3本まとめての評価。
レクイエム
精神病棟が舞台てとこがあの作品を連想させるがこちらはメルヘンチック。
それでもやってることは相当えげつないので少なくともやってて楽しい作品ではない。
とりあえず施設内の職員がろくでもないのが多いんで人によってはちょっとしんどいかも。
アリスルートの暴言職員とか普通にリアルにいそう。
話への引き込み方は上手いと思うけど雰囲気がいいおかげでもある。
各個別では所謂ハッピーエンドにはならないためモヤモヤした気分が残りすっきりとはしない。
精神的な病気を治して退院させるようなものを想像してたから少し面食らう。
攻略順はゲルダを最後に回せば後は好きな順番で構わないと思う。
各個別クリア後のレクイエムルートからがある意味本番。
ここで初めて現実と向き合うことになる。
終盤洗脳マシーンから脱出するアリス→グレーテル→ラプンツェルの流れは音楽効果もありちょっとジーンと来る。
楽園脱出方法がかなりファンタジーなのがアレだがこのルートでやっとこさすっきり出来る終焉を迎えることが出来る。
欲を言えば楽園から出た後のそれぞれの後日談が心底見たかった。
主人公とゲルダは上手くやってるようだけど後のメンツはどうなんだろう。
あんまり上手くやってけるイメージが無いんだけど・・。特に行く当てのないラプンツェルとかどうすんだか。
それとつみびと設定もいまいち意味があったのか怪しい気がした。
一応アリス以外は可能性はあったけど一番怪しいのってどう考えてもあの人だし。
結局つみびとだからってなにがどうということも無かったような。
強いて言えば楽園出た後の境遇?自首したんかな。描かれてないから分からないけど。
アンコール
レクイエムにも出てた医師イケノと黒の少女だったドロシーの物語。
一言で言えば泣ける。これは仕方ない。あーいうのは弱い。
イケノ君が本来の主人公君より感情移入がし易いために余計没頭出来る。
イケノとドロシーの最期の会話はかなり響く。音楽もいい。
後に本当の願い事がなんだったのか分かるシーンでもまた泣ける。
イケノはレクイエムのあの後からどうなったんだろう。
アンコール見た限り立ち直ったようではあるけど。
つくづく後日談が無いのが悔やまれる。
ドロシーとイケノの物語もいいんだけどダークホースはラプンツェルの話だと思う。
これまで散々ろくでもない職員ばかり見せられて来たからまともな医師がいるというそんな当たり前のことにちょっと感動してしまう。
この話でレクイエム後の行く当てのないラプンツェルどうすんの?て疑問の答えが分かる。
そういうことでいいんだろうか。やっと彼女も報われるのか。ちょっと感慨深い。
レクイエムやったんならシンフォニーはやらなくてもアンコールはやるべき。
シンフォニー
余りいいイメージのない主人公の兄貴のイメージがかなり変わる短い物語。
本編とは完全に別物のIFルート。
兄貴ちょっといい奴じゃんとか思ってしまうことは甘いことなんだろうか。
いい人と言うか出来る人かな。
少なくとも悪逆非道なサイコパスてイメージは無くなったかな。
と思ったけど確かこの人は主人公に首つり遊びさせてたんだよね。
あれがさすがに頭に残ってるからなぁ・・。あれさえ無ければなぁ。
3本纏めることでかなりの良作になってると思う。
似たような系統の同メーカーの森よりかなり分かりやすいから広い層に受けそうなのはこちらかな。
個人的にはやっぱりどうしても後日談が見たかった。
作中で美しい思い出のままどうたら言ってて後日談拒否してたけど見たいもんは見たい。
蛇足になるのかな。
そこまで描いて本当に完成て気もするんだけど。