面白いのは面白いんじゃね？
いや、全てを終えると結構面白いし、個人的には好き。
ただ、いかんせん本当に評価されて売れる為には色々と足りないと思う。
まさに「姉貴ゲー」であって、他のサブヒロインは本当に「おまけ」すぎて物足りない。
シナリオにどこかメリハリが足りん。
テキストにいまいちキレが足りん。
演出や動き等の表現が足りん。
相変わらずビジュアルやBGMに安っぽさを感じて物足りん。
特徴的なシステムを宣伝し導入してはいるものの、中途半端で蛇足的で物足りん。
メーカーとしての「力」や「知名度」が足りん。（FlyingShine系の当りは「黒須ちゃん寝る」だけってな感じだもんね・・・）
っとまぁ、他にも細々何かどこかが様々な要素が物足りない為にもったいない。
しかしながら個々に光る物が多いとは思うよ。
手法が非常に上手く、設定やテーマを上手く利用しているのはもちろん、メタも上手く使っている。
題名通り「姉貴」がメインヒロインで、設定は実姉。
昨今に多い近親相姦という物への罪悪感や葛藤など、結ばれる手前と山場部分だけで表現して後はおざなりって感じの「表面的なだけの背徳感」ではなく、それ自体が最初から最後までヒロインの中で常に問題として根深く存在している所や、主人公のモテ設定も姉貴の最後まで引っかかるそれの一部に絡ませる所なんかは、非常に上手く使えていて生かされていたシナリオであると思う。
「魔法」の設定も物語内に合わせた設定で上手く使えていた。
んで、何よりプレイヤーも含めた立ち位置を上手く設定していると思う。
√をクリアするごとに増えるエピソード的な物やオールクリアによる裏設定等を見た後にたどり着けるENDがあって、各立ち位置が明確になるのも良かったな。
下手なの部分も目立つ。
「姉」「魔法少女」「魔法」と色々設定しているものの、物語的に「魔法少女」成分は非常に薄くて、原因の一つとして格好が、一人を除いて「装備」や「武装」にしか見えず、「戦隊物」にも見える。
選択によって「男」か「弟」かで大きく展開が変わる的な事を売りの一つとして宣伝しているが、姉貴√のみ結末が変わるってだけで、結局他√は多少エロシチュが一つだけ変わるのみ。
対決Naviなんざ酷いもので、蛇足も蛇足で、な～んの役にも立たない。
事細かに背景設定があるのはいいし、それらを説明すんのも必要ではあるけれど、後から「Tips機能」って辞書みたいのを作ってDLさせるくらいならば、始めっから常設しといて、その分テキストでの説明を省いてテンポを良くするなりすれば良かっただけ。
結果的に全てを終えると、非常にメインシナリオは評価が出来るし面白いのだけれども、そこに行き着くまでの3人のサブヒロインの√が、ダメとまで断言しないが「退屈」であった。
つらつら設定や伏線を考えるに、姉貴√の弟方面ENDについてだが、その際の安部さん極悪ｗ
接触の切欠は主人公だとしても、結果的に見れば、興味本位で主人公らの人生に深くに関与し始めているし、ある出来事の後に相手から望まれた部分があるとは言え、やはり結局は主に興味本位から、ある意味では余計な「力」をヒロインらに与えており、今日の状態を招くまでその可能性に気付いていながらも長年の間放置して様子をうかがい、状況がヤバくなれば、それらの自らの責任が深く追求されない＆主人公達がお人好しなのをいい事に全く傍観者気取りの立場で語って命をかけさせる程の覚悟させてヒロイン達を追い詰めて行動させ、挙句に結果があの様な結末になったら「予想外」とか・・・
まるで大地震後の政治家や東京電力な言い様やんｗｗｗ
あれを「助ける」ったって本当の意味でヒロインらを助けられないだろ・・・
つーか、「魔法は誰でも持っていて～」みたいな持論ならば、事故の時点での主人公の力は主人公自らの部分が大きいであろうにも関わらず何故か変なこじ付けで自分の興味を責任に置き換えて主人公に関わり始めた様にしか見えないし、過去の時点においては安部さんは「大人」主人公らは「子供」であり、そのうえ与えた力の源の一つが自らに心服していないのが解かっている「式」とか、ここまで来ると、根本的部分で傍観者でいられなかった自分の事は棚に上げている性質の悪い人物にしか見えないわｗ
全くの余談だが「舌足らずの声優」はプロとして嫌い・・・
「ココロノ」からこのライターさん達の物語は個人的に好きなのでシナリオの評価は高めで総合75点は付けたいけど、その他の面でイマイチなマイナス分はやはり見逃せず大きいので、少し辛めでこの点数。