ満足なので、特に購入しようとは思っていない
・case1
このcase単体で読んだ後と、0を読んだ後で、感想が変わったと思うシナリオ
ほかのcaseに比べて極端に登場人物が少なく、物語の起伏もあまりなく、内容もどこか不穏な雰囲気を漂わせ続けていて、それもあまり気分のいい不穏さでなく(気分のいい不穏さって?)感じた
凛があまりにも幼稚、というのが霞むくらいに有島がクズ過ぎる。有島のここがクズだよエピソードだけで感想が書けてしまう
凜と有島の恋、関係にあまり共感できず、正直読んでいてたいして面白くはなかった、というのがホンネ。まあ、ライターがそもそもこのシナリオを読者が楽しんで読めるようにデザインしたのかは謎だけれど…
r18シーンがあればより2人の関係性に納得できる時間を作れたのかな、作れたんだろうな、と思うのでsteam版でプレイしたことを少しだけ後悔、もったいなかったかな
終わり方はとても好きで、凜が「自分の意志で」選択したこと、というのがとてもいいと思った、trueの終わり方でないほうがいいとも思った
ただ、case0をプレイした後だと全く印象が変わってきて、世凪の「ホンネ」、の一部が強く語られたシナリオだったのだと思い、このシナリオのことをかなり好きになった。世凪をただのかわいくて、無垢な存在だけに終わらせない、という面についてとてもいい説明になっていると思った
世凪の意志を一番強く感じて、0をプレイした後だと、いちばん好きなシナリオかもしれない、世凪は本当に、ただただ海斗との幸せを願っていただけなののだと、悲しくなってしまう
・case2
王道の展開と、イケメンな主人公、かっこよくかわいいヒロイン、愉快なサブキャラ達の、楽しい話だった
物語である以上、シリアス要素を入れないとならないので、宣教師のひと(名前忘れちゃった…というか途中からみんな忘れてたでしょ)、こいつがウィルにホンを書かせるための、物語上のきっかけづくりのために殺されたことに涙が止まらない、なんとかウィルがもっと自分の意志で決定していたらなぁ、と思う
あと、せっかく立ち絵もセリフもしっかり用意してもらっていたのに、ひたすら同じような方法で「悪役」をすることになるマーロウにも涙が止まらない。結局マーロウ自身の心情が描写されるような場面はなかったし。まあある意味、つねに行動も思考も一貫していたので、いいキャラだといえるかもしれない。
別れの理由がちょっと弱いように感じたなって、そんくらい
この会社、というかライターは、シリアス作品じゃなくて、ひたすらに楽しくてにぎやかで幸せな物語のほうが向いてるんじゃないか?
・case3
王道のボーイ・ミーツ・ガール、夏休み、ひと夏の思い出、それぞれの夢というのがきれいに描かれていて、読了感よし、オチよし、感動あり、という素敵な物語だった。こういうのでいいんだよこういうので、って感じ
にぎやかで、読んでいてサクサク、ずっと楽しく読んでいられた。
・case0 幕間
幕間でちょっとずつ0の世界を考察しながら読み進めていくのは、確かに楽しかったんだけれど、このシステムのせい?で、case1,2,3を純粋に楽しめないというか、虚構の「世界」を眺めているんだという意識がついてしまって、どこか不穏な気分を抱えたまま読み進めることになってしまった。もし幕間が全くなかったとしたら、また別の受け取り方をできたのかなって思った
・case0
思ってた5倍は長かった
思っていたよりも1,2,3が物語の根幹部分というか、そのあたりにはあまり強くかかわってこなかったな、と感じる。
特に2,3に関しては「世凪の描いた物語」として完結している感じがする 1に関しては、先にも書いた通り、世凪の心情が強く表れていたように思える。
正味SF設定部分は「OKOKなるほどね」って感じで、あんまり考えないようにした。設定に納得しきれない部分がふえるだけだったので。好きな人は好きなのかな。
世凪に関しては、どこまでも純粋で、海斗を愛していただけなのだと、最後まで、ブレなかったキャラだった。海斗が3つの夢を見終えた後の、感情と記憶の大部分を失った世凪を、海斗は元の世凪ではないと考えていたのかもしれないけれど、自分はそうは思はなかった。世界になることを決めた、その世凪が、その世凪こそ、まぎれもなくプレイヤーが見てきた世凪だろうと、そう思った
「個人というのははどこに宿るのか」的な問いが後半は含まれていたように思えるが、自分はそんなめんどくさいことを考えるつもりはない。
海斗に関しては、自業自得というか、哀れだとは思うけれど、結局何かのために、何かを捨てるということが、最後の最後までできなかったキャラなんだな、と思った 成長した海斗は、やはりcase1の有島そのものだと感じた。
あとは遊馬、このキャラを単なる悪役、倫理観の欠けた怪物、もしくは「人間臭いキャラクター」だといって片付けてしまうのは、もったいないと思ってしまう。ぜんぜん普通にやってることやばいし、全くもって同情の余地なし。ヒトじゃない。
それでも、人生を捧げたはずの、思考空間での研究を行うのではなく、地上で研究を行うことや、他人を思えることなど。彼に罪悪感的なものがあるとは全く思はないけれど。遊馬は、エピローグでの思考空間での、妻の不倫?を見たときすら、そういうものだと、受け入れてしまうのかもしれないキャラだとすら、思う。
ちなみに、最大の功労者は間違いなく出雲です。ほぼメインヒロイン。
「主人公」と「ヒロイン」の人生をかけてたどり着いたのが、ただの「延命」
もしかしたら、このあとすぐ、遊馬があっさり病気の治療法をを見つけたりしてね
これだけ用意した作品で、正直こんな感じのbad endだとは思ってなかったなってのが感想
この世界観にハマるひとはハマるのかな?自分は正直、ちょっとだけうっとうしいなって思った
・幸せなエピローグ
作品・商品としてこのエピローグは「絶対になきゃいけない」ものだと思うけれど、まあ、いらん。エピローグなんてたいていそんなもんじゃない?
「エピローグ世凪は世凪なのか?」的なのは、どうでもいいけど、世凪だと思うのが、「幸せなエピローグ」だよね
音楽、CG,声優なんかは総じて最高、神。ビジュアルノベルが素晴らしい理由。