癖は強いが隠れた名作だと思う 万人受けするタイプより何かに特化した作品のが名作が多いのかもしれない
シナリオは非常に面白かった。
無駄を極力省いてシナリオで勝負する珍しいタイプの作品。
そういうとこは書淫に似てると思うし面白さ的にもあれとそこまで変わらないと思う。
無駄というのも具体的に言えば日常会話とか。
勿論それが面白い作品もあるけど面白くもない会話で相当水増しされた作品も少なくないのも事実で。
展開は本当に上手いと思う。
謎で興味を最後まで惹いてそこですべてを明らかにする。
今ではそんな珍しいことでもないだろうけどこれを本当の意味で上手く出来てる作品はそこまであるんだろうか。
欠点はシステム面。
バックログ無し。既読スキップ無し。
結構きついものがある。
この作品は分岐が特殊で自力攻略はかなり困難なんで初めから攻略見ることになるんだけど
よくあるここでセーブしてここから分岐というやり方が通らないためルート毎に最初からやらなきゃいけない。
このせいで既読スキップないのが面倒。
救いは1ルートがそんな長くないことかな。
それと内容にも癖があって解説とかも結構あるわけで。
言語学とかキリスト教の歴史とか。
言語学なんかは結構難しいんだとは思うけど説明がかなり分かりやすいので楽しく読める。。とは思う。
たまに冷静になってなんで今更こんなこと学んでんだろとか思うこともあるけど。
ストーリーに思いっきり関係してくるんで絶対飛ばせない部分なんでこういうのが苦にならない人なら
いいけど退屈に感じる人も当然いると思う。
この人テキストかなり上手いと思うから興味ない人でも行けるような気はするけど。
自分も言語学なんて普段全く意識したこともなかったし。
良質なシナリオゲー求める人にやってみて欲しい作品なのでネタバレは極力しないようにしたけど
システム面とかエロの薄さ(エロのないヒロインも存在する)とかあるんで自信を持ってお勧めて訳にも
行かないのが厳しいところ。
ちなみに自分の場合だと作中で一番可愛いと思えたのはエリスで魅力を感じたのは紅葉だったわけだけど
エリスはエロ無し紅葉はまさかのオチだった・・・。