今までこれほど埋もれてるのが惜しいと思った作品は無い。泣けて笑える純愛物語そして友情物語。
隠れた良作「セイレムの魔女たち」と同メーカーでそれより前に作られた作品。
時代は17世紀。
奴隷と主人公そしてそれに関わる周囲の人間達の物語。
正直想像以上の出来にかなり驚いた。
「セイレム」も結構面白い作品だったんだけど度を越えた空気を壊すようなギャグが足を引っ張ってたように思うが
こちらはそういうのも無く笑えるにしてもあくまで自然な流れでコミカルなシーンをやってくれるので好感触。
「セイレム」でも思ったけどこのライターさんすごいセンスがあるとこの作品で心底思えた。
メインヒロインは3人で3ルート。
3人クリアでカテリーナルート開放。
それをクリアでハーレムルート開放かな 多分。
メインの3人はノーマル 真 バッドの終わり方があるがバッドは陵辱でほとんどおまけのようなもんなんで
実質終わり方は2つと言える。
3つのルートは勿論面白さに多少の差はあるがどれも割りと良く出来てるとは思う。
シナリオも当然いいんだけど一番の売りはキャラになるのかな。
ヒロインたちを初めとして女のキャラも魅力はあるんだけどそれ以上に男連中のキャラの魅力が半端ない。
友情に涙したり男キャラなのに少し萌えてしまったり・・。
なんとも素晴らしい男キャラたち。
その代表格はやはり親友のファルコ。
現代の感覚で言えば外道な面もあるし自分も最初の頃は下衆いキャラかなと思ってしまったがこの男。
ものすごい友情に厚い素晴らしい親友キャラだった。(善良と言うわけではないがそこがまた魅力なのかも)
ハーレムルートでのファルコの主人公に対する熱い説得は正直涙が出てきた。
ファルコと商売するファルコルートが冗談抜きに欲しかった。
その他にもジャラルディやアバ。
傭兵さん達等この作品で終わらすには惜しい魅力あるキャラたちが揃う。
尚、主人公は基本的には真面目なお坊ちゃんて感じで周囲のキャラに食われぎみではあるけど嫌いなキャラではない。(たまにイラッと来るけど)この主人公だから周囲のキャラが立ってくる。
大抵のことは1人で解決しちゃう有能主人公より周囲のキャラがより活かせるならこういう主人公のが好きかもしれない。
んでメインの3ルートは基本的にはシリアスな展開で終わり方(ノーマルエンド)含め結構切ない。
ここは好みによると思うけど個人的には真よりノーマルエンドのが切ない余韻が強くて好きだった。
一応4人目のヒロインとなるファルコの姉カテリーナルートだが今までの3ルートに比べ多少コミカルというか平和というか・・そういう部分が増えてるような気がしたがそれがまた心地よく3つのルートをやった後だと非常に楽しめる出来になっている。
自分的にはこのルートこそが正史に相応しい。
ハーレムルートは最初は全然期待してなかった(ただイチャイチャするだけと思ってた)が誤りだった。
このルートは今までに比べてお遊びも結構入ってるけど今までの集大成て感じでかなり楽しめた。
むしろここまでやらないと奴隷市場って作品は完成したとは言えないと思う。
是非ここまでやってみることを強くお勧めする。
陵辱とか今風の萌えだとかを求めるとクソゲーになるけどシナリオそして魅力あるキャラ(特に男連中)を求めるなら良作。人によっては名作になると思う。
個人的にはすごい楽しめた作品。記憶に残る作品の1つになった。