甘い。これは甘い。癖になる甘さだ。(長文は前半は体験版部分までの軽いネタバレまで。スペース後の後半は本編のネタバレあり)
ブランド作品プレイ経験:らぶでれーしょん!(未クリア)
関連ブランド(HOOKSOFT):Like Life・_summer・HoneyComing・さくらビットマップ・SuGirly Wish・Strawberry Nauts
彼女が欲しい主人公が面識無し~悪友のヒロイン達と交流して仲を深め、次第に恋仲へとステップアップしていく物語。
どちらかというとHOOKSOFT系列を良くプレイしていたが、SMEEは甘いイチャイチャに定評があると聞いていたので購入。
前評判通りの甘いやり取りが良かった。
それ以上に良かったのは主人公が能動的に仲を深めて行く所。
主人公は基本おちゃらけ体質ではあるが、それでも自己満足だけに終わらずヒロイン達の悩みを解消する為に動くので見ていて安心出来た。
また、主人公だけでなく友人等サブキャラにも変人要素のあるキャラクターが多く、彼らも含めた掛け合いも面白い。
序盤→友人パート→恋人パートのうち友人パートは話題を選び、それに対しての主張を選択するといった形式。
これに関しては色んな反応を試せて面白いと思う人と、面倒だと思う人がいるだろう。
個人的にはLump of SugarのMagical Charming!を最近やった事もあってか、有り無しで言えば有りだと思った。
敢えて欠点を上げるとすればちょこちょこ誤字脱字が見られる所か。
今回はメーカーに報告するつもりも無かったので数えてはいないが、多分20箇所くらいあったと思う。
体験版で見つけた誤字が製品版でも直って無かったのを見た時は指摘しておいた方が良かったかなとも思ったけど。
マスターアップが発売二週間前という事でどれだけ余裕あったのかは分からないが、せめて友人パートのゆずゆ編で名前がメッセージ欄に出ちゃってるミスくらいはデバッグで見つけて欲しかった。
ともあれ個人的にはマイナス要素はその辺くらいなので、予約買いして十分満足の行く出来だったのは確か。
セーブ:100箇所+クイック
シナリオ:5 惚れる過程なんかもしっかりしていて良かった。そして全体的に溶けそうなほどに甘い。イチャラブをクラスメイト達に見せつける展開は大好きです。
キャラクター:5 ヒロイン全員良かった。体験版時点では微妙に思っていた岬もしっかり通してやると魅力的だったし、文句なし。
BGM:4 無難。目立って好きな曲は無いが悪いと思った曲も無い。
OP:3 悪くは無いが2周目以降はプロローグ後から開始なので聴く機会が無い。おまけモードにも無いし。
システム:3 無難。ただ、ボリュームや友人パートを考えるともっとセーブ可能数を多くして欲しかった。
主人公:5 割と変態だが良い意味で空気を読まない所が気に入った。能動的なのはかなりの好ポイント。
プレイ順:理奈→陽茉莉→ゆずゆ→岬(必須攻略順は特に無いが、個人的にはゆずゆを先にやってから岬をやる事を推奨)
好きな順:理奈>陽茉莉>ゆずゆ・岬(好みの差くらいで全員好き)
■皆原陽茉莉(キャラ5)
主人公の引っ越しを機に疎遠になってしまっていた幼馴染。
どちらかというと幼少期よりも現時点を扱っていたのでそういう意味では新鮮だった。
髪型は変更後の下ろした方が好み。
■望月理奈(キャラ5)
腐れ縁な悪友。勝手知ったる仲という意味では陽茉莉以上かも。
銀髪ロングのあじ秋刀魚声という事でひとつ飛ばし恋愛の桜を思い出したが、理奈も負けず劣らず好みなキャラだった。
髪型は変更しない、従来のロングの方が好み。
■柊ゆずゆ(キャラ4)
一匹狼な水泳少女。
ツッコミ体質のせいで主人公の言動を受け流せないのが見ていて楽しかった。あとデレた後が凄い。
髪型は変更しない、従来のリボン付の方が好み。
■沢渡岬(キャラ4)
周りから祭り上げられている才女。
最初は声に違和感があったけど、慣れると気にならなかった。意外なノリの良さも好感触。
髪型変更は無いが、従来のロングが既に好みなので問題無し。
立場上、他ヒロインのルートでは出て来る事が無いのが残念ではある。
■野々村智美(キャラ4)
陽茉莉の親友。
サブキャラとしては良い役割を担っている。
攻略したいとまでは思わないがこういったキャラは必要。
■綾部まひろ(キャラ3)
理奈(と主人公)の友人。
悪くは無いがメガネ属性は無いのでごく普通の評価。
■水澄真子(キャラ4)
ゆずゆの泳ぎに惚れこんだ後輩。
サブキャラの中で唯一攻略したいと思う女の子。
ゆずゆルートでしか出ないのが残念。
~~~~~~ネタバレ度小はここまで。以下、スペースを空けた後、ネタバレ前提のシナリオ評価~~~~~~~
~~~~~~ここからネタバレ全開放~~~~~~~
各ルートごとの感想については以下の通り。
■皆原陽茉莉√(シナリオ5)
主人公と陽茉莉が再会後に気まずい状態が続いていた事についてしっかり理由づけされている事が良かった。
途中で幼馴染成分が足りないと思ったが、そこに真の理由(陽茉莉が「自分が主人公にひっついていると主人公が同性の友人達から孤立する」のを嫌がって)があった事で納得すると同時に疎遠になった幼馴染という部分を上手く使っていると思った。
まさか体験版で見られたシーンの「疎遠になったきっかけは陽茉莉の母親がアドレスの紙を渡し忘れていたから」というのがフェイクだったとは。
■望月理奈√(シナリオ5)
悪友だと思っていたが、友人のお節介などを切っ掛けに徐々にお互いが相手を意識していく所が甘酸っぱくて良かった。
理奈が一人暮らしをしている点や甘えてくる所など、ともすればご都合主義になりそうな所にもきちんと親の放任という理由づけがあったのも高ポイント。
その問題となる部分はエンディング直前→エピローグの間にバッサリカットされているが、イチャラブ要素中心のこの作品でなら有りかなと思う。
■柊ゆずゆ√(シナリオ5)
この√が一番主人公が相手に介入して徐々に心を開かせていくという部分が感じられたと思う。
序盤の水泳部にまで押し掛ける主人公の姿はともすればただウザいだけになりがちだが、結果としてゆずゆと部員達との垣根を取り払う形になっていたのが良かった。
欠点は並んで歩く時の横顔の絵が変な事か。
■沢渡岬√(シナリオ5)
市議会議員の娘と噂されている岬が実は八百屋の娘だった、というギャップが良かった。
また、その幻想が幻想でしか無いという事を他ヒロイン達にも理解させ、岬と他ヒロイン達が友情を育む所も良い。
ルートに入ると他ヒロイン達の出番が減ってしまう作品も多いので、こういったシーンは個人的に特に好きな部分である。
全シナリオ5評価だが、そのくらいどれも甘くて満足出来るシナリオだった。
SMEEブランドには是非これからもこの路線を貫いて欲しい。