主人公ボイスあり女装ゲー。人質の姉の為、闇の新体操コーチを目指す。色々な暗いものに振り回されつつ、最後は読んで良かったなと思わせてくれた。もっと純粋な恋愛が見たかった。hは特殊なシチュが多くて楽しかった。
主人公があれになるまでのヒロイン達とその関係が魅力的だっただけに、その後の展開は少し安易で勿体なかった。進めば進むほどトモミが怖いと思うと同時に憎くなった。
幼い頃から慕っていた姉が既に妊娠しちゃっていたとしても、そのままの態度で変わらず接してくれるようので姉に対して未練を断てないのは仕方ないかなと思った。
以下前半での各ヒロインのイメージとか
育子。正義感が強く、やりたい放題やってるトモミに対して唯一正面から叱っていた娘。あんなやつほっとけばいいのよは彼女の言で、竹を割ったような性格と主人公を守る姿勢が格好良かった。
小雪。弱みを掴んだり掴まれたりのトモミ達のあれこれの中で一際穏やかな日常を過ごす娘。おしゃべりとか百合百合しくて彼女と過ごしてる雰囲気がとても好きだった。立ち絵がすごく可愛い。
天鹿。トモミが主人公の弱みを握ってる中、さらにその上からという荒技中華つよ女。トモミのことやっつけくれと思っていた。立場さえあれば彼女が一番強かったんじゃないかな?雑伎はプレイ終わるまで格闘技の一種かと勘違いしていた…気死我了!
水姫。
真面目な生徒会長。小柄か普通なヒロインが多いのでスタイルが目立っていた。気丈としているけどあんまり活躍は少ない。緑髪眼鏡キャラって…いいね。
身体測定、メジャーでいじるのは定番ながらhだった。
それから続く後半は、小雪、育子、天鹿ととても上手く関係を築けていたためにコンセプト自体が足を引っ張っていて惜しいなと思った。
脅しへの応じ方なんかもあまり自然じゃなかったので…。hは特殊なシチュエーションが沢山あって楽しかった。
トモミが小雪からフブキへのぶっかけを指示したらフブキが熱中して直飲みし始めて、君のものは何でも欲しいんだ…って小雪が頬を赤らめていちゃいちゃが始まり、トモミが興が醒めたって悔しそうに出ていくシーンが特にお気に入り。
他にも全校集会でスクリーンに中の映像を見せるとか、トイレットペーパーを足の下に通して破かずに拭けたら望みを聞く、など。
エンディングは後半の雑さを払拭するような、なんとも言えない感動があった。
ヒロインとしてとても好きだった育子、小雪エンドを見た。回収が大変だったので見なかったが、トモミエンド、ミクエンドとか回収したら見方が変わるかもしれない。
特に小雪エンドの、
ふぶきがやってきたようなことを悲しそうな顔をしてやって出させた後に、
『これでふぶきちゃんと同じ……』
なんて言う小雪がすごく愛しかった。
『この前、もっと違う形で出会ったらって、言ってたでしょう?』
『でも、そうなっていたら、今のようにふぶきちゃんを好きになれたかは判らない』
『前にふぶきちゃん、自分で言ったでしょう。どんな出会い方だっていいじゃない』
『ふぶきちゃんと出会った事、私は後悔してないわ』
『こんなぼくで……いいの?』
『私……お姉さんの代わりになれないけど……』
『でも、ふぶきちゃんの側に居たいの』
『ぼくも……小雪ちゃんの側にいたい』
『正直に言うと、まだ姉さんを吹っ切れてないところがあるかもしれない』
『…………うん』
『だから、小雪ちゃん……手伝ってくれる?』
『ええ、もちろん。言われなくても、私だけを見てもらうつもりよ』
『いつまでも、私だけを……見て……』
『あなただけの私になるから……』
なんて終わりはすごく感動した。これを見れてやって良かったなと嬉しくなった。
育子エンドもこれまでの暗さが馬鹿らしくなるくらい明るくこれからに希望が持てるものだった。
エンディングでヒロインと結ばれる前に、ミクとトモミがフブキにあんた邪魔よと言わんばかりに本当の百合が始まっていて笑った。ミクだけが常にトモミの気持ちを考えてきたので納得はある。