■ 「エロゲー論之概略」 ■
■ 「エロゲー論之概略」 ■
■廻リ廻リテ三季風。
■旧、東ノ国ニ恩建サレシ舎在リ。
■名ヲアキガク、ト云フ。
■我が通ひし頃からの校風、今に至るまでオタ威風堂々の極みに在りて変わらず、気高き志を持つ者が集いし場なり。故人謂秋学如何。D応曰秋学使我至涅槃。
■オタ心は形を以て教ゆべからず。此れを学びて得ると得ざるは学ぶ人の工夫に存ぜり。譬へば、オタバイブルに記したるオタ芸師の四文字を示して、その字義を知らしむるも固より今だ道を伝えたりと云うべからず。故に、この四文字の意味を詳らかにして、オタとは事に心を傾け倒酔することなり、芸師とは、術によりて、人をして喜ばしむることなりと、丁寧反復此れを説得すべし。オタの心は、然るべき者にとりては以心伝心なるものにて、これを浩然の気と云ふ。
■近年、メイド喫茶為るもの当世の娯楽となるが、心に大いに感するものあり、あるいは大いに誤解するものあり、あるいは此れを軽蔑するものもあり。メイドという風貌は外見を装いて人を欺く事容易く、その趣、一種妙状にして真偽を区別する事甚だ難し。されども、此れを天幸と思うて喜悦するものもあり。今、人の心を以って上の事情を考れば、極めて不都合に似たれども、時勢の然らしむる所、決してこれを咎むるの理なし。
■オタ文明の有様は私立アキハバラ学園の生徒を見て知るべし。アキガクには、其の時代にありて普く人民の間に伝承せしオタ智徳の有様を顕したるもの在れば、悉く明らかにならん。
■文と云ふ娘、謙なる美を掲げ、麗しく清げなる有様、いとおかし。其の娘の持ちしH杯をして我を篭絡せしむ。嗚呼、文、文、そなたを如何せん。我、此処に至りて人類の到達点を知るなり。何ぞ三次元に向かわんや。人を憚らず二次元に滞在し、心を尽くして理想を尊ぶ。現実と云ふ厭世虚構を脱して、真の涅槃に至る。此れ、オタクの悟りと謂われるべき境地なり。
■永遠にして、二次元なるもの、我を率いて逝かしむ。
■ 参考文献―「文明論之概略」 福沢諭吉 著
■ ―「ファウスト」 ゲーテ 著