みさきは最後がいいと思う。 あと、ましろが可愛い!!
架空のスポーツという『フライング・サーカス(FC)』を題材にしての物語としてとても楽しかったし、
青春物としても面白かった。でも、クリア後に何か釈然としないものが残る結果となった作品だった。
FCについても架空のスポーツな上にまだ作品内でも歴史が浅いスポーツという点が
自分の想像力を掻き立てられた。実際に作品内でも歴史が浅い故にできるルールの
盲点を突いた作戦などがでてきたりもしてたし、主人公やヒロイン達が自分達で作戦や
技を考えるシーンはとても面白かった。
作中で真藤が「自分達はFCの変革の中にいる。それはとても素晴らしいことだ。」
みたいなことを言ってたが主人公達を完成されたFCの世界ではなくまだ変革に時期にある世界で描いてたのは良かったと思う。
●ストーリーについて
明日香√
未知のスポーツであるFC楽しくやりたい。頑張って上手くなりたいという姿勢には初めは好感が持てた。
だが、ほかの人も言ってるように明日香の感覚は普通の人とは違うので感情移入したり
共感したりするのは難しいので違和感や恐怖を感じてしまうかもしれない。
何があっても、どんな壁にぶつかっても「楽しい」という気持ちで片付けてしまうところは
途中からはもう違和感しか感じなかった。
あとは、主人公のトラウマの克服の仕方かな。明日香の「楽しい」に感化されていとも簡単に克服されたのには
少し肩透かしを食らった。いや、そのあとに「やっぱり何十秒が限界だな」とか
ものすごい吐き気に襲われるとかそういう描写があるならこれでも十分だったんだけど、
何を初めからトラウマなんかなかったみたいに飛んでるんですかあなたは...。
FCの試合のシーン自体は大体どのシーンも面白かったな、最後に(゜д゜)となったけど。
乾が第二段階のグラシュを使ってきて、これにどうやって対抗するんだ? 今までの努力やまた咄嗟の閃きが
どう通じるんだ? と思っていたら、ご存知の通り「 バランサーを切る → 一気に強くなる 」である。
あれ!? エアキックターンは!? スイシーダは!? コブラは!?
ハイパーローヨーヨーとかペンタグラム・フォースとか出てきた時にはおぉってなったのになぁ。
明日香が強すぎて主人公がほかのルートでヒロインを褒めても皮肉にしか感じなかったな。
エピローグではバランサーを切って飛ぶことが主流になっていることからもわかるように
主人公達がFCを真の完成系へと作り上げていく存在であり、FCの変革という時期の中にいるという設定なのでこういう話の流れは仕方ないのかもしれない。
他に、髪飾りのことを主人公が思い出してもよかったのでは?と今になっては思う。
ただヒロインとしては十分に可愛かったしFCと離れて主人公とただイチャイチャするだけで言えば「萌え!!」である。
明日香の頭グリグリはヤバすぎだろw本当に可愛い!!告白のシーンが結構いい感じでCG的にも好きな1枚。
みさき√
みさきルートは挫折や嫉妬といった負の感情からのスタートで始まり、初めから壁が現れたら立ち止まらずに
突き進んでいた明日香とは正反対だなと思いながらやり始めた。
自分は明日香ルートのあとにみさきルートをやったのだが、明日香が感情移入しにくいキャラだったのに対して
みさきは明日香に比べて随分と人間臭いというか感情移入はしやすかった。
才能に対しての嫉妬・恐怖といったどす黒い感情は誰しもが持っているであろうものであり、
それに共感した主人公が部長や白瀬さん達と協力して共に成長していく姿はとても良かった。
明日香ルートに比べるとみさきルートは現実感がより強く、少し物足りなさを感じてしまうかもしれない。
ただ、みんなで乾対策としてみんなで試行錯誤し「スモー」を考え出していくシーンは読むのが楽しかった。
まぁ、試合自体は前述のように少しあっさりとした物に感じてしまったが...。
乾との試合後に乾が「結局、わたしはひとりきりだった」と言ってたことを考えると
明日香√の前にみさき√をやったほうが明日香ルートで乾が救われる?のでいいかもしれないとは思ったけど、
主人公の過去の話や感情移入のしやすさ、本当の努力というものが見れるという点においてみさきが最後の方がいいかもしれないと思う。
あと、FINALシナリオに自然に行く流れとしてもみさきルートからの話の流れが一番自然に思えた。
まぁFINALシナリオでは誰ともくっついてないんだろうけど。
みさきのキャラ自体も可愛かったし、とても満足できた。
でも、なんでみさきだけHシーンが3回なんだ?
みんな平等で良くねとかやけにハァハァするなぁこの娘とか思ったりもした。
真白√
周りよりFCの才能がないと能力が劣っていると自覚しながらも努力する姿がとても好感が持てた。
確かに他と比べると能力的には劣っているかもしれないがルートに入ってからの
必ず一勝をもぎ取ろうとする執念とか努力はほかのヒロインに負けてないと思う。
みんなや主人公の前では落ち込んだりせずに無理したりする姿もとても健気だった。
主人公のトラウマに関しても、真白の為に少しとはいえ無理して飛んだというのが良かった。
それで物凄い吐き気に襲われていたがそれでもあっさり克服されるよりはこういうヒロインのために飛ぶという姿勢の方がが良かった。
分岐の「一緒に続けたい/好きにするといい」で好きにするといいってひどくないか?
好きにするといいって選びたくなかったよ...。
主人公と明日香の練習で主人公にやきもちを焼いて、主人公にもヤキモチを焼かせようとするシーンも
ニヤニヤがやばかった///
捨て猫のシーンとかもうニヤニヤしっぱなしで真白が可愛くてしょうがなかった。
こんな捨て猫がいたら拾う意外に選択しないじゃないですかぁぁぁぁぁぁぁぁ
最後に 本当に河合だな真白は!!
莉佳√
黒渕 霞というラフプレイをスタイルとする選手に対してどう対応していくか、また莉佳の真面目すぎる
性格ゆえにイマイチ伸びない能力をどうするか。
まさか莉佳ルートで黒渕がでてくるとは思わなかったので初めはどういった話になるのかわからなかったが、
莉佳にFCを教えてくれた女の子の話でなるほどと思った。
最後に黒渕を更生させるため、楽しい試合をまた一緒にするためにと頑張っている莉佳は好きでした。
試合の途中で楽しい試合を始めた黒渕が可愛かったなぁ。最後のエピローグで変わりすぎでは?と思ったが、
まぁ可愛いし良いよね。
●最後に
ここまでいろいろ書いたけど、細かい所に突っ込まなければゲーム全体としては十分に楽しむことができたと思う。
キャラもみんな可愛かったしね。
自分は真白→明日香→莉佳→みさきの順でプレイしたのだが、最後に攻略するのはみさきを推したい。
確かに明日香のルートはFCの変革というものに目を向けているルートである為、後半の試合展開が凄まじいものがある。だが、前にも述べたように明日香に対して感情移入がしにくい点やいろんな意味で凄まじい展開の試合の為、人によってはなんか違うと感じてしまうと思う。
そのため明日香を最後に持ってくるよりもみさきを最後に持ってきたほうが感情移入もしやすいのでオススメ。
確かに明日香のあとだと拍子抜けしてしまうかもしれない。それでも、強大な力に対して努力で勝ったみさきルートの方が現実感もありラストらしいと思う。
余談だが、九州の長崎の五島列島を舞台元にしてるからか九州弁がでてきたりしたのは九州に住む者としては嬉しい限りだった。いつか行ってみたいものである。