衝撃的な幕引きだった。群青劇の体を成していて、色んなキャラの活躍も見られて楽しかった。前に進む苦しさをしっかり描いてくれてありがとう。どう愛に至るのか楽しみ(だいたいネタバレ)
ワールドトラベルを起点にしたお話。多人数の視点で進み、騒がしく楽しかった。登場人物ごとに増えていくテーマbgmとアレンジが豪華でありがたい。ラストにはやはりこれは彼の物語なんだなぁっと嬉しくなった。絵や背景が更に綺麗になり、bgmが質と量を兼ね備えているのでかなり豪華な一作だった。
ネタバレ強め↓↓↓↓
欺人
突然の出会いでは1から欺人がひた隠しにしていた本音がようやく垣間見える。
『そうさ結代。俺は人魚世界に生きている。彼女たちの愛だけが俺を生かしている』
『愛とは沈むものだ。ずっと蓄積して、浮遊することのない。俺はーーー愛していた』
『……………舞。海貴。蘭万。モコ。……ありがとう…。君達にーー俺は、生かされている…』
ここで一人ずつ名前呼んでいく欺人見ていると何も言えなくなる。
欺人が絢爛を優しく見守る理由が語られて納得した。
家族にとって大事な人ってそっちもか………!、と彼の存在が今まで欺人にとって支えになっていたらいいな、とと思った。
絢爛
『俺は誰かの幸せの為に、死に物狂いで頑張っている『誰か』をーー忘れられない』
2の内容が軽かった為、あまり感情移入出来なかった豪華絢爛。彼のこの決意も、3の話を外側で見ていただろうことを考えて、すごく納得できる答えだった。
才華
今回も才華は相変わらずときめいていた。才華と霖雨との友情がとても印象に残った。
『俺が知ってるのはーー』
『親友と間違えるかもしれないのに』
『感傷と希望をありったけ持っておれのペアを名乗り出たあのーー』
『きらきらとした瞳しか。知らないよ』
これ最高の友情だ。
その後の展開も痛快極まり無かった。地味におやすみの壁ドンを根に持っていて笑った。
『瞳を明け渡してもらおうか。それはおれのものだ』
お前はイイ奴だよ!と言われた才華にとって霖雨こそイイ奴なんだろうな、と素敵な友情に温かい気持ちになった。
最初見ていた何かに絶望して自殺していたように見えた空から降ってきた人間達。それが空中でトラベルがを試みた彼らであることが分かった展開には意表を突かれた。
ちあき
そっと目を伏せて微笑むスチルが綺麗すぎた。襲われて誰にも言えないシーンも可哀想で辛かったし、何よりあの真っ黒の姿が目に焼き付いて離れない。冒頭のシーンのその続き、切なくて仕方ない。どうかまっすぐすすめますように。
欺人、ありがとう…
モコ
絢爛の計らいで欺人と話し合う場が設けられて良かった。しかしそんな微笑ましい一幕も全てを振り切って行かなくちゃいけない直前の出来事で
『……何ですか。何ですかその顔。私知ってますよ、何かしようとしてる…?』
と気づいてあげられているのを見て胸が締め付けられる。
海内
次の活躍に期待が高まる。ところで海内の望む、欺人と海内のプルキニェ現象のような関係って何だったんだろう…?
次第に漏れるように弱さが打ち明けられていく欺人の一歩一歩と過去が重い。本当の意味で幸せになってくれ…
最初の不死性、ジノスと大きな謎も残っていて先が気になる。
以下好きなbgmについてサントラを聴きつつ。
世界真理の思考停止
最初は絶望感を押したイメージを抱くけど、中盤は欺人のテーマを元にした綺麗な音色に変わり、後半は世界の美しさを懐かしむような終わりに繋がるというのがクライマックスのbgmだけあってすごく良い。
your sanity
物語が終わって聴くと『あなたの正気』ということで欺人、へーメラーのやってきたことの美しさと儚さが同居するようなメロディーで、彼の正しさが正面から問われているような色々な思いがよぎる一曲。
神さまの云う通り
ちあきの優しくて愛しい過去を思い出させる一曲。温かな気持ちになれる。
鵠
『天理、あたし、あなたが大好きで、だから……どうか……まっすぐ……進んでね………!!ずっと、応援してるよ……………』
を思い出す。泣く…
DarkBlack-C
不協和音気味に鳴るバラバラな音がかっこいい。
象牙の塔最上層、90の限界を突破したこともあり目新しさと不気味さと、欺人の焦燥が伝わってくる。