意外に、というか順当に、鬱屈の描写こそ特筆すべきゲームでした。届かなくて、伝わらなくて、空回って、自己嫌悪・・・・・でもそれだけじゃ終わらないエネルギーがある。 (※きらりルート?のみの感想)
スパークみたいな
真っ只中にいるから先なんて見えないみたいな
それは主人公も読者も、作者ですらそんな感じ・・・な話。
物語って例えば、現場のはるか上空から物語全体を見ながら登場人物に動いてもらう傾向のもあってそれはそれでいいんだけど、これは作者も一緒に坂道を登る途中にいるなーと強く思えた。
先なんか見えない状況で、主人公が作者が(ついでに読者が)、そのとき、いつも、直面している「今」に答え続けてできたのがこの話。
そんなふうにliveな感情に対峙しながら、語り掛けられながら読み進められる作品に出会えるのってけっこう稀だ。本来誰にだって書けるはずなのに。
あらすじを敢えて言うなら・・・主人公が、鬱屈したままで終わるかもしれないし、終わらないかもしれない話。可能性はいっぱいあって、必然はそんなにないのは現実と似たようなもんだ。
主人公は、何事も見切りをつけられずにいる。いろんなものをあきらめきれない。
でも自分がこの主人公に一番感じたのは、いろんな意味での純粋さ。作者がその時感じてるリアルな感情をかなりの純度でアウトプットさせてるってのもあるだろう。誰しもどっかに共感できるところがあるだろうと思う。気持ち悪いくらい。
個人的には夢を見て自己完結するシーンが好きだ。鳥肌がたつほどリアルな心の動きに感じた。(ちゃんと理屈で解決してきた人には中身がなく感じるかもしれないが。)
図書館でのHもなんかいいね、なんか涙がでそうで、なんでだろ・・・と思ったてらあんな展開が待ってたからだったんだなぁ。
可能性はいろいろあったと書いたけど、どの選択をしても輝けたし、実際選び続けてきた結果であるどの瞬間も、ホントは輝いてたんだよなー。
chapter3-4間で最悪なシナリオにしてみたことは、それでもなお輝けるってことをこれ以上なく力強く描けていた。
グダグダになってきたんで何が言いたいのかまとめると
● 主人公と作者がシンクロしすぎ。気持ち悪いくらいのとこまでリアルな感情の吐露ができてるんで、いずれかの部分に自分を投影して「ああーー俺がいるーーーー」って読みゃいいんじゃない?ってこと
● キッチリ枠組みを決めて作られた物語というわけでないので、ブレようのない一つの正しさを常に持ってるってこと
最後のシーンは印象深い。
「いろいろなことがあったけどあまり覚えてません、ただ、今ここに立っているのが演奏するためだってことだけは覚えてます。キラキラの明日のために、なんたらかんたら・・・」
言ってる内容はどうでもいいにしろ、全ての言葉が何らかの正直な感情に基づくので結論にあたるその言葉も何より説得力をもってる。
これまでいろいろなことがあって、その過程で共に感じて、考えて、主人公がその時感じてるものが希望なら俺が感じてるものも確かに希望だった。
最後までプレイして感じてる、この気持ちがなんなのか、主人公が(俺が)何が言いたいのか、はっきりとはわからないコンプレックス・イマージュ。
でもこれが、バンドマンを貫いた主人公、もしくはシナリオライター瀬戸口廉也(だっけ?)が表現できる、全ての迷えるFriend達への等身大のエールに感じた。
似た作り方の作品で「StarTRain」ってのをやったことがあるけど、こっちの方が点数高いのはラストの影響が大きいのかも。
作り方ってゆうか整合性とか考える必要ないのである意味簡単に作れるんだろうな。というかそこで思い悩んだ末搾り出したような作品なら読みたいと思わないんだけど。
あ、ちなみにまだきらりルート(?)しかやってないです。
具体的に何とは言えないが、共感だけでは終わらない、エネルギーがあった。
人生の岐路に踏み出そうとしている友人へ、踏ん切りがつかずに悩んでいる友人へ、ぜひこの作品を勧めてみたいと思っている。何を選ぶにしろ、得られるものがあるはずだと思う。
今これをできてよかった。
PS
ところで全っっっ然関係ないんだが、ギターを買いに楽器店に行ってみた(もろに影響受けてる)
ギターは結局友達に貸してもらった。20万するらしい・・・今あるエロゲ全部売っても届かないんだけどおかしくない?どちらかといえば圧倒的に、エロゲ中心で生きてる俺が音楽舐めてるのかそうか。
張り切りすぎで飽きた時が恥ずかしいが・・・誰もが通る道ってことで。
まあ、まだCとDとEとFとGとAとBとその他のコードがうまく弾けなかったりはするんだが、とりあえずキラキラとニーソを極めるまでは俺はギターをはなさないぜファック!!
最近ギャルバンそれもライブバンドにハマるかもしれない
具体的には、マスドレっていうバンドのif a surferって曲があまりにライブっぽくて心の隙間にJUSTFIT?
友達のライブに対バンできてたので。このバンドくらい未来が見えていればどのバンドも苦労しないよなぁ・・・・ってくらい圧倒されてしまった。
きら☆きらでバンドに興味もった人はこちら全力でお勧め。ぜんぜん関係ないんだけどね
ライブが魅力的なのは、鬱屈を振り払おうとするエネルギーがあるような気がして見えて、自分を投影というか感情移入することでカタルシスが得られ、神聖視してしまうからだろうか
正直、多くのバンドマンは実際話してみると単にひたすら鬱屈してそうな気もする
こうやって外から眺めて好き勝手に感想でも書いてるのが一番楽しいのかもな