ErogameScape -エロゲー批評空間-

(光)エロゲの罪さんの幕末尽忠報国烈士伝 -MIBURO-の長文感想

ユーザー
(光)エロゲの罪
ゲーム
幕末尽忠報国烈士伝 -MIBURO-
ブランド
インレ
得点
89
参照数
548

一言コメント

MIBUROもまた聖地巡礼したいなあ

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

幕末に生きた武士の生き様というものを面白く読むことができた。

味方陣営もカッコイイ人が多かったけど、敵陣営にもかっこよくてまっすぐな志を持った人が多くて読んでいてそれぞれの生き様に凄く魅せられた。
それぞれのヒロインとの未来やその後の人生を想像させてくれるような終わり方が多くてそこもまた良いと感じた。
健くんは抜けている部分もあって最初こそかっこ悪くは無いんだけどカッコイイともいえないなという印象だったけど、物語が進むにつれて成長も見て取れてカッコイイ場面もあってよかった。
ヒロインはメインもサブもみんな魅力的で全員とすけべしたかった…。あと添い寝シーンも全員に欲しかった…。




斉藤ルートは大久保一蔵などの件にきちんと決着がついていたおかげで微妙な終わり方にならずによかったと思う。
斉藤一とはどのような人物であったのか、どのような人生を歩みどのような最後であったのか描かれていて終わり方が凄くよかった。
また、健くんとの間に子を成したのどうか描かれていなかったのが個人的にはよかった。あくまでもここは斉藤一の人生について語って欲しかったので…。
結婚式の時の思い出を最後に持ってきたのも妻が亡くなるということで2人の思い出を振り返っている健くんのことを考えると泣けてきてしまって良い演出だったと思う。



沖田√は病が治るとは思ってなかったのでどのような死に方になるかと思っていたけど戦って死ぬことが出来たのならまだよかったのかなと感じた。
それでも辛かったけど。
中村半次郎との決着のつき方は仕込み刀でのとどめだったけど邪道でも卑怯でもなく普通にかっこよかったと思う。仕込み刀を作ってくれたのが沖田さんというところもよかった。
けれども、復習に囚われた健くんがどこか不憫に感じたルートでもあった。
最後の文の内容もまた素晴らしかった…。



近藤√

√序盤の酒井さんがかっこよすぎてな…。近藤の代わりに身代わりを買って出るとかかっこよすぎるでしょ…。
敵側とはいえ有馬藤太という人も影武者とわかっても借りを返すためだと、酒井さんの肩に傷を負わせる事でその借りを返したりとかっこよかった。
あと、酒井さんの成長した姿が以前も可愛くてすけべだったけどより可愛くすけべになっていて何でエロシーン無いの!!!!ってなった。
このルートもまた仇討ちが出てきたけどそれは叶わず…。
それで絶望しても、有馬さんや中将様の言葉で身代わりになってくれた酒井の為、最後まで戦い抜いてくれたひじりんの為にこれからも生きていこうという考えになる。
こういう幕引きもまた好きなので読んでて面白かった。
このルートは最後の中将様もかっこよかったけど酒井さんがほんとかっこよかった。




土方ルートもまた土方歳三という武士の生き様をかっこよく描けていたと感じた。憎まれ役を買って出たりもしながらもイサリンの為にと新撰組のためにと必死に奔走する姿はかっこよかった。
健くんやいろんな人と触れ合う事で自分の考えを改めたり上に立つ者としての成長もあってそこまたよかった。
健くんと別れたあと隊服を新撰組の時の物にしていたのがまたかっこよくて…。
鞘ちゃんが生きていたのには驚いたし、他のルートで待っている人がいるor会わせたい人がいるといっていたのはこの事だったんだなとわかって納得。




アナザー

山南√はその名のとおりもしの話だったけど、山南さんの私塾の先生という夢を覚えていてそれを叶えてあげようとする健くんはかっこよく感じた。
ひじりんも出てくるとは思ってなかったので、嬉しかった。
また、終わり方も私塾の講師をして教育に努めつつ2人の将来のことも...って感じで好きだった。


藤堂ルートは家や血のしがらみに囚われるなか、それでも必死に新撰組として生きようとする二人が眩しくてかっこよかった。
河合さんがでてきてくれたことも嬉しかったし、最後に「お帰りなさい」「お二人の帰りをお待ちしていました」って言ってくれたことが自分のことのように嬉しく感じた。


新八√は新八の母性が爆発してて最高だった。
この√ではこの時代いかに子供を育てるのが大変だったのかというところに焦点が当てられていて他のルートとはまったく別物でこれはこれで面白く感じられた。
長屋の人達も暖かいし、一度新之助を捨てた母親は許せないけどもそれも時代のことを考えると頭ごなしに否定はできなくて。
いろいろと考えさせてくれる√でもあった。
あと、新之助を母親の元へ行くよう説得する健くんはかっこよかった。
大きくなった新之助の姿が見れたのも嬉しかったし、左之介も最後名前のところが??ってなってたところがよかった。



土方√2は歴史の修正が必要ということで一魅がまたでてきたのには驚いたし、健くんひじりんの対立は最初辛かった...。
ただ、戦いはかっこよかった。途中で曲が流れるシーンは燃えたし。
2人の戦いの後、健くんに切り掛かろうとする半次郎に対して一や新八が助太刀してくれたのも最高だった。
その後2人が日本の為にどのような人生を送ったのか、どれくらい会う事になったのかなどを想像するのもまた楽しく感じられるルートだった。